「また小屋で会いましょう」
ちょうど1年前、赤岳天望荘で知り合い西穂高をご一緒させて頂いた71歳のAさんとそんなやり取りをしていた。
去年は、まさかの快晴無風ぽかぽか陽気で天望荘に到着したのだった。
今冬は関東でも寒い日が続きまたもや大寒波の予報。
山はもっと寒いだろうな。。。
赤岳は風速25mもの強風らしく天望荘まで辿り着くのは厳しいかな。
Aさんには悪いけれども前夜ギリギリに赤岳鉱泉へ変更。
ところがAさんは大寒波で延期したそうで、後々この判断が正しかったと知る。
往復のアクセス
[往路]
10:06 スーパーあずさにて茅野(着)
10:25 茅野よりバス
11:00 美濃戸口(930円)
[復路]
13:20 美濃戸口よりバス
13:51 茅野
14:21 茅野よりあずさ(発)
※茅野駅のチケット販売所でバス往復割引あり
今回は精算窓口が大混雑のため時間なく購入できず
※バスは早く到着したが、いつもながら茅野発あずさは少々遅延
コース状況/危険箇所等
●美濃戸山荘~北沢~赤岳鉱泉
傾斜は緩やか、危険箇所なし
Wストックのみ使用
アイゼンは不要と思われる
今更ながら南沢よりこちらが楽だと知り、下山も北沢回りにしたら確かに早かった
教えてくれてありがとう!
●地蔵尾根
階段は見えている
稜線上は強風で雪が飛ばされ(?)鎖場や赤岳途中など岩が出ている箇所あり
行きは赤岳鉱泉で12本アイゼン、ピッケル装着
●文三郎尾根
同じく梯子が出ている
去年同時期にクライムダウンした山頂直下は、ステップが施され前向きのまま下降できた
一歩一歩、足場を確認しながら
帰りは赤岳鉱泉でアイゼン外しWストックに換装
デポ品を乾燥室より回収するため一度全部脱ぐのが面倒ではある
雪山は天候により状況が一変するため、最新情報は必ずご自身でご確認をお願いします
その他周辺情報
[赤岳鉱泉]
電話、接客応対共に素晴らしい◎
一泊夕食のみ 8500円
宿泊者は水が無料
廊下のストーブは最強!
乾燥室に行かなくても即乾く
トイレの暖房便座も嬉しい
部屋は圏外、受付~自炊室周辺はネット繋がる(docomo)
Aさんにはここで電話した
[外来入浴]
●八ヶ岳山荘
●J&N
食事すると入浴が割引になるようだ
登山者限定♪
[食事・スイーツ]
●八ヶ岳山荘
フリースペースは食事注文しなくても利用可
●J&N
今回はバス待ち時間が少なくJ&Nさんで八ヶ岳ソフトのみ
自己CT
[1日目]
11:30 美濃戸口
12:16 赤岳山荘
12:23 美濃戸山荘
13:19 堰堤広場
14:19 アイスクライミング見学 14:21
14:22 赤岳鉱泉
[2日目]
06:15 赤岳鉱泉
06:45 中山乗越 06:46
06:51 行者小屋前分岐 06:56
08:06 地蔵の頭手前 08:07
08:57 赤岳山頂 09:04
09:08 竜頭峰分岐 09:12
09:27 文三郎尾根分岐
10:02 阿弥陀岳分岐
10:09 行者小屋
10:10 行者小屋前分岐
10:20 中山乗越
10:32 赤岳鉱泉 11:19
11:50 堰堤広場
12:18 美濃戸山荘
12:22 赤岳山荘
13:00 美濃戸口
外国みたいな絶景
自己レコを確認してみると、赤岳鉱泉で噂のおばあさんに出会いステーキを食べたのは3年前。
えっ、もうそんなに経つのか~。
薪ストーブのぬくもりが嬉しい。
八ヶ岳山荘のフリースペースで休憩。
赤岳山荘のいつもの場所(駐車場付近)から阿弥陀岳。
快晴!
美濃戸山荘にて。
道中、ススキにまで話しかけたりして。
おっ!
横岳大同心のお出まし。
そして、絶景の赤岳鉱泉に到着。
白く輝く横岳から赤岳への稜線が素晴らしい。
アイスクライミングを暫し見学。
外国みたいな景観に胸が高鳴る。
赤岳鉱泉の楽しい出会い
赤岳鉱泉の受付へ。
お世話になりまーす。
今晩のメニュー表を見ると、予想通りステーキ。
やった。
さすが大人気の小屋。
応対が気持ちいいのはもちろん、今回はこたつのある部屋に案内される。
お布団フカフカ。
こたつは15:00から。
これ最強!
雪山のストーブはこうじゃなくっちゃ。
乾燥室行かなくても乾く。
ゴォゴォと燃え盛るストーブの前で汗で濡れた服を乾かしながら、すっごい幸せになり目の前の女性に語りかけてしまった。
すると、この単独女性もつい先日、本沢温泉に泊まったと言うではないか!
