“ほこら小屋”という避難小屋の存在を知ったのは数年前。
一目で気に入りいつか泊まりに行かなきゃと思いつつ、アクセスの悪さから後回しになっていた。
つい最近ほこら小屋に宿泊したハイカーさんのヤマレコを見つけ、「この方法があったか!」と同じ高速バスを予約してみることに。
こんな寒い時期にあえて宿泊するハイカーは居ないだろう。
もう計画段階からワクワクが止まらない。♫
往復のアクセス・トイレ情報
[往路]
07:45 バスタ新宿より高速バス → 10:21 南アルプス市役所(2200円)
[復路]
14:05 南アルプス市役所より高速バス → 16:31 バスタ新宿
【ハイウェイバスドットコム】
新宿~身延・南アルプス市八田線
https://www.highwaybus.com/gp/reservation/rsvPlanList?lineId=430
片道2200円×2=4400円(WEB割運賃クレジット決済限定)という激安と引き換えに、南アルプス市役所より伊奈ヶ湖まで2時間以上の長い傾斜つき車道歩きがもれなくついてくる。そこが核心部かも?(笑)
伊奈ヶ湖駐車場まで車で行けるならかなり楽に違いない。
- 南アルプス市役所は日曜は当然ながら閉館でトイレは借りられず
- 伊奈ヶ湖てまえの菖蒲池公衆トイレは故障のため使用不可
- ほこら小屋のトイレはとても綺麗でペーパーあり(12/8~9時点)
自己CT
[1日目]
10:25 南ア市役所バス停(発)
12:32 菖蒲池園地
12:34 南伊奈ヶ湖
12:40 ほこらキャンプ場入口
12:45 苔の大木 12:52
12:57 中尾根登山道標(ほこらキャンプ場まで2時間40分)
14:22 マカダミア休憩 14:25
14:37 舗装路分岐
15:46 1800m看板
15:55 ほこら小屋
[2日目]
06:27 ほこら小屋
06:40 頂上60分道標
06:52 南尾根登山道・山頂分岐
07:15 櫛形山(最高点) 07:17
07:31 櫛形山(奥仙重) 07:35
07:46 櫛形山(最高点)
08:00 南尾根登山道・山頂分岐
08:07 頂上60分道標
08:15 ほこら小屋 09:07
09:07 ほこら小屋前広場 09:10
09:46 舗装路分岐 09:49
10:35 ほこらキャンプ場入口
10:39 南伊奈ヶ湖
10:40 菖蒲池園地
12:29 たっちゃんうどん 13:04
13:19 セブン南ア小笠原店 13:20
13:22 南ア市役所バス停
長い車道歩きもまた楽し
高速バスを降りると目の前に櫛形山。
あらかじめダウンロードしておいたジオグラフィカのトラックを元に車道歩きをスタート。
南アルプス市役所から歩くかたはそうそういないので(笑)、大変助かりました。
歩き始めてすぐに白黒混じった毛色の猫を見かける。
「猫ちゃん!」と呼びかけると慌てて大通りを走って横断し建物の向こうに消えてしまう。
ん?シロウメモドキかな?
ぽつんと一輪の百日草。
ホトケノザがいっぱい。
これって春の花だったよね。
あっ、2人目の猫ちゃん発見!(=^・^=)
燃ゆるピラカンサ。
舗装路とはいえ、山に近づくとだんだん勾配が増してきて思いのほかキツい。
この辺りは車がないと住めないだろうな。
やはりこちらの集落も人っこひとりいない。
だだっ広い車道に時折通りかかる車。
信号など不要な印象を受ける。
見かけたのは畑で作業するおじいさんだけ。
やっと南伊奈ヶ湖。
ここまでの舗装路歩きが長かった~~。
バスクリンみたいな伊奈ヶ湖ブルー。
この建物の裏手に回って。
ほこら・キャンプ場方面へ。
大木の根元に座って軽くパンケーキランチ。
ここからは雨具上とウール手袋、バラクラバを首元にセットして歩き始める。
よし、これで寒さを感じなくなった。
ほこら小屋まで2時間40分。
ここから山道となる。
16時までに着けるかな?
