【おことわり】
2014年夏に谷川岳馬蹄形の計画で白崩避難小屋に宿泊しておきながら、翌朝、道を間違え清水集落に下りてしまうという失態を犯したため、そのリトライ編になります
(2014年当時ヤマレコに投稿した記録にところどころ加筆修正ずみ)
健脚な方なら日帰りでも踏破できるルートではありますが、、、
全てにおいて古い情報であることと、無謀な計画から遭難に繋がる恐れがあるため、特に初心者ハイカーは絶対に真似をしないでください!
ただ、私にとっては大事な経験のひとつであり、忘れられない山行なのです
最初にお断りしておきますが、drunky さんの後追いをした訳では決してありません(笑)
遠征山行は前月に計画し休日を申請。
勤務シフトの都合で変更不可能なためキャンセルせず遂行しております。
なので、タイムリーに挙がってきた記録を拝見してビックリ! Σ(゜Д゜)
お陰様で道の状態が確認できました。ありがとう。(^o^)v
夏に馬蹄形の大失敗をしてからもう5ヶ月も経ってしまった。
高いお山を優先している間に季節は初冬に変わりつつあり、とうとう雪など降ってしまい。。。
「今年はダメかな?」と懸念していた。
でも、これをやらねば年を越せない! (。>д<)
もくじ
往復のアクセス
[往路]
06:14 上野より新幹線 → 06:57 高崎
07:10 高崎より上越線 → 08:14 水上
08:24 水上より上越線 → 08:33 土合
[復路]
15:31 土合より上越線 → 15:43 水上
15:53 水上より上越線 → 16:56 高崎
17:09 高崎より新幹線 → 17:54 上野
自己CT
[1日目]
08:51 土合駅出発
09:20 西黒尾根登山口
11:28 ラクダの背
11:32 ガレ沢ノ頭
12:33 氷河の跡
12:46 ザンゲ岩
13:07 肩の小屋(中休憩)
13:44 〃 出発
13:51 トマ耳
14:07 オキ耳
14:12 奥の院
14:35 ノゾキ
15:08 一ノ倉岳(小休憩)
15:27 茂倉岳
16:54 武能岳
17:27 蓬峠(蓬ヒュッテ泊)
[2日目]
05:39 蓬ヒュッテ出発
05:54 分岐
06:36 七ッ小屋山
06:41 大源太山分岐
07:20 清水峠
07:21 白崩避難小屋(小休憩)
09:38 ジャンクションピーク(小休憩)
09:54 〃 出発
10:07 朝日岳分岐
10:12 朝日岳
11:35 笠ヶ岳避難小屋
11:39 笠ヶ岳(小休憩)
12:37 白毛門(小休憩)
12:50 〃 出発
13:32 松ノ木沢ノ頭
15:09 白毛門登山口
15:14 赤い橋、馬蹄形概念図の看板、駐車場
15:25 土合駅
※登りに大変弱く、足が止まること多々あり(私の場合、へばってい形 ^^;)
途中の岩や樹木に腰掛けて小休憩を取ったり、ウェアを脱いだり着たり景色に見とれていたりするため、CTは当てにならず健脚の方とは比べようがありません
[1日目]
小雨のち晴れ&ガス、午後はガス多めの晴れ
朝の強風は一時止んだり断続的、夕方微風、夜21時以降にはまた強まる
[2日目]
基本的に晴れ、但しガスは多め
ジャンクションピーク辺りで真っ白になるが徐々に晴れてくる
コース状況/危険箇所等
●谷川岳山頂(トマ・オキ)周辺
あちらこちらで霧氷が見られた
登山道に雪はなし(融けた様子)
黒光りした蛇紋岩が滑るので注意する
●オキ耳~一ノ倉岳
滑り易い岩場が続く
小さな鎖場あり
●一ノ倉岳~茂倉岳
距離は短いが痩せ尾根トラバースあり
●茂倉岳~武能岳
濡れた岩と土の急登がキツイ
●武能岳~蓬峠
痩せ尾根トラバースあり
ほぼ下降のみなので比較的楽に感じる
両脇の笹は刈払いされていて歩き易い
所々ぬかるみあり
●蓬峠~分岐
こちらも笹はキレイに刈られている
●分岐~七ッ小屋山
笹原の中の気持ちよい縦走路
七ッ小屋山は展望よし
●七ッ小屋山~清水峠
特に峠手前は岩とぬかるみの道
送電線監視所、白崩避難小屋が見えると感動!
