かなり前から憧れだったゆうすげの道。
画像を一目見た時から「絶対ここ私好みの場所だろうな♪」と思っていた。
レモンイエローのユウスゲは、夕方に咲いて翌朝しぼむという習性のため東京からだと間に合わない。
また、駅から遠いのでバスに長時間乗る必要がありそれが面倒で榛名山も未登頂。
レンゲショウマの開花情報を得て当日の夜中に心が決まる。
御岳山や高尾のレンゲショウマは見たことがあり、できれば知らない道を歩いてみたい。
そこで、ゆうすげの道経由で相馬山に登ることにした。
往復のアクセス
[往路]
06:14 上野よりとき301号
06:57 高崎
07:25 高崎駅西口②よりバス(1330円)
08:48 榛名湖BS
[復路]
13:30 榛名湖BSよりバス(1330円)
14:58 高崎駅西口
15:14 高崎より高崎線
【群馬バス・高崎駅~榛名湖線】
https://www.gunbus.co.jp/routebus/price/price_route.html?id=35
※途中の室田営業所BSで5~10分のトイレ休憩あり
<帰りのバスについて>
猛暑の時期はできれば進行方向右側には座らないほうがいい
日にちと時間帯にもよるが、車窓からの陽射しが半端ない
途中から高崎経済大学の学生さんが大勢乗車してきて大混雑する
1時間半もの間、身動きできずに耐えなければならないのがキツかった
<トイレ>
●榛名湖公衆トイレ
●ゆうすげの道公衆トイレ
自己CT
08:55 榛名湖BS
09:33 ゆうすげの道入口
10:00 スルス峠1.5㎞分岐 10:02
10:07 スルス峠東屋
10:29 赤い鳥居 10:44
11:12 相馬山 11:23
12:04 スルス峠1.5㎞分岐
13:00 榛名湖BS
榛名湖畔の花
高崎駅から約1時間半かかって榛名湖BSに到着。
バスが走っているだけでありがたいけれど、正直なところ長すぎる。。。
目の前に榛名湖。
路肩のヒマワリが元気いっぱい。
大輪の白い百合が目を引く。
ソバナがわんさか。
うぁぁ、可愛いハキダメギク。
これも可哀想な花名のうちのひとつ。
よく見ると茎に毛がもじゃもじゃ、小さなプツプツが。
榛名湖を左に見ながらスタートするも、序盤からお花に捕まってしまう。
タマアジサイで足が止まり。
キツリフネの群生に引き寄せられ。
ツユクサさえもスルーできない。
きゃ~!ゲンノショウコの双子。
「ショウコちゃん、ショウコちゃん」と話しかけながら歩く。
聞き覚えのある声がして見上げると、電線の上にホオジロちゃん。
ついつい鳴き真似をしてしまう。
こんなことばかりやってるから時間がかかっちゃうんだよねー。
それでも、私にとっては大事な充電タイム。
涼しげな佇まいのオオマツヨイグサが美しい。
遠くに見えるヤブカンゾウの花をズーム。
素敵なゆうすげの道
榛名湖BSからお花を見ながらのんびり歩いて約40分。
ゆうすげの道入口。
わぁー-い!
やっぱりね、想像してた通り素敵な場所だわ。
やっと来ることができたよ。
ホオジロちゃんが鳴いてる鳴いてる!
これって、カシワの木かな?
あっ、こっちに気づいた?
キリッ!
そしてまた、何事もなかったようにさえずるホオジロちゃん。
「一筆啓上つかまつり候♬」
この可愛さったらもう。
小鳥を見るだけでニヤニヤしちゃう私(笑)。
淡いピンクのチダケサシ。
しっぽくるりんのツリフネソウ。
見かけたのはこれ一輪のみ。
マツムシソウいた~。
シモツケ。
葉先の尖った卵型にギザギザの縁が特徴。
ヒヨドリバナの白。
こちらもヒヨドリバナ。
木道が続く沼の原、やっぱりいい。
登山しないでずっとここにいたい気分。
近くにメロディーラインがあって、車が通過するたび音が鳴る。
「静かな湖畔の森の陰から~カコォ、カコォ、カコカコカコ~♫」
誰もいないのをいいことに、これまた口真似しながら歩く。
赤くないけどナツアカネでいいのかな。
調べたところ、成熟した雌もしくは未成熟の個体らしい。
全身が赤くなるのは成熟した雄だけ。
おぉ、まだ開いたままのユウスゲがいた。
萎れかけてはいるけど待っててくれたの?
