例年よりだいぶ暖かい今年の秋。
まだテント泊行けるかな?
そういえば、近くを歩いているのに一度も訪れたことがない小屋があったっけ。
以前、将監小屋から笠取山へ縦走したことがあるがそのまま下山している。
そんなわけで笠取小屋にお邪魔することに決めた。
往復のアクセス
[往路]
09:00 立川よりかいじ7
10:03 山梨市
10:21 山梨市駅南口よりバス(800円)
11:18 新地平BS
【山梨市・市民バス・西沢渓谷線】
https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/site/city-bus/9090.html
[復路]
15:11 道の駅みとみBSよりバス
16:08 山梨市駅南口
16:21 山梨市よりかいじ40
自己CT
[1日目]
11:22 新地平BS
11:38 ゲート
12:22 廃屋
13:47 ランチタイム 13:52
14:38 雁峠 14:41
14:54 小さな分水嶺 15:05
15:14 笠取小屋
[2日目]
06:51 笠取小屋テン場
07:01 小さな分水嶺 07:06
07:33 笠取山 07:44
07:50 笠取山(東峰) 07:53
08:08 水干分岐
08:14 水干 08:16
08:23 笠取西分岐
08:26 分水嶺
08:36 笠取小屋 09:32
09:42 分岐
09:52 雁峠 10:00
11:22 廃屋
12:00 ゲート
12:08 新地平BS(鶏冠荘)
12:24 道の駅みとみ
渡渉を繰り返し雁峠へ
今日もいい天気!
久しぶりに訪れた山梨市駅。
3年前に改築されたようでずいぶん立派に。
モニュメントの後方にファミマ山梨市駅前店あり。
バスの車窓からぽっかりと富士山。
新地平BSにある公衆トイレに寄ってから歩き出す。
陽射しを浴びて輝く落ち葉に足が止まる。
ゲートの脇から入山。
ポカポカの小春日和。
思わず頬がゆるんでしまう。
これは鹿さんの骨?
雲の流れが速い。
左岸から右岸への渡渉ポイント。
細い枝の左にある岩の上を渡る。
ここを逃すとおそらく渡渉は難しいと思われ。
両岸に付けられているピンクテープが目印。
ドボンしないよう慎重に。
上手くいけば靴底が濡れるだけで済む。
シャリバテのため失速してきたのでここら辺で休憩。
立川駅構内エキュート穂まれやさんで購入したおにぎりをいただく。
営業開始は平日7:00から、土日6:30からというのがありがたい。
まるごと煮玉子(250円)ウマー。
塩むすび(110円)2個は夕食に使うのでとっておこう。
【エキテン・穂まれや】
https://www.ekiten.jp/shop_88880805/
笹の中に続く道。
ピンクテープを追っていけば大丈夫。
靴が濡れない程度の渡渉を何度か繰り返し。
前方に橙色の木が見えたのでズームしてみると。
大好きなツルウメモドキの実がびっしり。
わーい嬉しい!
こんなお楽しみは晩秋ならでは。
おぉ、いよいよだ。
あの丘の向こうへ。
久しぶりの雁峠。
そして前方に聳える笠取山。
旧雁峠山荘。
雁峠を振り返って。
小さな分水嶺に到着。
ここから笠取小屋へ行くつもりが…。
間違って笠取西分岐に来てしまい、さきほどの分水嶺まで戻る。
誰もいない笠取小屋
分水嶺からは多摩川方面へ下りていく。
数日前に降雪があったようだがすっかり融けている。
実は昨日21日のヤマップで、ここの雪道に親子熊の足跡が付いていたのを見たんだけど大丈夫かな…(大汗)。
仲よく並んで笠取山へ向かって行く大小の足跡が可愛かった。
おっ、笠取小屋が見えてきた。
ワクワクするねー。
すぐ近くに綺麗な笠取公衆トイレ。
ペーパーあり。
はじめましての笠取小屋、やっと来られた。
平日なので管理人さんはご不在。
しかも、ここまで誰とも会っていない。
もしかして完ソロ決定か?