ほんのり甘いマカダミア。
薄暗い樹林帯をやっと抜け、水分補給のため小休止。
これがシモバシラか、初めて見たよ。
登山道にティッシュが落ちてると思ったら、シモバシラ(氷の花・霜の花)だった。
下山してきた若い女性より「こんにちは~」と笑顔で声をかけられる。
初対面なのにとても感じがいい。
「誰もいないと思っていたら、今日初めて人に会いましたよ」と答えて少しお話をした。
南アルプス市役所から歩いてきたことを伝えると、大層驚かれてしまう。
高校生に見えたが社会人とのこと。
「ファイトです!」と励まされ、おかげさまで元気をもらい小屋へ向かう足に力が戻った気がする。ありがとう。
展望が開け美しい富士山。
長くてキツイ登りが報われた瞬間。
真夜中のほこら小屋で奇妙な音…
そして、念願のほこら小屋に到着。
今回はここに泊まることがメインの山旅。(#^^#)
暖かくキレイな室内。
犬連れのご夫婦ともすれ違ったし、さきほどまでハイカーが休憩していたのだろう。
小屋に入るとじんわり暖かく窓に水滴がついている。
ダウンジャケットを中に着込んで雨具上を一番上に。
室内はブレスサーモの手袋だけでOK。
温かい紅茶オーレとみそ羊羹でホッと一息。
訪問者ノートを拝見すると、感謝の言葉がたくさん書き込まれている。
ほこら小屋がいかに大勢のハイカーに愛されているかがわかりとても嬉しくなった。
今夜のメニューは、例のカマンベールチーズフォンデュ鍋。
栄養満点で彩りもよく身体が温まって大のお気に入り。
材料は厚切りベーコン、カマンベールチーズ丸ごと、冷凍ブロッコリー、ミニトマト、水300ml、コンソメ1個、トマトペースト1袋、あらびきコショウ。
使いかけのしめじがあったので参戦。
安定の旨さ!
げんさんよーこさんありがとうございます。(^^)/
カマンベールチーズフォンデュ鍋
イングリッシュマフィンくるみレーズン
カフェオレ
像足をプラスしてシュラフに潜ると充分暖かい。
地図のCTを再確認して、おやすみなさい。。。
真夜中にいきなり大きな物音がして目が覚めた。スマホを見ると23:45となっている。
最初はアルミ缶が潰れるような音が聞こえたので外に酔っ払いでもいるのかと思った。例えば、大きなビニールに空き缶を何本か入れそれを引きずりながら歩いているような音。
小屋の周りを素早く駆け回っている音もする。あちこち飛んで忍者みたいだ。人間でないことは確か。
あのすばしっこさは猿?それとも狸?いや、日本鹿かな?まさか熊ってことはないよね??無言なので見当もつかない。
ほこら小屋の玄関外は3段くらいの階段がありコンクリート造りになっているのだが、そこまで上がってきているような。しかも、倒れて手足(ひづめ?)をバタバタカキカキと擦りつけているように聞こえる。
さすがに窓を開けて暗闇を確かめる勇気はなく、じっと静かに耳を澄ませていた。間を置いて再度コンクリートをスリスリカキカキする音がして、そのまま動かなくなった。
うわぁ、、、ちょっとやめてよぉー。朝起きてドアの外に何か獣が倒れていたらどうしよう!?不安に思いながらも、ドアが開かなかったら窓から出ようなどとぼんやりと対策を立てているうちに眠りについていた。
ほこら小屋の周辺には特に鹿が多いらしく、単に夜中の運動会的なものかもしれない。ただ、山中であんな奇妙な音を今まで聞いたことがないし、空き缶の潰れるような音が特に不気味。あれは一体何だったんだろう。。。
怪奇現象だと騒ぎ立てる気持ちはなく、素朴な疑問として記載しました。もしご存じの方がいらっしゃいましたら、どうかご教示くださいませ。
誰もいない櫛形山へ
☆翌朝☆
夜中に何度か目が覚め、二度寝の繰り返し。
家族が会社に遅刻して社長に謝罪の電話をかけている変な夢をみた直後に目が覚めた。
出発予定時刻の3分前。遅刻したのは自分じゃないかー。(^_^;)
前夜に沸かしておいた山専ボトルのお湯で簡単に朝食を済ませ、予定より30分遅れで小屋を出発。
まぁ何とかなるだろう。
前夜に沸かした熱湯の山専ボトルにはカバーをかけ、凍結予防のためガス缶と共にシュラフに入れて就寝しています。
脱いだダウンは念のためザックに入れ、雨具上とウール手袋、バラクラバを被って出発。
<追記>早朝、恐る恐るドアを開けたが何の痕跡もなく、昨夜の謎の音は不明のままである
素敵な道をルンルン気分で♪
日本鹿がピーッという警告音を発している。
お邪魔しますね。
櫛形山(最高点)に着いた。
雲海に埋もれる富士山。
三角点のある場所が
三角点のある場所が櫛形山(奥仙重)。
櫛形山は展望なし。
辛うじて富士山のシルエットがほんの少し。
ここからは写真なしで一気にほこら小屋まで下る。
ほこら小屋の近くで祠みつけた。
昨日4度あった室内は、今朝マイナス3度まで下がった。
靴を脱ぐ前にもう一度水を汲んで。
温めたぜんざいにスライス餅を投入してグツグツ。
下山前の腹ごしらえ。
たった3~5秒で柔らかくなるスライス切り餅は行動食に便利。
ほこら小屋、お世話になりました!