しかも夜、野天風呂に入ったというツワモノ。(^o^;)
一気に親近感が増し意気投合したのは当然の成りゆきだったと思う。
ミルクティを飲みながら山雑誌をめくり山談義に花を咲かせた。
この女性、硫黄岳に登るつもりで小屋を出たがラッセル地獄で男性が引き返してきたため途中で諦め戻って来たらしい。
翌朝はアイスクライミング講習を楽しみにしているとのこと。
仲よくなったお姉さんと一緒。
女性のお友達(男性)が偶然、赤岳鉱泉にいらっしゃって「よろしかったらご一緒に飲みませんか?」とお誘いを受けた。
男女6人ワイワイと消灯21時まで、ほんと楽しかったわー!\(^o^)/
私は全員初対面でありながら(お酒弱いから甘酒だけなのに)早々に打ち解けてしまい、笑い転げる自分の図太さに驚いたり…(笑)
フレンドリーに接してくださった皆さんのお陰です。
厳冬の赤岳
☆翌朝☆
持参したエビかつフライサンド、ふわラテで簡単な朝食を済ませる。
早朝は快適なフカフカの布団からなかなか出られなかった。
遅めに起床した彼女にお礼を言い小屋をあとにする。
寒い、寒すぎる……。
でもこれが通常の八ヶ岳なのだろう。
オーバーグローブ
ウールグローブ
ブレスサーモ(インナー手袋)
3枚重ねにしてみたらまあまあ大丈夫だった
赤岳鉱泉より中山乗越を経て、約35分で行者小屋。
それにしても寒い。。。
小屋の有り難みをしみじみと感じる。
厳冬期にテント泊する人ってすごい。
誰もいない樹林の中で、自分の足音と息遣いだけが聞こえる。
こんな寒い処で私は一体何を探しているのだろうか。。。
答えは一生出ないかもしれない。
登りながら何度も見てしまう。
雪の阿弥陀岳は男前。
地蔵の頭は、やはり風が強い。
赤岳と赤岳天望荘を仰ぎ見る。
ほぼ目線の高さになった中岳、阿弥陀岳。
断続的に強風が吹きつける中、赤岳を目指すのだ。
立ち止まってガッツギア投入。
雪が少ないのか飛ばされたのか、茶色い岩肌が露出しているところがあった。
すぐそこが赤岳山頂。
来てよかったわー!
こんなに寒いのに海老の尻尾はついていない。
一眼のお兄さん達、撮影ありがとう!
やっぱりカッコイイ阿弥陀。
奥の白い山は左から北岳、甲斐駒、仙丈ケ岳。
手前のピークは八ヶ岳連峰の権現岳、ギボシ、その右にある黒っぽいのが編笠山だそう。
山座同定が苦手な私、数年経って調べてやっと判明したところ(笑)。
過去に全て登頂済みなのにねー。
こちらの白い山々はどうやら中央アルプスらしい。
空木岳、熊沢岳、木曽駒岳、将棊頭山(しょうぎがしらやま)。
手前の白い筋(スキー場)のすぐ左にある白いピークは入笠山。
やはり全部登ってるなー。
雲海にぽっかり浮かぶ富士。
では、そろそろ下りましょ。
ここが文三郎尾根方面へ下山する際の危険箇所。
ちょうど1年前、Aさんと一緒にクライムダウンした場所。
今年はステップがあり前向きで大丈夫だった。
神々しい阿弥陀さま。
文三郎尾根を歩きながら何度も見てしまう。
阿弥陀のアップ。
怖くないモンスターたち。
無事に行者小屋まで下りてきた。
「南沢って長いっすよね?」
昨夜、飲み会中にお兄さんから教えてもらい目からウロコ。(何度も来ているのにね~)
行者小屋から赤岳鉱泉まで戻り、下山も北沢周りに変更する。
冬靴とゲイターを脱いだので、赤岳鉱泉の自炊室にて休憩。
山専ボトルでバンホーテンココアを淹れ肉まんを食す。
この子に会えると何か嬉しい。
撮影後は車に踏まれないよう路肩によけておいた。
八ヶ岳ソフトとマロちゃん劇場
美濃戸口に戻ってきたら、J&Nさんへ直行。
J&Nさんのメニュー。
どれも美味しそう。
八ヶ岳ソフト、うまー!絶品!
今日は時間がないのでこれだけ。
***マロちゃん劇場***
「マロっ子!」登山者のアイドルに声をかける。
「何だまたオマエか」
何やら床のニオイを嗅ぎ。
こっち向いてよ~。
「本当はボクに興味ないんデショ?」と視線を外す。
訪れた登山者にナデナデされながらも、最後まで目線を合わせてくれないマロちゃん。
それもまた可愛い(*´∇`*)けどさ。
またね!
最後に
極寒の赤岳で素敵な一期一会。
ホスピタリティの高い山小屋、赤岳鉱泉さんのおかげ。
そこで知り合った行動力あるお姉さんとその仲間たち。
楽しく温かいひとときをありがとうございました!!
(*^o^)/\(*^-^*)/\(^-^*)
<備忘録>
ハードシェル、バラクラバ、冬靴にゲイター着用
12本アイゼン、ピッケル、Wストックは臨機応変に換装
チェンスパ、ゴーグル使用せず