数年間、ずっと見逃してきたバンダイクワガタ。
東京から遠いこと、梅雨時期真っただ中に咲くことがネックだった。
ヤマレコで開花情報を探ると今ならまだ間に合いそう。
郡山駅に早朝到着する夜行バスがあるのを山ブログで知り、すぐさま計画を立てる。
日帰りなら夜行バスが最適で新幹線と比べると激安。
これはもう行くしかない!
もくじ
往復のアクセス・トイレ
[往路]
23:50 東京駅八重洲南口BTより夜行バス(4200円)
04:40 郡山駅前
05:55 郡山より磐越西線(680円)
06:37 猪苗代
06:41 猪苗代駅よりタクシー(1600円・約10分)
06:50 猪苗代登山口
【バス比較ナビ・東京⇒郡山】
【猪苗代タクシー】
0120-623-635
携帯から発信OK、電話したらすぐに配車
[復路]
17:30 猪苗代駅より高速バス(とく得割 2700円)
21:10 王子駅
【バス比較ナビ・会津若松⇒新宿】
https://www.bushikaku.net/search/fukushima_tokyo/aizuwakamatsu_shinjuku/
<トイレ>
猪苗代登山口(未確認)
弘法清水小屋はトイレなし(携帯トイレ利用可)
磐梯山登山マップ
【裏磐梯観光協会・登山マップ】
6つのルートから登る磐梯山登山マップ。
マイカー利用者なら八方台登山口、公共交通機関利用者は猪苗代登山口が一番近い。
https://www.urabandai-inf.com/wp-content/themes/lightning/images/template/bandaisan_tozan_map.pdf
自己CT
06:52 猪苗代スキー場(標高720m)看板
07:25 分岐
08:02 ゲレンデトップ
08:04 分岐
08:15 天の庭
08:54 赤埴山分岐(手前)
09:21 赤埴山 09:30
09:37 赤埴山分岐(先)
10:00 大きな木 10:03
10:23 渋谷登山口分岐
10:58 黄金清水 11:00
11:07 八方台登山口分岐
11:14 弘法清水小屋 11:26
11:26 岡部小屋
11:26 磐梯山分岐
12:02 磐梯山 12:18
12:38 弘法清水
12:38 弘法清水小屋 12:50
12:53 八方台登山口分岐
12:59 八方台登山口分岐
13:12 川上登山口分岐(道標なし)
13:21 川上登山口まで4.5㎞
13:53 破損した道標
14:12 磐梯高原駅まで3.6㎞
14:22 噴火口入口
14:35 裏磐梯登山口駐車場
14:58 裏磐梯登山口
夜行バスと電車で福島への旅
東京駅八重洲南口の改札を出ると目の前がバスターミナル。
福島行きが何番なのかわからず、待機中のスタッフさんに聞いた。
ひとつ前の名古屋行きのバスは大雨のため発車直前に運休となったようだ。
東北は大丈夫でよかった~。
雨の予報は二転三転し、最終的には曇り+晴れマーク。
独立3列の夜行バスドリーム号は快適。
充電コンセント、カーテン、ブランケット&スリッパ、トイレ付の車両。
乗車率は50%以下で空席のほうが多い。
どこかのSAで1回休憩あったがそのまま寝ていた。
珍しくトイレは一度も使用せず到着までウトウト。
周辺はビルが林立し、とても大きな駅でビックリ。
駅の真ん前(信号を渡ったところ)に24時間営業のセブン。
郡山駅は建物は大きいのに、構内にひとつもベンチがない!
