この季節にエリア限定で咲くヒヨコみたいなツクモグサと、森の妖精ホテイランを見に八ヶ岳へ。
赤岳鉱泉にテントを張って、あえて山頂は目指さずたくさんのお花を楽しんできました!
もくじ
久しぶりの八ヶ岳で交通機関の値上げに大ショック!!
久しぶりに茅野エリアにお邪魔してビックリしたのは、知らぬ間に実施されていた公共交通機関の値上げラッシュ。
まず、新宿から特急あずさを利用しようとして自由席が廃止されていたことに驚き、更に茅野駅でいつものアルピコバスの往復割引券(1550円)がなくなっていて衝撃を受けた。現在は片道1000円×2=2000円となる。
なによこれ、実質的な大幅値上げじゃないかーー!!(|||ノ`□´)ノオオオォォォー!!
自分の山行記録を遡ってみると、茅野駅まで特急を利用したのは去秋10月下旬が最後。その前は2018年3月残雪の阿弥陀岳なのでそんなに頻繁に来ている訳ではないのだけれど。登山者の場合、直前の天気予報との兼ね合いがあるため特急の早割予約は難しい。
新システムを全く把握していなかったため茅野駅までずっとデッキで過ごしたが、甲府で降車する乗客が多かったのに気づいた。赤ランプが点灯している空席には座ってOKらしいので、次回はちゃんとランプの色をチェックしようと思う。着席できなくても同料金なのでご注意を。
【東京新聞:特急「あずさ」「かいじ」それって値上げ?】
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201811/CK2018110802000282.html
【アルピコ交通:美濃戸口線時刻表&運賃表】
http://www.alpico.co.jp/access/suwa/
自己CT
[1日目]
10:22 美濃戸口
11:10 赤岳山荘
11:16 美濃戸山荘
***ホテイラン***
11:40 美濃戸山荘
12:27 廃屋
12:31 堰堤広場 12:43
13:50 赤岳鉱泉
[2日目]
04:53 赤岳鉱泉テン場
05:20 中山乗越
05:26 行者小屋
06:30 地蔵ノ頭 06:36
07:11 日ノ岳 07:12
***ツクモグサ***
07:36 三叉峰 07:47
08:25 日ノ岳 08:27
08:55 地蔵ノ頭 08:57
10:00 行者小屋
10:07 中山乗越 10:08
10:20 赤岳鉱泉テン場 10:53
11:43 堰堤広場
12:17 美濃戸山荘
12:22 赤岳山荘
12:57 美濃戸口
※CTにはお花鑑賞、渋滞時のすれ違い待機を含む
ずるっこルートで森の妖精、そして北沢ルートを歩く
登山届を提出し美濃戸口をスタート。
ひっそり咲いているイカリソウを見つける。
フレッシュなミヤマキンポウゲ。
タチツボとは違う色味のサクラスミレ?
赤岳山荘駐車場辺りより阿弥陀岳。
美濃戸山荘付近にザックをデポして南沢へ…。
南沢の登山道はキツイ。
何度歩いてもキツイことに変わりはない。
行者小屋では2年前の同時期にテントを張っているし、南沢にホテイランだけ見に行って赤岳鉱泉でテントを張ればいいじゃない!?とひらめいて直前に計画を変更した。
名付けて“ずるっこルート”作戦(笑)
沢の側にワチガイソウ。
保護ロープ近辺まで歩くと、なんとヤマレコユーザさんが目の前に!