名残惜しい。。。また来るね。
小屋近くの開けた場所もいい感じ。
水中に浮かぶ島のようなシルエット。
舗装路分岐にて振り返って撮影。
菖蒲池の公衆トイレは使用不可(2019年11月現在)。
初冬だけど今日もポカポカ陽気。
うわ、オブジェみたいな山葡萄が可愛い。
<訂正>アオツヅラフジ
たまたま見つけたマユミさん。
青空に映える赤い実たち。
おとなしい性格の黒ワン。
ありがとね♡
近所の白ワンには行きも帰りも吠えられたけど、この子は全く吠えずに私の顔をじっと見ている。
トコトコ歩いてきたりして文句なく可愛い。
きっと人の言葉がわかるのね。
えっ?冬なのにユリが咲いている。
<追記>それとも秋咲アマリリス?
民家のサザンカが輝いて。
側溝の近くにツルウメモドキ。
たっちゃんうどんを楽しみに
お次は山梨で人気の“たっちゃんうどん”へ。
以前は南ア市役所近くにあったが移転したようだ。
櫛形山、ほこら小屋からここまで歩く人もそうそういないだろう。(^^ゞ
温泉は徒歩圏内にないため今回は残念ながらパス。
大空を優雅に舞うのはトビ?
お目当てのたっちゃんうどん(新しい移転先)。
ご主人の似顔絵だと後から気づいた。
迷わず肉うどん(550円)を注文。
味がしっかりついた豚バラ肉、ほどよい固さのシコシコうどん、ダシの利いたあっさりスープ、おまけの昆布。
どれも旨し!
1.5倍でもよかったかな~。
おしぼりとお水はセルフで。
食後の食器返却もセルフ。
レジでご主人に「ここのうどんが食べたくて櫛形山からわざわざ歩いて来ました。往復36㎞超えです。美味しかったです!」とご挨拶するとニコニコ。
ご馳走さまでした。(^^♪
【南アルプス観光協会・たっちゃんうどん】
営業 11:00~14:00、17:00~20:00
(夜は不定休のためお問い合わせください)
定休 日曜日
住所 南アルプス市小笠原985-34 ※市立中央図書館となり
℡ 055-282-2300
http://www.minami-alpskankou.jp/staff-blog/2018/01/post-2295.html
猫ちゃんがひなたぼっこ!
「撮らせてね」とお願いする。
14:05発の高速バス待ち。
お高いのにアイスクリームではなくアイスミルクだったと後から知る…。
最後に
念願のほこら小屋にやっと泊まることができて感激。
室内、トイレも綺麗で快適に過ごせた。
冬もいいけれど、次回は新緑とお花の時期に訪れようか。
平林バス停から南尾根ルートを登り、南アルプス展望地の裸山まで足を延ばしてみたい。
大好きな紙の地図を見ているだけでワクワクするし、次の山ごはんは何にしようか考えたり楽しみは尽きることがない。
<ウェア忘備録>
mon ジオラインインナー上下
ibex ウーリーズ220 長袖
ibex ウーリーズ220 タイツ
berg 薄手シェル(ワイン)
mill 厚手ソフトシェルパンツ(黒)
fint エバーブレスフォトン雨具上
pata 薄手ダウンジャケット(室内のみ)
smt ウールソックス
miz ブレスサーモ手袋
mon ウール手袋
mon 薄手ウールバラクラバ
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