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懐かしの浅草岳*たった一輪のヒメサユリ 2024/6/14(金)

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鬼ヶ面山のヒメサユリにもう一度会いたい♡♡♡

数年前に登頂した鬼ヶ面山~浅草岳のルートは、東京から公共交通機関利用だとなかなか厳しい。

大白川駅で降車して民宿才七さんに前泊し、早朝はご主人のご厚意により六十里登山口までお車で送って頂けるというラッキープランだったからこそ成立した山旅。

しかも、浅草岳山頂で出会ったご年配男性に帰路は長岡駅まで送って頂くというこれまたWのサプライズつき。

時期的にもドンピシャでたくさんのヒメサユリが歓迎してくれた。

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その後はタクシーを利用して高清水ヒメサユリ群生地にお邪魔したり、ササユリで我慢しようと信濃大町駅から鷹狩山に登ったり。

でもやはり本場の姫さまには叶わない。

そうそう、2019年に登頂した飯豊山の姫さまはとても素敵だったけれど。

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ある日の昼休み、迷ったあげく意を決して民宿才七さんへ電話をかけてみた。

なんと才七のご主人はお亡くなりになったそうで「送迎はできません」と女将さんより告げられ大ショックを受ける。

改めてヤマレコを見返してみると、2015年6月ということは9年も前ではないか。

だいぶご無沙汰している間に。。。

【ヤマレコ・ヒメサユリの可憐な微笑み***鬼ヶ面~浅草岳(六十里よりネズモチ平)人の優しさに大感激!2015/6/24】

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-665747.html

それでもヒメサユリへの想いは日に日に強くなり諦めきれない。

棚ぼたの3連休をいただいているので日程はなんとかなるだろう。

あとはアクセスさえ確保できればと、最後の手段でレンタカーを借りることに。

ところが、一番近い長岡駅のニコニコレンタカー(2年前に会員になっていて最安料金で借りられる)だとナビ付車両が皆無。

近隣の店舗でも同様にナビなし。

かなり離れた店舗なら全車両ナビ付(無料)とわかり、やむなく南魚沼塩沢店でレンタカーをネット予約し、事前決済とWEBスピードチェックインまで済ませておく。

ただし、南魚沼塩沢店からネズモチ平駐車場は片道1時間半以上かかるだろう。

私のようなペーパードライバーがナビなしで山間部を往復できるとは到底思えず、背に腹は代えられない。

さてさて、一体どうなることやら?

往復のアクセス

[往路]

06:33 大宮よりとき301

07:22 越後湯沢

08:02 越後湯沢より上越線

08:18 塩沢

*******

08:43 ニコニコレンタカー南魚沼塩沢店(発)

10:19 ネズモチ平駐車場(着)

新潟県立浅草山麓エコミュージアムでナビ設定

越後湯沢駅のコンビニは2軒あるが、改札手前のニューデイズミニ幹線越後湯沢(10:00~20:20)は無人レジで営業時間が短く早朝などは開いていない

*******

上越線への接続が悪く待ち時間も長いことから、切符は通しで買わずあえて新幹線の改札口を出てNewDaysミニ越後湯沢1号(6:50~21:00)で買い物と休憩をして上越線は紙切符で乗車した

[復路]

15:30 ネズモチ平駐車場(発)

16:00 道の駅いりひろせ 16:12

17:28 ニコニコレンタカー南魚沼塩沢店(着)