【笠取小屋】
https://kasatorikoya.wixsite.com/official
テント一人 800円
ハイシーズンや土日は要予約
※小屋の表側には張らないこと
源流のみち案内図。
笠取小屋の裏手にテント設営。
表側に張ってはいけないとHPに記載されていたからちゃんと守るよ。
夕方になるとさすがに肌寒くダウンを羽織る。
当初の予定では本日中に笠取山へ登るつもりだったが、予想以上に時間がかかってしまったため明日に変更。
新地平スタートが遅かったもんね。
テン場にベンチがあっていい感じ。
土なのでペグはよく刺さる。
その代わりにガイラインの固定石はほとんどなく、あるのは小さい石のみ。
小屋の前に水場の表示を見つけたので行ってみよう。
階段を下りて2分ほど。
結構な勢いで流れる美味しい水。
こんな近くに豊富な水場があるのはとてもありがたいこと。
夕陽が落ちる前にパチリ。
大きなピークは大菩薩嶺。
ごはんにかけるタコライス(レトルト)、わかめスープが本日の夕食。
最近は手抜きメシばっかりだな~。
そして食後のおやつ(笑)。
メロンパンは普段食べないけど、生チョコホイップに惹かれて買ってみた。
温かいトレールチャイで身体ぽっかぽか。
遠くから鹿の遠吠えみたいな鳴き声。
暗くなってからもヘッドランプで読書の続き。
一度本を置いたのに面白すぎて再度ページをめくる。
石田衣良のIWGPシリーズが大好き。
世の中で起きている様々な事件などの根本原因がわかるし、著者の情報収集力や取材力が秀逸。
石田衣良は天才か。
マコトがどんな風に難解な問題を解決していくのかワクワクが止まらない。
夜間、風が吹き荒れた後いつしか静寂が戻ってきたようだ。
上空から徐々に風が近づいてきたり遠ざかっていくさまがよくわかる。
夜中にふと目が覚めると何やらテント内が明るいではないか。
あたり一面、月が煌々と照らしているのだとわかると心細さが消えて感動すら覚えた。
大展望の笠取山
それほど寒さを感じることなくちゃんと眠れて朝を迎える。
数年前の4月、予想外の雪が降った将監小屋テント泊は1時間おきに目が覚めるほど寒かったっけ。
<備忘録・就寝時ウェア>
- モンベル ジオライン L.W.Uネック半袖&肌着
- モンベル メリノウールプラスライト長袖
- ノース エクスペディショングリッドフリースフルジップフーディ
- パタゴニア ダウンセーター
- モンベル トレールタイツ
- ノース アルパインライトパンツ
- ダーンタフ マイクロクルー ミッドウェイトクッション
- モンベル ジオライン L.W.グローブ
- 不明 バラクラバ
05:58の朝焼けが綺麗。
テントの外はすこぶる寒い。
カフェオレを淹れて簡単な朝食を摂る。
早朝のテントに当たるパラパラは雪が降った音だったのか。
どうりで寒いわけだ。
笠取山へ出発。
分水嶺も霜柱で真っ白。
おぉー、分水嶺から見える富士が清々しい。
富士山ズーム。
笠取西分岐。
笠取山へは直進。
右へ行くと水干方面、帰りは笠取山頂からプチ周回してここへ戻ってくる。
見た通りの急登をゆっくり一歩一歩。
途中で振り返る。
もう半分は登ってきたかな。
あと少し。
この霜柱が融けたらずるずる滑りそうだな。
大展望が広がる笠取山(1942m)。
さきほどの急登を越えてきたから感じられるこの解放感と清々しさ。
晴れてはいるけど、テン場に降っていたのよりもっと細かいあられがパラパラ落ちてくる。
うわ~、やっぱり今日登ってよかった。
どうやら、聖~赤石~悪沢岳が見えてるっぽい。
塩見岳もチラッと?
