セリバオウレンという小さい花が多摩地域西部で見頃らしい。
その可憐な花姿の画像に惹きつけられる。
だいぶ前に東京薬科大学薬用植物園で見た記憶はあるが。
セリバオウレン群生を一目見たくて、あきる野市の小峰公園まで足を運ぶ。
往復のアクセス
[往路・復路]
JR青梅線・五日市線にて武蔵五日市
武蔵五日市駅より徒歩約25分
五日市線は1時間に2本くらいしかない
フレンドリーなジョビ子*桜尾根
図書館で借りた文庫本を読んでいたら、あっという間に着いた。
青梅線・五日市線の終点となる武蔵五日市駅。
今日もいい天気!
そういえば、2/26は各地で絶好の登山日和だった模様。
後日ヤマレコやヤマップを見ては、登山チャンスを逃したと心の中で地団駄を踏むパターン(笑)。
興味をそそられる対象があると、山より気になってしまうのだから仕方ないけれど。
ほー、ここが秋川渓谷の入口になるのか。
川遊びやバーベキューのイメージが思い浮かぶ。
武蔵五日市駅から道標に従い、信号を渡って長い階段を下りる。
あの白い山は何?
秋川沿いのそこかしこで鳥が騒いでいる。
緩い坂道を上がるとビジターセンター。
ちょうど工事中で作業員さんが大勢いたため立ち寄らないことにした。
これが後々ミスに繋がるとも知らず。。。
秋川丘陵というだけあって山道のような坂がいい感じ。
さきほどから聞こえていた小鳥の声は、ここへきて一気に増えた。
丸太階段がある“桜尾根”という素敵な名前の道へ。
登山靴じゃなくスニーカーでOK。
特に危険個所はない。
「ヒッ、ヒッ、ヒッ」
「ヒッ、ヒッ、ヒッ」
ピコピコ尾っぽを振りながらジョビ子登場。
明るい所に出てくれないかな~と思っていると。
希望通り陽のあたる枝へ。
私のほうをじっと見ている。
この場所から動かず観察を続けよう。
地面に降り立ち、ぐーんとお首を伸ばして上方を確認。
見る角度によってずいぶん印象が変わるね。
ジョビ子じゃないみたい。
これはいつもの可愛いジョビ子顔。
断続的に「ヒッ、ヒッ、ヒッ」と鳴いて枝から地面へ、地面から枝へ飛び移る。
しかも、徐々に私の方へ近づいてくるという大胆不敵なジョビ子。
バードウォッチングでは、だんだん遠ざかってしまうのが常なのに。
ジョウビタキ雌は気が強いそうだけど、人間に対してはフレンドリーな野鳥といえる。
私もつい「ヒッ、ヒッ、ヒッ」と鳴きまねをしたりして。
嘴になんか付いてるよ。
さっき地面を突いていたから泥かな。
ねぇ、なにその顔。(≧▽≦)
可愛すぎ!♥♥
暫くの間、私の近くを飛び回って遊んでくれた。
ちょっぴり申し訳ない気持ちになり、私からその場を離れることにする。
フレンドリーなジョビ子、楽しかったよありがとう♫
「またね~~」
ふれあい広場で紅白の梅
さくら尾根からふれあい広場へ。
セリバオウレンは杉の木広場で咲いているはず。
でも、杉の木広場がどこだかわからない。
梅の香りが漂うふれあい広場。
民家風の休憩舎がとてもいい雰囲気を醸し出している。
実はビジターセンターの近くにあり、桜尾根を登らなくても行けるとは後から知った。
遠回りしたおかげで人懐こいジョビ子に会えたんだけどね。
それだけで既にしあわせ気分。
紅白の梅で和む。
まさか、この近くにお目当ての花がいたとは。。。(^^ゞ
冒険広場のヤマガラ*イカル*メジロ
ふれあい広場の階段を上がり、今度は冒険広場のほうへ。
「ツツピー、ツツ」「ニーニーニー」
あ、ヤマガラちゃんだ。
ピンボケだけど可愛いから載せちゃお。
「キーコーキー」と語尾が上がって口笛のような。
「ピュルリピュルリ、ピュル」
透き通った複数の美声が響き渡る。
誰だろうこの声は。
おっ!あの黄色い嘴はイカル?