しかも、私と同じくずるっこルートでお花を見て赤岳鉱泉でテント。
この女性とは雪の谷川岳、雪の唐松岳でもバッタリしているので、何か深いご縁があるのかもしれない。
あっ!いたいた!ホテイラン。
よく探すとポツリポツリ咲いている。
毎年同じ場所で見られることに感謝して。
こんな小さい花なのに存在感があって、何度見ても不思議な野生の蘭。
地面に這いつくばって思わず微笑んでしまう。
だって、布袋様というより宇宙人に見えてしまうんだもの。
美濃戸山荘に戻ってザックを回収し北沢方面へ向かう。
緩やかな登山道で楽なはずなのに、重いザックがのしかかり息が上がる。
まぁ、焦らずのんびり行こう。
陽射しを浴びて。
むむっ、可愛いピンクのスミレさん。
堰堤広場にておにぎり休憩。
おおっ!キバナノコマノツメ群生。
「私を撮って」と言わんばかりのスミレ三姉妹。
苔むした森の中、鳥のさえずりと沢の音。
ひんやりした空気が気持ちいい。
赤岳鉱泉で初めてのテント泊とお風呂
やっと着いた~!赤岳鉱泉。
大勢のハイカーでごった返している。
豪華なステーキの夕食が有名な赤岳鉱泉に到着。
テント代1000円を支払った時に入浴時間は19時までと説明される。
あぁそうか、夏はお風呂に入れるんだっけ!
下山後に時間がなくて入浴できない可能性もあるから、後で入りに来ようっと~。
【赤岳鉱泉・行者小屋】
http://userweb.alles.or.jp/akadake/
テン場にはたくさんのテントが張ってあり、スペースがあまりない。
小屋の手前から奥に移動しても同じ。
そこで、上の段まで探しに行かずに近場で張ってしまったのが失敗だった。
8人の山の記憶から生まれたアンソロジーレシピ集『最高の山ごはん』
あずさのデッキで殆ど読んでしまった…ほろっとくるいいお話ばかり。
※パイ インターナショナル様より掲載許可を頂いております。
テントの中で本を読みウトウトしていたら、「ここ山道じゃないの?テント張っちゃいかんなぁ…」そんな声が聞こえてきた。
「えっ」と思ったが時すでに遅し。
上の段に張ったハイカーさん達ご迷惑をおかけしました。
本当にごめんなさい!!
m(_ _;m)三(m;_ _)m
1000円を支払いお風呂へ。
女性数名が入浴中。
シャンプー等は使えないけど、お湯に浸かれるだけで充分幸せ~~♪
S&Bシーズニング1袋は2人前の分量だと肉にまぶしてから知った。黒いけど焦げている訳ではない。 (^^ゞ
お肉をじゅうじゅう焼いていたら「やっぱりステーキなんですね!赤岳鉱泉だから?」と隣テーブルのカップル男性に言われてしまった(笑)
夕食時に近くまで飛んできた鳥がとても可愛かった。
ウグイス色っぽい極小の鳥。
ネットで調べたところ、日本で一番小さいというキクイタダキに似ている気がする。
愛しのツクモグサを探しに
☆翌朝☆
朝食はいつもパンなので、趣向を変えてマルタイラーメン。
チャーシュー、味付けうずら卵、長ネギを投入。
ツクモグサが咲いている場所は知っているけれど、恐らく開花はしていないだろう。
曇り空だと蕾が閉じたままなのだ。
それでも、あの可愛いヒヨコ達に会えると思うとワクワクする。
行者小屋から地蔵尾根を登る。
2年前は行者小屋を早朝に出発したものの、めいっぱいの開花を待つためわざわざ横岳(奥ノ院)まで行って引き返すという裏技を使った。
行者小屋から地蔵尾根は残雪があったが、チェンスパは使わず慎重に登る。
キャーッ!もう可愛すぎ!コメバツガザクラ。
白くてころんとした花が鈴なり。
うわ、ウラシマツツジだ!
