野鳥に夢中で山から遠ざかっている今日この頃。
そろそろ山歩きを再開したい。
ある日ヤマップを閲覧中、金時山から明神ヶ岳の記録に目が釘付けになった。
金時山は初心者向けの山とされているが一度も登ったことがない。
数年前まで山頂には猫がいたようで、その猫目当てで登山計画を立てたことがある。
しかし、アクセス面その他諸々の事情から機会を逃したまま10年以上が経過。
バスタ新宿から高速バス1本で行けるというありがたい情報を頂き、ヤマッパーさんのルートそのまま真似て縦走してみようと思い立つ。
往復のアクセス
[往路]
06:35 バスタ新宿より高速バス(発車オ~ライネット割1820円)
09:02 乙女峠BS
※中央高速道の自然渋滞で約30分遅延
【バス比較ナビ・新宿発→乙女峠行き高速バス】
https://www.bushikaku.net/search/tokyo_shizuoka/shinjuku_gotemba/platform-_559/
[復路]
16:24 宮城野案内所前BSよりバス
17:15 小田原駅
18:18 小田原より東海道本線
【箱根ナビ・箱根登山バス】
https://www.hakonenavi.jp/hakone-tozanbus/
宮城野案内所前BSにて地元の乗客に聞いた話では…
「箱根登山バスが時間通りに来ることはめったにない」
「満員で乗れないこともよくある」
2/17については、約20分遅れて到着したバスが既に満員で運転手さんから「申し訳ありませんが次のバスにお乗りください」とお詫びのアナウンスがあり通過していき、更に次のバスを待つという経緯あり
自己CT
09:02 乙女峠BS
09:08 金時山登山口
09:37 乙女峠 09:40
10:06 長尾山
10:53 金時山 11:20
11:25 チェンスパ装着 11:27
11:40 公時神社分岐
11:58 矢倉沢峠 12:00
13:15 火打石岳
14:20 明神ヶ岳 14:25
15:02 宮城野分岐 15:03
15:49 宮城野案内所前BS
乙女峠からスタート
1ヶ月ぶりの登山に心躍る。
初めて訪れる御殿場エリアの金時山。
しかも2日前に降雪があったためワクワクのスノーハイクとなりそう。
バスタ新宿より2時間半で乙女峠BS。
平日だから渋滞はないと思っていたが、30分の遅延ならまぁ許容範囲内。
降車したのは私を含め3名。
ここからバスの進行方向へ30秒ほど歩いて左折。
バス停のすぐ近くに登山口があるのはとてもありがたい。
ただ、登山口にトイレはないので高速バス内で済ませておいた。
2日前に降った雪がうっすらと残る。
高速バスの中で装着しておいたゲイター。
泥濘が酷いという情報があったので、今日は泥濘専用靴(笑)。
登りではチェンスパ不要と判断しこのまま歩く。
初めての山は特にワクワクが止まらない。
乙女峠に到着。
わお、この時点で富士山が見えるよ。
展望台に上がるとこんな感じ。
富士山に雲がかかってるけど、いーのいーの。
乙女峠は雪がキラキラ輝いて素敵な場所だった~。
高台にテーブルベンチがあり休憩ができる。
野鳥の声を聞きながらゆっくり登っていく。
雪というより、ヒョウみたいな大き目の粒々がびっしり。
野鳥があちらこちらにいて何回も立ち止まる。
両脇の笹をかき分けて狭い道を進む。
うわぁ~楽しい♬
ちょっと開けたところが長尾山。
うーん、何もないけどいい感じじゃない?
こーんな快適な平行道をサクサクと。
前方右側のぽこんと丸い山が金時かな。
多少のアップダウンはあるが総じて歩きやすい。
さすが人気の山。
左手に富士山を眺めながら。
ガスが移動してくれたようで、さっきより展望がいい!
右手には神山と芦ノ湖。
「コンコン」
いつものコゲラちゃんなんだけど。
ズームすると後頭部に赤い毛がチラリ!
やった~☆☆☆
これってコゲラ雄のマークだよね?
初めて見られて嬉しいのなんの。
あれれ?高い声でチーチー鳴いてるのはコガラちゃん。
コゲラ雄を撮っていたらいつの間にかコガラに変わってた。
バードウォッチングあるある。
金時山ってこんなにいい山だったのね
チラリと建物の屋根が見え、人の気配がすると思ったら。
うわぁ~、めちゃくちゃ嬉しいこの瞬間。
金時山の看板が目の前に。
事前情報通りに金時茶屋は休業中。
だから思い切って来たのよね。
山頂では10名以上のハイカーさんが休憩したり写真を撮ったり。
天下の秀峰 金時山(1212m)。
おぉぉ、これが見たかった!