嘴をパチパチ鳴らして木の実を食べ、飛び回るイカルの群れ。
高木の上なので最大ズームでもかなり厳しい。
黄色い嘴が開かれて実を飲み込む瞬間の画像はブレブレで掲載できず。
黒い羽の中に見えるメタリックブルーが美しい鳥。
いつも思うけど、鳥の色柄は絶妙なアート。
神に授けられた芸術品か。
「フィフィ」
すぐ近くの木にはメジロ。
他にもいっぱいいたが、逃げ足速く撮影は難しかった。
はっきりと目視できたのはシジュウカラ、ヤマガラ、イカル。
ホオジロ尾根
お次はホオジロ尾根へ。
さきほどのイカルを含めこちらにもたくさんの鳥がいた。
枯れたツル植物の側にシジュウカラ。
標高290m付近の展望広場。
大きなベンチがありがたい。
蜂蜜入りの温かい紅茶で一休み。
平日は誰もおらず穴場だね、ここ。
奥多摩の山々と武蔵五日市の街の展望。
展望広場で小峰公園マップを目にして、やっと位置関係を把握できた。
下にもあったけど鳥に夢中で見なかったんだな。
杉の木広場は梅林の近くだったことが今頃になって判明(笑)。
それにしても気持ちがいい日。
昼間はワークマンの上着じゃ暑いくらい。
東屋から少し下ったところに、桜尾根への抜け道があったのでここを左折。
杉の木広場*セリバオウレン
では、お目当ての花を目指して杉の木広場へ。
杉林の中に広がる白い花、セリバオウレン。
可憐な白い妖精たち。
うっすらピンクの雄しべが可愛い。
こちらは両性花。
ニョキニョキ出ているあずき色が雌しべ。
雄しべが全くなく雌しべだけのものが雌花らしいが、ざっと観察した中では見かけなかった。
ふんわりと優しい感じのセリバオウレン雄花。
中心部のピンクが濃いめ。
じっくりと観察。
どれもみな繊細で美しい。
こちらはクリーム色がかった雄しべ。
更にクリーム色が濃いめの個体。
長い萼片の先っぽが縮れ気味、しかも少しピンクがかってる。
それぞれ微妙に色形が違ったのを見つけるのは楽しい。
純白の萼片がまた素敵。
花自体は繊細なつくりなのに、足(茎)は赤茶で太目というギャップが。。。(^-^;
同じ時間帯にここを訪れていたのは殆どがご年配の方々。
若めの女性が1人やってきてご年配男性と言葉を交わし、セリバオウレン群生地にいきなり踏み込んでスマホ撮影を始めた。
こちらも撮影で忙しく、彼女の行動に気づいたのは囲いから出た直後のこと。
あなたの足下にはセリバオウレンの蕾や花があったかもしれないよ?
近くにもたくさん咲いているのに、わざわざ真ん中まで踏み込むなんて。
それをどこかのSNSに投稿しているのかと思うと、やりきれない気持ちになった。
民家風の休憩舎がいい感じ。
もう一度、紅白の梅を堪能して。
花を愛でながら初後亭へ
武蔵五日市駅へ戻り、もうひとつの目的地へ向かう。
民家の福寿草。
朝よりも更に開花していた。
別の民家の和ロウバイ。
もう終盤だけど、真ん中の赤がステキ。
武蔵五日市駅から徒歩5分くらいで初後亭さん。
【初後亭】
https://ja-jp.facebook.com/初後亭-428422690596225/
30円増しで温野菜のせにするのを忘れてた!
隣の人が注文してるの聞いて思い出すという…。
100%自家栽培粉のうどんはコシはなく柔らかめ。
野菜もあきる野市産らしい。
お椀に移して鰹節、薬味、醤油で味付けする食べ方。
ゆで汁はダシが利いている訳ではなくあっさり系。
正直、大食いの私には物足りないけど、身体に悪いものは入っていないヘルシーなうどんである。
食べている最中、お店の庭に小鳥が来ているのに気づいた。
シジュウカラとヤマガラ。
撮影にトライするも全然間に合わない。
それを見ていたようで、ご主人が餌台に餌を置いてくださった。
暫くするとまた小鳥がやってきて暫しの撮影タイム。
お店の窓越しにヤマガラ♪
「私にも食べ物ちょうだいよ」と言っているみたい。
雄雌同色のヤマガラを見分けるのは難しい。
さきほどの子とは別のヤマガラ。
こちらは1枚目と同じ容姿の子。
餌台を覗いてる。(*^^*)
初後亭のお店を始めてから野鳥に興味が出てきたというご主人。
運がよければ夏にはキビタキも見られるって素敵な場所だわ~。
少しお話させて頂いただけで、お人柄のよさが伝わってきた。
手作りプリンは卵の味がして美味!
これはオススメ!!
「まさかお店の中でヤマガラが撮れるとは思いませんでした」と会計時に言うと、奥様は笑ってた。
どんな有名店でも店主がオラオラ系なら行かないが、こういうお店は応援したいなぁ。
光沢がある黒い実が4つ付いてるのは、シロヤマブキ(白山吹)か。
あまりに可愛くてスルーできず。
最後に
こんなにたくさんのセリバオウレンに会えたのは、たぶん小峰公園が初めて。
可愛いジョビ子も寄ってきてくれたし。
ちょっと遠いけどまた来よう。