右の黒いピークは乾徳山みたい。
燕山~古礼山~水晶山。
大菩薩嶺と富士山。
眺めがよすぎてずっとここにいたい気分。
誰もいないからよけいに。
ザックと一緒に。
では、先へ進もう。
本当の笠取山(1953m)。
さきほどの笠取山より東側にある。
こちらも展望よし。
山の上はもう初冬に突入。
桜の花のような霧氷が美しい。
登山道にはないけど日影には残雪あり。
シャクナゲも冬支度。
水干分岐。
将監小屋から歩いた時はここから笠取山へ登ったはず。
水干が見えてきた。
水干。
多摩川の源頭、東京湾まで136㎞とある。
キラキラのつらら。
朝陽が当たって歩きやすい快適な道。
笠取小屋名物*鹿の大群
笠取小屋まで戻ってくると煙突から煙がもくもく。
週末なので管理人さんが上がってきたらしい。
テントさんただいまー。
笠取小屋の管理人さんにご挨拶してテント料金を支払う。
右の小屋の黄色い箱には硬貨しか入らないので、今日いらっしゃった時にお渡ししようとポケットに入れておいたのだ。
見かけは豪放だけれど少しシャイなところもある感じのいい管理人さん。
あっ、人間の気配につられて鹿の群れがやってきた。
まさに“だるまさんが転んだ”状態(笑)。
ソロリソロリと少しずつ近づいて笠取小屋方面を窺う鹿さん達。
トレールチャイを淹れスイートポテトケーキを食べながら鹿を見守る。
すっかり陽が昇った。
作場平方面よりちらほらと登ってくるハイカーの姿あり。
管理人さんが撒いた餌をほおばる鹿さん。
野生の動物に対する餌付け問題、笠取小屋に関しては一切不問とする。
管理人さんがいる週末だけのことだろうからまぁ許容範囲かなと。
こちらを警戒してるけど大丈夫よ。
立ち止まって鹿を撮影しているハイカーが数名。
テント撤収後、管理人さんに「お世話になりました、また来ます」とご挨拶をして下山開始。
シャイな笑顔が素敵でほっこり。
快晴の雁峠と沢沿いの道
気温が上がってまた小春日和に。
頭の中は既に「いのぶた、いのぶた」になっている。
分水嶺手前の分岐を左へ。
いつ来ても気持ちのいい雁峠。
ここのベンチは座らずにいられない。
ちょうど新地平から登って来られた単独男性と少々会話。
渡渉ポイントがわからずドボンしちゃったご様子。
私も奥まで行き過ぎてドボンしたことがあるけど、今回はもう大丈夫。
また違う場所で出会ったツルウメモドキの実。
大きな倒木を潜って。
この後、例の場所で若い単独女性に渡渉ポイントを聞かれ詳しく教えて差し上げた。
淡いピンクはヒメジョオンかな。
枯れかけていても美しい。
沢の音が心地よい。
テントを背負った男女3人組に「あ、テントでしたか~」「何人くらいいましたか?」と聞かれ「私ひとりでしたよ」と答えると驚かれた。
私もまさか完ソロとは思ってなかったけどね。
ゲート近くの紅葉。
道の駅みとみ*いのぶたラーメン
新地平BSから道の駅みとみへの舗装道路、たった15分が地味にキツイ。
山ならいくらでも歩けちゃうのに(笑)。
道の駅みとみへ。
ここで大きなミスに気づく。
ネットで確認したのは古い時刻表で、13時台のバスがあると勘違いしていた。
ご無沙汰しているうちに減便となった模様で次のバスは15時すぎ。
以前は温泉にも寄ったけれど、10時台の便に乗れなければ時間が余りすぎて温泉も無理だわ。
タクシー料金を検索してみると、道の駅みとみから山梨市駅までは7000円を超えてしまうのでおとなしくバスを待つことにする。
晴天の週末だからか、お昼の時間帯は食堂が激混み。
何十人もの観光客がひしめき合ってほぼ満席。
注文から40分ほど待機してやっと順番が回ってきた。
さっぱりしょうゆ系いのぶたラーメン(800円)。
待機時間がたっぷりあるなら豪華な別メニューにすればよかったかな。
カウンター越しの紅葉。
売店でよもぎ餅(900円)を購入。
要冷蔵と記載あるけど常温で売ってたよ。
まぁ寒い時期だから大丈夫と思われ。
ベンチで2ついただいたが美味しかった~。
以前、食事処だったお店がお土産屋さんに変わってた。
ガスやシェラカップなど山グッズあり。
最後に
笠取小屋はテン場が広くてテントが張りやすい。
枯れることのない水場と綺麗なトイレが近くにあるのもポイントが高い。
ただ、公共交通機関利用者にとっては新地平BSからのアクセスとなるため行程が長くなってしまう。
それとハイシーズンの週末やGWなどは予約が必要なのでご注意を。
12月からはテント料金が500円に値下げされるとのことで、冬場は空いていて穴場かも。
個人的には今シーズン最後のテント泊となった。
憧れの和名倉山は色んな意味で敷居が高い。
いつになったらチャレンジできるかな。。。