外のベンチは夜中に降った雨で濡れていた。
さんざん探したあげく、2Fの窓際にある床上10cm位の小スペースで朝食を摂る。
始発まで1時間以上あるので、ゆっくり準備できるのは嬉しい。
1F2Fともトイレあり。
会津若松行きに乗車。
この時間帯はガラガラで殆ど人はいない。
野口英世生誕の地らしい。
猪苗代駅は待合室とトイレ、自販機があるだけの小さな駅。
駅前にお店は全くなく猪苗代観光案内所のみ。
タクシーは予約していなかったが、フリーダイヤルに電話するとすぐ来てくれて助かった。
【猪苗代観光協会・レンタサイクル】
8:30から自転車貸出(500円~)のサービス利用可。
https://www.bandaisan.or.jp/2021/04/04/bycycl/
こちらでタクシーを降車。
建物は閉まっているのでトイレは未確認。
地味にキツイ猪苗代コース
さきほどの建物前から細い砂利道を上がって行く。
色鮮やかなアザミに励まされて。
少し登って振り返ると猪苗代湖。
スキーで下降するための坂道だもんね、そりゃキツイわけだ。
この坂で既に汗ダラダラ、タオルハンカチがびっしょり。
鳥さんたちのさえずりを聞きながら。
カラスノエンドウに似た黄色い花がいっぱい。
帰宅して調べたところミヤコグサと判明。
一粒の雫が可愛らしい。
ピンクのヨツバヒヨドリ。
この道標に従って細い山道へ。
若い単独男性に抜かれる。
単独男性と女性2人組にも抜かれ。
いいのいいの~マイペースで行こう。
ガスガスだけど、ワクワクが止まらない。
きゃー、白っぽいガクウラジロヨウラク。
白っぽいサラサドウダンもいる~。
淡いピンクのガクちゃん。
ライン入りで細長。
こんなことばかりやっていて、足が全然進まない。
ちょっとした岩場に咲くマルバシモツケ。
オレンジ色の雄しべ先端が見えるネバリノギラン。
この花を可愛いと思ったのは初めて。
花弁と葉っぱが4枚のヨツバムグラ。
ここから赤埴山へ寄ってみることに。
うわぁー!滑らかな曲線がたまらない。
内側がやや濃いめのピンク。
赤埴山で青空が覗く
この赤い土と岩が赤埴山の名前の由来かな?
ウグイスのさえずりが近距離で聞こえる。
まるで鳴き方の練習をしているみたい。
暫し観察するも、藪に隠れたまま姿は見せなかった。
つかの間の晴れ。
ガスが晴れ磐梯山が姿を現した。
赤埴山からは下りとなる。
緑の花はアオヤギソウ?
私の記憶に間違いがなければ、ずっと前に谷川連峰縦走中に見たような。
お久しぶり~。
おおっ、待望の青空が~。
この辺は平坦でとても歩きやすい。
薄ピンクのハクサンチドリ。
あっ、これはもしかしてコケイラン?
ピント合ってないけど、可愛い形をしているね。
おぉー!青空がどんどん広がってきた。
一応、晴れ女だからかな、ありがとう。
んっ!?
これは。。。まさかのアオチドリ。
今日会えるなんて感激。
後にも先にもこの1株しか見かけていない。
はじめまして!バンダイクワガタ
妙に落ち着く大きな木の下で小休憩。
ここからも、まだまだお花ロードが続く。
ベニバナイチヤクソウが群生している。
もうね、可愛すぎて足が進まないよー。
薄っすらピンクがかったグンナイフウロも。
確か、北岳で見たのが最後なので数年ぶり。
カラマツソウもあちらこちらに。
ウラジロヨウラクとガクウラジロヨウラクは、登山道脇にずっと続いてる。
そうこうしているうちに、紫色の小さな花とご対面。
うわーっ!バンダイクワガタじゃないの!!
はじめまして。。。
ちっこい!
で、、、更にズーム。
うはぁ~可愛すぎ。(*^^*)
渋谷方面は誰も歩かないのか、草木に覆われ藪になっていて登山道があるようには見えなかった。
可憐なアカモノの花。
花弁が散った後の奇妙な姿は初めて見た。
いつしか青空は隠れ、またガスガスに。
もうすぐ弘法清水小屋かと思うと嬉しくなる。
こちらにもバンダイクワガタがいっぱい!
とても小さい花。
気品を感じられる紫色。
黒い虫さんが訪問中。
弘法小屋の下にある黄金清水。
空になったペットボトルに水を補給。
冷たくて美味しい!
黄金清水の側に咲いていたミヤマハタザオ。
色味の濃いハクサンチドリ。
八方台登山口分岐があれば、小屋は近い。
何人もの登山者が立ち止まったと思われる美しいミヤマオダマキ。
弘法清水小屋から磐梯山
やっと着いたー!弘法清水小屋。
大勢のハイカーがランチタイム中。
【弘法清水小屋】
https://koboshimizu.com/index.html
弘法清水小屋の脇にもミヤマオダマキが。
ミヤマオダマキを撮っていたら、奥様が教えてくださったクモキリソウ。
ありがとうございます!