だめだもう、可愛すぎてニヤニヤしちゃう。
日ノ岳手前の鎖場にも残雪があり、行きも帰りも慣れない人達で渋滞していた。
足場はちゃんとあるのでここもチェンスパは不使用。
ここを登り切ると。
日ノ岳のツクモグサは遠くて撮影不可。
崖上から覗いたらすぐ下にいた6人兄弟。
こんな感じでチラ見え。
今日は三叉峰までとする。
いつか登ってみたい杣添尾根。
例の場所で目線の高さにちょうど咲いてくれている。
ピントが後ろの花に。
2年前より花数が少ないけど、会えてよかった♡
お!ミネズオウの蕾じゃないの?と思ったら…。
すぐ下に開花してる子がいて大感激~~!
嬉しかったなぁ。
とっても美人のオヤマノエンドウをアップで。
日ノ岳に戻ってきたら至近距離にいた子。
ありがとね。
例の鎖場渋滞。
延々と待たなければならない。
あとから来た単独男性が「俺が言いますよ」と言ってくださり。
列が途切れたところで「降りますから待っててくださーい!」と下に声をかけササッと下る。
眼下に見える行者小屋と赤岳鉱泉。
地蔵ノ頭からの阿弥陀岳はいつもながらカッコいい!
続々と登ってくるハイカーさん達。
ここでも途切れたところで道を譲って頂く。
なるべく早くテントを撤収したくて急いで下りる。
途中で数名のオジサマが休憩されていたところに接近すると「あれ?オネエチャンいつ来たの?全然気づかなかったんだけど」と仲間に聞いている。
「音もなく月光仮面のように現れて…」なんて言われたのをスルーしちゃってごめんなさい!(笑)
何しろテン場に早く帰りたかったもので。。。≡≡≡ヘ(*–)ノ
また、もうすぐ行者小屋という場所ですれ違った男性に「軽アイゼン持ってます?私、さっき転んじゃって女の子に笑われたんですよ~」と話しかけられる。
持参したチェンスパは使用せず往復してきたことを伝えると「素晴らしい!」とお褒め頂くも、そのパーティと別れた直後に滑って尻餅。(^^;)
テン場に戻ると多くのハイカーさんはテントを撤収されていた。
帰り際に赤岳鉱泉ベンチに座っていた女性の前を通りかかった時、単独の私を見て素敵な笑顔をされていたのがとても印象に残っている。
八ヶ岳山荘にて時短ランチ
当初の計画よりだいぶ早く下山できそう。
予定していたバスの1本前に乗れそうなことがわかった。
そうなると、やはり入浴は無理なので昨日入っておいてよかった。
J&Nさんのマロちゃん(シベリアンハスキー犬)は諦めて八ヶ岳山荘でササッと済ませよう。
あーっ、ウスギオウレン??
2019年当時、ミヤマキンバイと書いたけどなんか違う気がする。。。
ずいぶんと涼しげなタチツボスミレ。
おおっこれは、ツバメオモトの蕾では?
毎年ここに咲くのは知っていたけどスルーできなかった。
帰りに偶然見つけたチゴユリ。
行きでは気づかなかったので大喜び!
んっ?ベニバナイチヤクソウの蕾を発見。
12:57に美濃戸口に着くと13:20発のバスがちょうど到着したところだった。
なんとか時短ランチにはありつけそう。
満席に見えたバス車内は5席ほど残っていてホッとする。
マロちゃんはデッキの下にいたのか全く姿が見えなかった。またね!
ちなみに帰路のあずさは新宿まで指定席がとれた。
土日しかバスが運行しないエリアが目的地の場合は、新宿からの満席は避けようがなく悩ましいところ。
最後に
冬の間は雪に閉ざされとても寒い八ヶ岳。
それでも春になると、ちゃんとお花が咲くことが不思議でならない。
以前と同じ場所で咲くホテイランにツクモグサ、その他たくさんのお花たち。
個人的には人生の節目にあたる出来事があり、素晴らしいタイミングでよき巡り合いができたことに感謝する。
自分が諦めさえしなければ人生は思い通りになる。
頭の中の懸念は単に私の思い込みであり狭い考えであったこと、世界は広がっていたんだなぁとつくづく思い知った。
ありがとうございます。