●清水峠~ジャンクションピーク
避難小屋からはやや崩落した下りあり
鉄塔からは笹原の下り、そして樹林帯の登り
崖トラバースやら崩落地あり注意
ピークまで何度か登りがあり、やけに長く感じる
●ジャンクションピーク~朝日岳
池塘あり木道ありのほぼ平坦な道
●朝日岳~笠ヶ岳
朝日岳直下は大岩ゴロゴロ
それを過ぎれば展望よい尾根歩きが続く
いくつか偽ピークがありゲンナリする
笠ヶ岳山頂手前に避難小屋あり
笠ヶ岳は晴れていれば展望よし
●笠ヶ岳~白毛門
山頂からはずっとガレ場の下りが続く
途中から樹林帯の登り
こちらも偽ピークあり
●白毛門~松ノ木沢ノ頭~登山口
結構急な岩場、鎖場あり
樹林帯の急坂が続く
発達した木の根っこ多く注意
根っこ数本を掴んで下りるシーン多数
ものすごい落葉の下に不規則な石あり神経遣う
(登山口近くは特に…)
[肩の小屋]
冬季用の避難小屋のみ解放
トイレは使用不可
docomo 電波OK
[蓬ヒュッテ]
無人小屋解放(外鍵あり)
トイレは使用可
docomo 圏外
地図/標高グラフ
装備について
[水分]
反省点は水分不足(何とか我慢できるレベルではあったけど)
山の中で水が切れてしまったのは初めて…(>_<)
プラティパス水は2Lにするべきだった
この時期でも合計3L以上は必要!!
プラティパス水1L、山専お湯500ml、温かい紅茶500ml、ジュース類200ml×3 = 合計2.6L
[装備小物]
Wストック、チェーンスパイクは不使用(ストックは邪魔だった)
ゲイターは早めに装着すれば泥だらけにならずに済んだ(オキ耳より先)
ダウン、雨具ズボン、ネックウォーマーが役に立った(蓬ヒュッテ~)
土合駅~西黒尾根で肩の小屋
土合駅の階段。
私の背後に、折畳み自転車を持った男性がひとり。
無人駅なのでチケットはここへ。
土合駅トイレのキレイさにはいつも有難いと思う。しかも暖房つき。
登山届を提出して、今日もここからスタート。
霧雨のような小雨がパラパラ、でもすぐに止んでくれた。
鮮やかな紅葉が目に留まる。
ガスと青空のせめぎ合い。
土合橋より。
紅葉グラデーション。
谷川岳登山指導センターの手前で声を掛けられる。
「山頂まで?」「馬蹄です」「届けは出した?」「あ、はい駅で」「あそ、じゃあ気をつけて~」
念のため、蓬ヒュッテが開放されているかどうかの最終確認をする。
<2021年・追記>
もっと色々聞かれるかと思いきや、あっさりと解放されて拍子抜け…(笑)
風が強い。
西黒尾根からの時計回りで。
大きな倒木。
山頂へ近づくにつれ青が少なくなる。
この辺りでトレラン風男女4人に抜かされ、それ以外には誰とも会ってない。
「肩の小屋に泊まられるんですか?」と聞かれた。
谷川は初めてらしく、馬蹄形も蓬ヒュッテもご存知ない様子。。。やがて姿は見えなくなる、速っ!
ツルリンドウの実。
<2021年・追記>
この画像を追加しながら、被写体が昔から変わってないな~と再認識させられ笑ってしまう
苔がイキイキ。
樹林帯を抜けた。
ラクダの背。
山頂はガスガス。
ガレ沢の頭。
クランチホワイトチョコ。
風の向きが変わったみたい。
日向ぼっこができる場所で何度か小休止。
氷河の跡。
お隣の天神尾根。
平日だからか、誰もいない。
あともう少しで谷川岳。
肩の小屋に到着。
小屋閉め後の平日なので誰もいない。
ただここに居てくれるだけで充分有難い。
当たり前のことが出来ない人達がいる。
温かい紅茶とパスコのパンでランチ。
ルナヨーグルトは有田みかん味。
このシリーズ(シチリアレモン、あまおう苺、プレーン)どれも美味しい!
時間がないのでそろそろ出発!
名残惜しい。。。
ここでネックウォーマーを装着する。
シェルのフードに帽子は継続、これで首回り寒くない。
霧氷の谷川岳~一の倉岳~茂倉岳~武能岳~蓬ヒュッテ
霧氷。
トマ耳。
ありゃ、ガスだらけになっちゃった。
さっきの4人組はどこへ?天神または土樽に下りたかな?
肩の小屋を振り返る。
いつも絵になるなー。
パリパリ!
強風に飛ばされ地面に落ちる歯ブラシ部分。
向こう側には日が当たっている。
山頂は真っ白け。
シャリシャリ!