*******

18:56 塩沢より上越線

19:13 越後湯沢

19:40 越後湯沢よりとき340

【ニコニコレンタカー】

https://www.2525r.com/

自己CT

10:30 ネズモチ平駐車場

10:38 ブナ曽根登山口

12:39 前岳分岐 12:41

12:59 浅草岳 13:22

14:00 嘉平与ポッチ

14:52 浅草の鐘

14:53 桜曽根登山口

15:08 殉職者慰霊碑

15:15 ブナ曽根登山口

15:20 ネズモチ平駐車場

塩沢駅からレンタカー

諸般の事情により塩沢駅から激安レンタカーを利用する。

ニコニコレンタカーさんはガソリンスタンド併設の店舗が多く、駅から多少離れているので徒歩で向かう。

新潟はもっと涼しいかと思いきや東京と変わらない暑さ。

無人の塩沢駅には自販機と待合室あり。

切符は降車時に運転手さんへ渡す。

ピカピカの日産ルークス君が今日のお供。

出発時の予想到着時刻は2時間後だったが、誰もいないエリアはすっ飛ばして早めの到着。

ネズモチ平駐車場の手前は道幅が狭くすれ違いが困難で、対向車が来ないことを祈りながらの運転。

平日だからたった2台で済んだのだろう。

とりあえずここまで無事に到着できた喜びの気持ちが湧いてくる。

駐車している車はだいたい10台ほど。

赤い屋根の建物でトイレと登山届の記入を済ませて「行ってきます!」

ブナ曽根の花と野鳥

既に10:30を過ぎておりムンムンと蒸し暑い中スタート。

このドピーカンが嬉しい。

まもなくブナ曽根登山口。

ぬかるみが多く滑りやすいという事前情報があったが、思い切ってここから登ってみよう。

左折しないで真っすぐ歩けば桜曽根登山口へ繋がる。

ツルアリドオシの実。

ふわふわの白い花。

声高らかにさえずる野鳥を探すと、枝のてっぺんにいたーっ!

「ジジッ」が語尾につくのはオオルリさん。

鳴いてる鳴いてる。

ツボスミレがそこかしこに。

ツクバネソウだ~。

赤いのはユキツバキかな。

さんざん画像で見ていた渡渉地点。

水量はそれほど多くないので飛び石伝いにポンポンと。

樹林帯にホウチャクソウ。

きゃー!

あそこにいるのは誰ちゃん?

うわ、こっち見た。

声だけじゃなく可愛いお顔をしているね。

段差がある岩場も特に問題なし。

ここ数日は天気がいいからか、登山道は全然ジメジメしていない。

むしろカラカラに乾いていて拍子抜けしたほど。

ただ、多量の羽虫がしつこくまとわりついてくるのでご注意を。

黒タイツを通して刺された箇所は赤く痕が残り、いつまでも痒みがおさまらないのでブヨ系かもしれない。

モスキートネットは使用せず。

突然現れた姫さま

樹林帯を黙々と登っていく。

お会いしたのは下山のカップルさんと、私を追い抜いていった単独男性のみ。

パッと展望が開ける。

守門岳をズーム。

あちらにもヒメサユリが咲くのよね。

岩場に差しかかると、突然現れた一輪の姫さま。

「あら~っ可愛い!」

まさかこれが最後とは思わなかったので、撮影はそこそこに先へ進むことに。

急登を登ってきて振り返ると守門岳がドーン。

陽射しを遮るものがない。

水分を摂りながらゆっくり進む。

下山で使う桜曽根方面か。

沢の流れる音が心地よい。

ほとんど終わりかけのベニサラサ。

あちらこちらにマイヅルソウ。

ん?