サラサドウダンもいたよ。
持参したおいなりさんと黄金清水で軽めのランチ。
弘法清水小屋の少し奥に岡部小屋。
控えめに鐘を鳴らして磐梯山へ向かう。
岡部小屋、鐘の近くに分岐がある。
岩ゴロの狭い道は急登で滑りやすい箇所あり。
お、サーモンピンク雄しべのナナカマド。
大源太山で見たばかりだけど、やっぱり可愛い。
山頂直下のサラサドウダンは満開。
赤色濃いめちゃん。
うわぁー、またまた。
今度は更紗模様くっきりの可愛い子。
お花に足止め食らってばかり。
もう時間がないっていうのに、更に近づいて盗撮(笑)。
磐梯山に登頂。
山頂に咲くバンダイクワガタ。
地面に散った花弁もあったけど、何とか間に合った。
バンダイクワガタありがとう。
一瞬だけ覗いた青空。
花に夢中で景色は撮ってなかったわ。
気づいた時にはガスが広がってしまった。
黒い虫の大群がブンブン飛んでる。
刺す虫でなければ私は全然構わない。
山頂でバンダイクワガタを撮ってるハイカーは私だけ。
名残惜しいけど。
祠がある山頂直下の岡部小屋。
今日は営業しているようだ。
磐梯山頂標をズームで。
岩の間から横向きに咲いてるミヤマキンバイ。
なんて逞しいんだろう。
では、そろそろ戻ろう。
終わりかけだけど、思わず撮ってしまった。
山頂を目指す大勢のハイカーさんとすれ違う。
下の岡部小屋の前にある弘法清水。
ここでも冷たくて美味しい水を補給させて頂く。
荒々しい山肌の裏磐梯へ
弘法清水小屋に戻ると「お帰りなさい」と女将さん。
コーヒーを注文したら、モンベル会員なら250円ですよと言われる。
ちょうどモンベルカードを持っていたのでラッキー。
フルーツポンチも食べたかったけど。
そういえば、家族が会社より頂いた佐藤錦を持ってきたんだった。
社員全員に4パックずつ配るなんて太っ腹な会社だわ。
甘酸っぱくて美味しい。
とても感じのいい素敵なご夫婦で気持ちが休まりました。
ありがとうございました。
また来ますね。
目の前に櫛ヶ峰。
弘法清水小屋から下りて行くと、素晴らしい景観が広がっている。
天狗岩と桧原湖。
弘法清水小屋の旦那さんに教えて頂いたルートはこちら廻り。
八方台登山口分岐を左へ。
で、途中まで行きかけた。
黄色い花粉がついてるグンナイフウロ。
蕾もいっぱい。
こちらもきっと素敵な道だろう。
裏磐梯登山口へ続く道にも合流できるようだ。
ただ、ジオグラフィカには違う軌跡をダウンロードしてきた。
結局さきほどの分岐まで戻り、川上登山口方面へ向かうことにする。
猪苗代コースとの境い目(道標は見当たらず踏み跡があるだけ)を過ぎると。
目に飛び込んできたのは、白いガクウラジロヨウラク。
え?ウラジロヨウラクに白花なんてあるの?
いきなりのサプライズ!
目の前にこの展望!
登ってくる男性が小さく見える。
ザレザレの急坂に注意しながら下って行く。
ドカンと櫛ヶ峰。
荒々しい山肌が顕わに。
尖っているのは天狗岩。
コウリンタンポポって単体で見ると綺麗なのに。
繁殖力が強いため、我が国の生態系等に被害を及ぼす恐れのある総合対策外来種なんだよね。
よって、磐梯山でも防除作業を行っているらしい。
こちらに下りなければ会えなかったミヤマアズマギク。
一輪見つけて喜んでいたら。
もう終盤だったけど、ミヤマアズマギク群生に出会った。
奥にも咲いているのが見える。
裏磐梯コースにもバンダイクワガタ。
うわっ、出た!