オキ耳(猫耳山)(=^ェ^=)
ここから先は初めて歩くので、嬉しくてしょうがない。
マッチ棒みたい。
鳥居。
奥の院。
奥の院を振り返る。
ノゾキたかったー!(笑)
<2021年・追記>
過去に何度も画像だけは見ていたけれど…という意味
腹這いになって覗いてみる。
大岩ゴロゴロ、鎖場あり。
蛇紋岩なので滑らないよう後ろ向きに下りた。
一ノ倉岳までの赤線がやっと繋がった!
ここまでの登りで既にハァハァ。
一番興味ある中芝新道。。。歩ける日は来るのだろうか???
氷の花♪
わ、赤の霜霜!
茂倉岳はすぐ着いた。
人間は、首から上(頭)と手先の保温でだいぶ何とかなるなと実感しながら歩く。
そして、ブノーの偽ピーク。
どんどん下る。
ブノーはどこ?
<2021年・追記>
この時点で既に16:07
やっと、武能岳。
時間がやばいよ。。。
<2021年・追記>
武能岳16:54
ひえぇ~~もう真っ暗!
やっと蓬ヒュッテ。
ドアの外鍵を2箇所外して中へ…。
<2021年・追記>
この時、鍵がなかなか開かなくてまさか閉鎖中!?とパニックに陥ったっけ
早速夕食にする。
サンマ蒲焼、煮卵、味噌汁。
山専ボトルのお湯がありがたい。
汗冷えしているのでシュラフに包まる。
上にユニクロダウン、下はパンツの泥んこ部分を外してレッグウォーマー。
それだけでは寒く、雨具ズボンを穿いたら大丈夫だった。
ブルーのマットは小屋の備品か忘れ物、その上に自分の緑マットを敷く。
<2021年・追記>
時間オーバーでやっと山小屋に辿り着いた安堵感とロングコースの疲れ
まだ慣れていない避難小屋泊まりに多少不安を感じながらやがて眠りについた
夜中に何度も目が覚めた記憶がある
当時はまだ安価でかさばる化繊シュラフでも嬉しかった
蓬ヒュッテ~七ッ小屋山~清水峠~JP~朝日岳~笠ヶ岳
☆翌朝☆
朝からマッサマンカレー。
ヤマモリのタイカレーはどれも絶品、肉ゴロゴロ!
レーズンとくるみのパンに、チョコをトッピング。
まだほんのり温かいお湯でいつものカフェオレ。
<2021年・追記>
今では信じられないけど、2014年当時はまだガスバーナーを持っていなかった
それなのに、こんな時期に谷川馬蹄形をリトライするなんて無謀、若かったんだなと思う(笑)
このスキマに2000円を投入。
昨夜読ませてもらい、私も記入させて頂いた。
部屋の中。
トイレは使用可能、なんて優しい小屋番さん!^^
休業中だと普通はトイレの鍵閉めるよね?
<2021年・追記>
昔あったボットントイレはなくなり、今は携帯トイレ使用場所になっているらしい
15:31に乗る予定。
来年6月に建て替えらしい。
人気の小屋になりそうな予感。
<2021年・追記>
実際には2015年8月に完成
早稲田大学生物同好会のブログ
http://yamagoya723.blog.fc2.com/blog-entry-55.html
ギリギリの時期に泊まることができてよかった!
蓬ヒュッテありがとう。
お蔭様で縦走ができそう。
ここから清水峠までは、また赤線繋ぎ。
分岐。
だんだん明るくなってきた。
池塘と木道があっていい雰囲気。(^^)
刈り払いされて歩き易い道。
七ッ小屋山への途中。
蓬峠からこんなに歩いてきた。
何度も振り返ってしまう。
七ッ小屋山。
今日はここで御来光を迎える。
うーーんいいね、この稜線。
小さい月が出ている。
お茶畑みたい。
大源太山、来年ね!
この景色が見えた時は妙に感動!
ひとりで歓声を上げてしまった。
清水峠。
前回は、この分岐を右へ行ってしまった。
謙信尾根を謙信ゆかりの道方面と勘違い。
地図見てたのに、どうかしてるね?(笑)
こちらは土合までのエスケープルート。
全然エスケープにならないような気もするけど…。
夏、お世話になった白崩避難小屋。
中を見ようと思ったらロープが固くて諦めた。
橙スムージー。
残りの水分があと僅か…。
アバウトに計算しながら摂取する。
振り返ると、山肌を撫でるように日射しが…。
光と影が移動していく様に暫し見とれてしまう。
思い切って来てよかった。。。
崖トラバース道に生えてた唯一のキノコ。
ピークってことは、高い場所なんだな。。。
誤魔化しようのない事実。
<2021年・追記>
山と高原地図を見ながら、ジャンクションピークまでの登り返しに改めてショックを受けている様子(笑)
ヘロヘロなので景色を見て癒され、また登るしかない。
日陰はフローズン地帯。
シャクナゲはそろそろ冬支度。
緑のフローズンもいい。
どこまでも伸びる生命力。
ジャンクションピーク。
お腹が鳴って、もー無理!