これはコケイラン、コケイランよね。

登山道脇に無防備に咲くたった一輪のコケイラン。

ここでご年配男性とすれ違う。

ツバメオモトは終盤。

濃いめのイワカガミ集団がこっち見てる。

浅草岳方面を仰ぐ。

足元には徒長したミツバオウレン。

淡いピンクもいた。

ユキザサもちらほら。

登山道に流れ落ちる雪融け水。

かなり上のほうに来てやっとジメジメしてきた。

雪渓を経て静かな浅草岳へ

そろそろ分岐に出てもいい頃だよねと思った時。

ようやく前岳分岐。

ここまで2時間かかった。

ブナ曽根は桜曽根に比べると距離は短いけれど、登りのCTはさほど短縮にならない模様。

出た、急傾斜の雪渓。

踏み跡を確認しながら右端を登っていく。

滑らないよう慎重に。

普段の登山ではストックを使わないが、今日はこの雪渓を渡るため1本だけストックを持参した。

その代わりチェンスパはなし。

先行者の踏み跡を辿る。

ここまで登ってしまえばもう大丈夫だけど、問題は下りだなー。

浅草岳までラストスパート。

オオカメノキが陽射しを浴びてキラキラ。

ちょっとした日陰にミツバオウレンとミヤマシキミが息づいている。

アカモノも開花。

ミツバツチグリかなぁ。

浅草岳山頂(1585m)に到着。

以前あった看板がなくなって雰囲気変わったね。

先行者のお兄さんが入れ替わりで下山したためこの時間帯は私だけ。

タニウツギは咲いているのに姫さまはどこにも見当たらない。

ま、まさかの。。。

田子倉湖を見下ろして。

うわ~、とても清々しい気分。

周辺を散策していたら笹藪の陰に終わりかけのシラネアオイを見つけた。

浅草岳ひとりじめ。

静かな山頂にておにぎりランチ。

車に置いてくればいいのに温泉セットまで担いで来ちゃったよ。

桜曽根の姫さまはまだ蕾。。。

ネズモチ平駐車場から2時間の運転、レンタカー返却時間を考えるとそろそろ下山しなくては。

ナエバキスミレさん、姫さまはどこ?

やっぱり泊まりで来たかったなぁ。

前方の雪渓を下らなければならない。

このあたりは池塘があって苗場山みたいな雰囲気。

ワタスゲが風に揺れてのどかそのもの。

大きなテラスの上でお昼寝したい。

私が最後尾かと思いきや、これから登頂される人の姿。

この雪渓は急だったので途中まで尻セードで下る。

2つめの雪渓(前岳分岐の上)は急すぎてトラバースは無理と判断し、笹薮の近くから登り返す。

上部には先行者の踏み跡がついていたので正解だったようだ。

桜曽根は尾根の左側を下るので、このまま直進して奥に見える木道へ。

私にしては珍しく9年前の下山ルートをちゃんと覚えていた。

おぉ、この木道はよく覚えてる。

9年前に浅草岳山頂で知り合った男性に導かれ一緒に下山したっけ。

当時72歳とは思えないご健脚なかた、今もお元気で登山されているだろうか。

なんだか懐かしさが込み上げてくる。

あれ?

ピンクの雄しべはコシジオウレンではないの?

ここで会えるとは大感激。

むむ、姫さまはまだ蕾。

桜曽根のヒメサユリはまだ時期が早かったようだ。

来週あたりが見頃になるのかな。

ゴゼンタチバナ群生。

前方のとんがり山へ。

カメラ目線のイワカガミを捉える。

おぉ、ツマトリソウがまとまって咲いていたのはここだけ。

アカモノもいっぱいだよ。

ありがとね。

さきほどのとんがり山、嘉平与ポッチ(1484m)に到着。

ベニサラサが満開。

いやいや、本当に気持ちがいいね。

嘉平与ポッチを下りてきて振り返る。

ウワミズザクラがもしゃもしゃ。

うわぁ、またオオルリちゃんかな~?

少し変わったさえずりだったのでわからなかった。

いや、全体的に黒色で嘴と足がオレンジだからクロツグミかも。

「キーコキーコ」という聞き慣れない鳴き声だったし。

そうなると初クロツグミだ!

【サントリーの愛鳥活動・クロツグミ】https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1519.html

うつむくチゴユリ。

爽やかな木漏れ日ロード。

タムシバも美しい。

右手に見える空き地はネズモチ平駐車場よね。

目一杯ズームしてみると、朝10台くらいあった車がすっかり消えている。

本日の大木。

動物の仕業なのか幹がだいぶ削られているけれど、それでも逞しく生きている。

浅草の鐘。

前回と同じく一発鳴らしておく。

鐘のすぐ下が桜曽根登山口の広場。

一足先に下山され、ここで水分を摂りながら待っていてくださったのを思い出す。

ネズモチ平駐車場へは右手にカーブする道を下る。

左奥がムジナ沢登山口方面らしい。

タニウツギがこれでもかと咲き誇る。

ホウチャクソウもスルーできない。

雪融け水が溢れる林道。

ツボスミレに立ち止まって。

おぉぉ、サンカヨウがまだ残ってた。

何気なく撮ったこれは。

画像を整理していて気づいたんだけど、例のお花じゃないのかな。

目の前で飛び立った明るい茶色の野鳥。

立ち尽くしていたら姿を見せてくれる。

「一筆啓上たてまつり」のホオジロくん。

15時すぎにネズモチ平駐車場に着くと、ルークス君がポツンと一台。

なんかシュール!!(笑)