先日の高座山で初対面だったね。
マツムシソウのドアップ。
そこかしこに咲いていてルンルン♪
タカトウダイは、夜間に明かりを灯すための燭台に似ていることから名づけられた。
よーく見ると面白い花。
濃い黄色の部分は腺体で花弁は存在しないらしい。
腺体の中心から実が飛び出している。
足元に小さな紫花を発見。
これが噂のヒメヤブランか~。
可愛すぎる~~。
これから登る相馬山が見えてきた。
青空に映えるコオニユリ。
咲きたてフレッシュで嬉しさ倍増。
榛名富士をバックに素敵な草原。
蝶を撮りに来たというご年配男性より声をかけられる。
スルス峠まで1.5㎞分岐。
割とすぐにスルス峠の東屋。
延々と続く階段。
他の山より断然歩きやすいけどね。
うあ~ママコナだっ。
濃いピンクの中にある白い膨らみと、ビロードのような白毛が何とも言えない可愛さ。
花の盛りが過ぎると白い部分が濃いピンクに変化する。
アザミ系。
キバナノヤマオダマキがひっそりと。
控えめな姿がたまらない。
緑のまん丸、オヤマボクチ。
風に揺れるレンゲショウマ
少し手前より人の声が聞こえてくる。
鳥居周辺にハイカーが10名ほど。
どうやらレンゲショウマが咲いている様子。
ボケボケだけど、後方にもたくさんレンゲショウマが見える。
ところが、谷からの風でブレてしまい上手く撮影できない。
しかも大きなアブ?が刺そうと足に寄ってくるので、常に手足を動かしていなければならず。
それと大声を張り上げる人が多くて辟易する。
ひっそりと俯くレンゲショウマ。
残念ながら何枚か撮ったうちの殆どがピンボケ。
この辺で切り上げて、相馬山へ向かう。
アツアツの相馬山
岩々の道をゆっくり登って行く。
出た~、画像で見ていた鉄梯子。
慌てずに登れば大丈夫。
この後、ご夫婦に道を譲って頂いた。
タマガワホトトギスが一輪。
もう少し登ったところにも蕾がいくつか。
相馬山に到着。
この時点では男女1組と私だけ。
山頂のコオニユリとアゲハチョウ2羽。
ドラム缶の上にカメラを置いて自撮り。
直射日光が当たってとても暑い山頂。
岩の側にヤマホタルブクロ。
神社近くの岩に腰かけておにぎり休憩していると、数組のハイカーがやってきた。
とあるご年配男性にはWストックを膝に落とされたり靴を踏まれたり…。
暑すぎてお疲れなのかもしれないけど、そもそも人との距離が近すぎなんじゃない?
ベージュ色の猛禽類が上空を優雅に舞っていた。
撮影は叶わず。
狭い山頂は騒がしい。
落ち着かないので食べ終わったらそそくさと下山。
最後にワレモコウを撮影したものの、ピントが全く合ってない。
レンゲショウマ再び
目線が違うから、登りでは気づかなかった花に出会えた。
山頂直下で倒れかけてたシュロソウ。
鮮やかなフシグロセンノウ。
濃いめの橙色が夏らしい。
こんな歩きやすい細尾根は嬉しい。
でも、レンゲショウマ群生地への下降は岩々の急傾斜と鉄梯子あり。
誰もいないレンゲショウマ群生地に戻ってきて、再度トライ。
谷側に咲く別の個体は風が吹いてやはりブレブレになってしまう。
なので山側を見上げるようにして。
わぁ~、朝よりも光が射してていい感じ。
まん丸の蕾があるからまだ楽しめそう。
後の子にピントが合っちゃった。
淡いパープルピンクの花弁が素敵ね。
相馬山のレンゲショウマ、咲いててくれてありがとう!
スルス岩。
今日は登らない。
いつ見ても嬉しいマツムシソウ。
帰りは左の道から戻ろうっと。
葉っぱがモミジみたいな形なので、こちらはシモツケソウ。
黄色い花はカセンソウ(歌仙草)。
大好きなネジバナだー。
またホオジロちゃんのさえずりにつられ、ゆうすげの道入口へ。
暫し観察して幸せ気分に浸る。
野鳥はどの子も可愛いなぁ。
元気でね。
下山後のかき氷
榛名湖BSまでテクテク。
高座山でも見かけた背の高い花。
<追記>タケニグサ
ヤマレコユーザーさんが教えてくださいました。
いつもありがとうございます。
お馬さんは何を考えてるんだろう。
榛名湖畔に打ち寄せる波が涼しげ。
山側のよりも湖畔側に咲くソバナはフレッシュな個体が多い。
榛名湖BSに戻った。
朝よりもくっきりの景色。
榛名富士がドーーン。
榛名湖畔のお店でかき氷。
30分あるので、のんびりバス待ち。
日焼けした若旦那さんが優しくて人当たりがよかった。
ボート乗場入口にも白い百合が咲いていて思わずカメラを向ける。
惚れぼれするような美しさ。
榛名湖BS近くのボタンヅル。
オレンジ色の蝶はツマグロヒョウモン雄。
最後に
ちょっとアクセスに時間がかかるけど、また歩きたい榛名エリア。
咲き誇るユウスゲをいつか見ることができるかな?
夏真っ盛りのこの時期は北アか東北地方へ行くつもりだったけれど。
昨今の豪雨続きで計画を立てるのもままならず。
9月になると一気にバスがなくなるので、どうなることやら。。。
行きたい山が多すぎて休みが追いつかない。
帰りのJRホームで50代くらいの男性に「これから山行くんですか?」と声をかけられた。
過去にも登山の行き帰りに話しかけられることは多かったが。
食らいつきかたが半端じゃないので、何か目的があるんだろうなと感じる。
高山植物が好きと仰る割にはレンゲショウマをご存じないし、山についてもそれほど詳しくなさそう。
次の電車内では距離を置いていたのに降車したとたんまた話しかけられ、「私、趣味で〇〇をやっているんですけど、仲間の中で山やる人がいないんで」と。
そうか、この人の目的は一緒に山に行ける女性を探してるのかも。
「単独登山という山ブログをやっているので見てくださいね~」とお伝えしてお別れ。
私は単独が好きなのであえてひとりで山に行く。
仕事で気を遣うから山では自由に過ごしたいし、自分軸で考えながら行動するのが楽しい。
旅先で意気投合することもあれば、静かに過ごしたい日もあったりと流動的。
高橋庄太郎さんが仰っていた通り、ひとりで山を歩くほうが感動が濃厚な気がする。
誰かと一緒に行きたい人は行けばいいと思う。
でも、「おしゃべりしながら登ったほうが疲れが紛れる」には同意できなかった。
根本的に感性が違うので話が全く嚙み合わない。
申し訳ないけれどそこは譲れないのだ。
ガチガチの単独登山女に声をかけるなんて、人選を間違ってるよ(笑)。
…という訳で、来週以降は台風含め悪天候がそろそろ収まりますように。