舟和の芋ようかん(3本入り)、意外にどっしりして食べ応えあり。
喉が詰まるので飲み物は欠かせない。
朝日岳分岐。
この道は楽ちん。
朝日岳。
ここからの下りは大岩ゴロゴロ。
進行方向。
歩いてきた道。
いくつかの偽ピークを越える。
栗キャラメルでチャージ。
水分不足の時にはキャラメルが最適とこの時に発見した(唾液が沢山出るから)
「メモリが一杯です」と表示され、古い画像消去しながら進む。
笠ヶ岳避難小屋。
ここからまた登り。
笠ヶ岳。
笹の中の道を下る。
白毛門で谷川岳馬蹄形コンプリート
白毛門。
何だか厳しい道程だったね。
ここまで来ればあと少しだよ、と自分を励ます。
早朝、寒かったのでそのままだった雨具ズボン。
やっぱり泥んこ、穿いてて正解。
昨日残しておいたアールグレイシフォンケーキを豆乳飲料で完食。
ここで水分が0に、、、でもあと少しだから我慢する。
谷川方面ガス。
でも、ここまで歩いてこれた感謝の気持ちで一杯。
こんな険しい道だったっけ?
今頃思い出した。 f(^^;
松ノ木沢ノ頭。
白毛門を臨む。
ガスが取れてきた。
レトロ~。
ビバークできそうな巨木。
ガンバレの木。
2日間がんばったよ!
今欲しいのは、15:31の電車と冷たいお茶だけ。あとは何も要らない。
ありのままの美しさ。
白毛門、笠ヶ岳、朝日岳登山口。
落葉の下に石があって意外に歩き難かったけど、間に合った!
ここまで下りて来てホッとした。
沢の流れと紅葉。
赤い橋。
谷川連峰馬蹄形縦走、何とか完結! \(^o^)/
駐車場には2台のみ。
上越線で水上へ。
土合駅で買った冷たいお茶。
谷川連峰の水が入っているらしい。 (*^^*)
最後に
結論から申し上げると、私のような亀足ハイカーが胸に抱く野望としては甚だ大き過ぎた。
一泊したって全然楽ではなかった。
更に正直に言うならば、こんな時期にはやるもんじゃない。。。
よほどの物好きがやることだとつくづく自覚せざるを得ない。(爆)
来年6月に蓬ヒュッテが建て替えになるらしく、どうしてもその前に泊まっておきたい!
それなら尚更、今のタイミングしかない。
雪は一時期より融けている様子。
小屋閉め後の平日を選んだのは、寒く不自由な条件下での素泊まりを敢えて全部一人で試してみたかったから。
登り始めはまだ青空が見えていたのに強風と共にガスが湧き出し。。。
また“てんくら”外しに遭ってしまった。
そこはもう、あの谷川だから仕方ないか?
オキ耳から先は歩いたことがなく、やっと一ノ倉岳まで赤線を繋げられる!(*^-^*)
懐かしい誰もいない肩の小屋。
あの大雪がここを閉ざす前に。
霧氷。風の音。
時たまシャリシャリ崩れて地面に落ちる。
自分の足音。吐息。
笹がさわさわ。鳥の囀り。
山肌を流れる光と影。
その時々の気持ちは画像コメントに記したので割愛させて頂くけれど、どれだけメンタル強いんだ?私って。
一体、ここに何が入っているんだろ??(笑)
自分で可笑しかったり感心したり。
白毛門を過ぎて微かに聞こえる車のエンジン音。
途中に見えた下界の何と懐かしいこと!
混雑した電車や職場、人の集まる場所に於ける人間関係の煩わしさ等々。。。
結局は、日々こうして自らバランスを取っていくしかないのだろう。
またね、谷川。
そんなことをしみじみ感じつつ下山し、洗濯機を回しながら温かいお風呂に浸かる。
至福のひととき。
今回もまた貴重な体験をさせて頂き、とても印象に残る山行となった。
私を取り巻く全てのものに感謝♪
蓬ヒュッテさんには大変お世話になりました。
その存在自体に助けられ馬蹄形完歩が叶った。
6月、軽トラに乗せてくれた新潟のオジサマ達。
「また来てください」と励ましてくれたっけ。
お陰様で縦走できました。(^o^)v
どうもありがとう!!