皆さんとっくに下山されて私ひとり。

浅草岳山頂手前ですれ違った2人の単独男性は、別の登山口から入山したようだ。

「ただいまー!」

浅草山荘で日帰り温泉に入るつもりだったが、レンタカー返却が18時で時間的に余裕がないのでやめておく。

9年前の思い出を辿る

帰路で9年前の思い出の地を辿ることになる。

才七さんの前を通りかかったので一旦停止。

うわぁ懐かしいなぁ。

優しい女将さんの美味しい山菜料理をまた食べたい。

【民宿 才七】

https://www2.hybridsystem.jp/sai7/

新潟県魚沼市大白川356-2

次に只見線の大白川駅。

9年前にはなかった平石亭というお蕎麦屋さんが有名らしい。

ここもかなり気になる。

男性の車で休憩した道の駅いりひろせにも寄ってみた。

あの時と同じバニラソフト(300円)を注文。

もう80歳は超えてると思うけどオジサマ元気かな。

色々な記憶の断片が思い起こされ、懐かしさで胸がいっぱい。

ザックに入る大きさの魚沼産コシヒカリ3合(450円)を購入。

【道の駅いりひろせ】

https://www.irihirose.jp/

カツ丼定食@まつや食堂

帰路は朝より混んでいたので2時間弱かかって無事帰着。

ニコニコレンタカー南魚沼塩沢店に車を返却し、トイレを借りるため一度塩沢駅へ戻る。

夕方は18時から営業なのでそれに合わせて徒歩でまつい食堂へ。

カツ丼定食(1000円)は豚汁つきで食べ応えあり。

ごちそうさまでした。

最後に

静かな浅草岳は大展望と初夏の爽やかな風が素晴らしかった。

どんな状況でも山に行って後悔したことなどなく、いつも「来てよかった!」と思えるのは幸せなこと。

遠征当日、職場のグループラインで急きょ返信をする必要に迫られ、今回の登山が同僚全員に知れ渡ってしまい。

3日ぶりに出勤したところ「新潟まで行ってたんですか?すごい行動力ですね!」と数名から話しかけられ、そこでまた経緯を熱く語るはめに…(笑)。

ヒメサユリは開花するまでに数年かかるらしい。

可憐な花を咲かせるためには様々な準備が必要なのだ。

ブナ曽根の姫さまはたった一輪だけというまさかの展開。

それでもここで会えてよかった!

桜曽根には蕾がたくさんあったのでこれから見頃を迎えるだろう。

2015/6/24 浅草岳近辺にて撮影

2015/6/24 鬼ヶ面山にて撮影

9年前を思い起こすと、鬼ヶ面山で見たヒメサユリ大群はやはり別格。

次回訪れることがあるならば六十里登山口から鬼ヶ面山を目指したい。

それから、ニコレン南魚沼塩沢店のスタッフさんについて。

今回担当のMさんは特に紳士的で、とても丁寧な対応をしてくださり感激した。

正直ガソスタのスタッフさんにはもったいないくらい。

でも、おそらく車が心底お好きなんだろうな。

往復4時間弱かけて131㎞という長距離を運転するのは大変だったけれど。

後味のいい遠征登山となったのはニコレンさんのおかげ。

ここでもお礼を申し上げたい。

南魚沼塩沢店のMさんありがとうございました!

<備忘録>

基本料金2860円+免責補償1650円=合計4510円

レギュラー6Ⅼ×167=1002円

走行距離131㎞

しおん
2011年4月、初めての登山で人生が変わった。山のとりこになって早10年。 今一番行きたい場所に、いつもひとり気ままに出かけています。 無類の猫好き。(=^・^=) 東京在住。
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