ヤマレコ等の画像で見ていた逆U字手すり。
急傾斜なので滑らないように。。。
ところが、この道にこんな可愛い花が咲いてるのよ。
コバノフユイチゴというらしい。
苺系の花にしては丸っこくて可憐な感じ。
葉は丸くて大きく毛深いので触るとフワフワ。
とあるブログによると、熊にやられたって書いてある。Σ(゚Д゚)
広~い河原みたいなところに出た。
数名のハイカーさんが日向ぼっこしながら休憩中。
さっきまであそこにいたのが信じられない。
眩しい夏空。
ちゃんと道はあるので大丈夫。
ほぼ平行道で歩き易い。
磐梯高原駅バス停までもうひと頑張り。
コバノフユイチゴ3連。
大中小と並んで可愛い。
途中で2パーティを追い越し、ようやくここまで。
噴火口入口の道標を振り返って撮影。
この斜面をひたすら下る。
これが実に長い。
右手に沼が見える。
ひーーー。
やっと裏磐梯登山口に着いた。
途中に大きな建物と駐車場があったけど、そこからも結構距離がある。
ほんと長かった。。。
裏磐梯温泉、ソフトクリーム
なんと日帰り入浴はやっていないとのこと。
事前にHPを確認した時、中止との記載はなかったはず。
温泉をあてにして来たことを伝えHPで追記訂正をお願いした。
コロナ禍なので色々な変更があるのは仕方ないけれど、せめてHPに記載してほしい。
「かなり前からやっていません」と言われても他県からの旅行者は知る術がないでしょ。
立派なホテルでも、こういうところがやっぱり田舎なんだなぁと残念に思う。
皆さん、サービス業なのに自社HPは確認しないの?
そういうことも仕事の一環だと思うのだけれど。
裏磐梯レイクリゾートに日帰り入浴が可能かどうか電話で確認。
営業していると聞いてすぐさま訪問。
【裏磐梯レイクリゾート・日帰り温泉】
13:30~17:00(最終入場)
大人 1200円(バスタオル、フェイスタオル貸出無料)
桧原湖を見渡せる露天風呂が最高に気持ちよかった♪
https://www.lakeresort.jp/hotspring/
玄関外に親父さんがいらっしゃって。
なななんと、15:00で終了とのお言葉!
チーン。。。
あぁ、山塩ラーメン食べたかった。。。。
【むらびと】
https://www.facebook.com/murabito0420
「そこの物産館ももう終わりだよ」とダメ出しされて猛ダッシュ。
売店だけが16:00までの営業であと数分。
結局、こちらも食事処は15:00で終了。
当然ソフトクリームも終わっていた。。。
【裏磐梯物産館】
https://koboshimizu.com/index.html
ん?
物産館の奥に何やらアイスの看板があるぞ。
一縷の望みを託し、フラフラと裏磐梯茶屋へ向かう。
ちょっとくせのある頑固親父的なオーナーさんと、ソフトを食べているお客さん3名。
その輪の中に加わって少しだけお話を。
濃厚なミルク味のソフト、美味しかったわ。
ごちそうさまでした。
ソフトを食べ終わる頃に大雨が降ってきた。
今日はHUSの折りたたみ傘を持ってきたので大丈夫。
手のひらサイズ16㎝で邪魔にならない。
※別商品のリンクになっていたようで大変失礼しました。(7/12訂正済み)
さっきからピンボケ連発。
ピント合ってるのはソフトクリームだけ(笑)。
裏磐梯レイクリゾート(日帰り温泉)、磐梯高原駅バス停、むらびと、裏磐梯物産館、裏磐梯茶屋は全部近くにある。
時間さえ間に合えば便利この上ない。
私は猪苗代駅までなので910円の乗車券を買う。
バスの券売機なんて珍しいね。
待合室ベンチでバス待ち。
16:40発のバスに乗り込み猪苗代駅へ。
乗客は私を入れてたったの3名。
猪苗代駅ロータリー(磐梯山観光案内所の前)から見える磐梯山。
バスタ新宿行きのバスが時間通りに来なくて少々焦る。
結果的には6分遅れの17:36に到着し一路東京へと向かう。
中央道と違い渋滞もなくスムーズだったのは、やはり東北道ならでは。
こちらのバスもトイレ付、充電はUSB対応のみ(両方持ってきてよかった!)
たったの2700円で首都圏に戻れるのは大変ありがたい。
最後に
猪苗代~裏磐梯は思ったよりも厳しいルート。
夕方のバス発車まで余裕を持たせた計画のはずが、実際はそうでもなかった。
お花にさほど興味がなく健脚であれば、こんなに時間はかからないだろう。
実際、同日ほぼ同ルートで登ったヤマップ男性のレコを拝見したところ、お昼すぎに物産館でカレーを食べていたようなので。
可憐なバンダイクワガタとたくさんの花、大絶景を目の当たりにして、日帰りにしては充実度の高い山行となった。
また、直前に夜行バスの席が取れたことや、帰りも激安で戻って来れたことはラッキーだったと思う。
ヤマレコユーザーさんやブロガーさんの情報提供に感謝します。
いつもありがとうございます。