【箱根町観光協会・金太郎茶屋ライブカメラ】
金時山山頂公衆トイレ(100円)。
山頂トイレもありがたや。
もうね~~、控えめに言って最高♬
朝より展望がいいなんて。
そして、お目当てのランチにありつく。
金太郎茶屋のまさカリーうどん(1000円)。
金太郎茶屋の女将がとても上品なお方でお優しく、感じのいい接客に癒される。
お隣の評判とは正反対。
もし自分が怒鳴られなくても、他のハイカーさんへの罵声を見聞きするかもしれないし。
好きな山に来てまで嫌な思いをしたくないので、なかなか金時山に足が向かなかったのだ。
【食べログ・金太郎茶屋】
https://tabelog.com/kanagawa/A1410/A141001/14038026/
店内でも食べられるけど、私はもちろん外ベンチで。
外で食べますと言ったのは私だけだったような…(笑)。
まさカリーうどんは女将さんがベンチまで運んでくださって。
「最初はこのまま食べて、次にガラムマサラをかけてね」
「もし辛いのが好きならいっぱいかけてみて」
「おにぎりを持っているなら最後に入れてみるといいわよ」
女将さんのアドバイス通りにしてみよう。
正直、具はあまり入っていないけれども、女将さんの優しさが沁みる。
富士山の眺望を楽しみながらいただくまさカリーうどんは最高!
ガラムマサラをかけると味に深みが増して更に美味しくなった。
「とっても美味しかったです、ごちそうさまでした!」
器を返却しながらそう告げると、女将さんがお菓子をくださった。
ありがとうございます♥
だって本当に美味しかったもん。
次回は必ずおにぎりを持参しようっと。
金太郎飴をぱくり。
いや~、ほんと今日来てよかったわ。
富士山もいいけど、優しい女将さんにまた会いに来よう。
神山、芦ノ湖方面をもう一度。
陽射しがキラキラ降り注ぐ金時山。
色んな意味でこんなにいい山だったとは。。。
登山歴12年目で初めて知ったわ。
何より金太郎茶屋の存在が嬉しい。
優しい女将さん、ありがとうございました!
チェンスパ必携の縦走路
事前情報でゲイターの他にチェンスパも持参していた。
明神ヶ岳へ縦走する際は「滑るので気をつけて」と女将さんのお言葉もあり。
山頂より少し下ったところでチェンスパ装着。
金時山からガーッと下りになることと、雪は少量でも泥濘が頻回に出てくるため滑り止めがないとやっかい。
実際に、この下り坂で外人さん家族が途方に暮れてしゃがみ込んでいた。
滑らないよう気をつけても何度かツルッとなるだろうし、サクサク歩けないぶん時間がかかってしまうと思われる。
だいぶ下りてきた。
芦ノ湖がこんな近くに。
神山(1438m)は箱根山の最高峰らしい。
仙石原分岐。
ここから仙石原へ下山することが可能。
途中の樹木にツグミさん。
人間の存在を認識してるのに、慌てて逃げたりしないのが好き。
じっとしててくれてありがとね。
明神ヶ岳へ縦走するならこんな泥濘は避けられない。
この後何度も出てくる。
雪がなくなってもチェンスパはつけっぱなしでOK。
むしろ脱がないほうがいい。
ひゃっほー!
ヤマップで見ていた縦走路。
ここを歩いてみたかった。
明神ヶ岳は手前のピークではなく、奥の稜線上の右側にある。
ひっそりとテーブルが設置されている空間。
うぐいす茶屋(休業中)の建物もあって。
どうやらここが矢倉沢峠のようだ。
直後に3名のハイカーとすれ違う。
まだまだ雪道は続く。
明神ヶ岳まで90~140分だって。
結構あるなぁ。。。
しかも今度は登りだー。
金時山から下ってきて振り返ったところ。
緑のパッチワークが素敵。
結構な急登をヒィヒィ登って振り返ると、金時山の向こうに富士山の頭がチラリ。
いいねいいね~。
更に登ってきた。
金時山と真白い富士山の頭。
箱根竹っていうのかな?
背丈の高い細い竹が両側に茂った雪の一本道を進む。
そこに野鳥が隠れていたりして、時おりガサガサッと音を立てて逃げていく。
誰もいないし隠れ家チックで楽しいったらありゃしない。
アセビのトンネルを潜り抜けると。
火打石岳の看板があった。
火打石岳からは日当たりがいいせいか、雪が融けて土が露出しているところが多い。
明神ヶ岳は前方の稜線のずっと右。
えーっ遠いなぁ。。。
金時山から縦走したことをちょっぴり後悔したりして。
上のほうはこんなに雪が残ってる。
開けた場所から振り返ると、富士山と金時山のコラボ。
ずっと向こうから歩いてきたんだね。
秀麗富士と金時山をズーム。
稜線に乗ったからもう急登はなさそうだけど。
結構ヘロヘロになりながらのラストスパート。
ヒィー、やっとのことで明神ヶ岳に到着!
14:20なので金時山から約3時間かかってしまった。
先客がいらっしゃったのでご挨拶。
明神ヶ岳からの富士山と金時山。
着いてしまえば、縦走を後悔したことなどすっかり忘れて。
やっぱり来てよかったと思い直すのも山あるある。
さてさて、おやつタイム。
バスタ新宿のファミマで見つけた“まるごと蜜柑”(268円)が今日のお供。
大福もちの中に蜜柑がごろんと入っててウマー。
明神ヶ岳山頂は風が吹いて寒いので、クリマエアベストを羽織る。
モンベルのフレンドフェア・オンラインで一目ぼれしたマンダリンオレンジ。
4割引きでお買い得だけど在庫はSサイズのみ。
山ウェアでベストという選択肢は今までなかったが、行き帰りを含め意外と重宝することが判明。
雨具を着るほどではない冬山で、ソフトシェルの上に羽織るとちょうどいい。
もちろん中にはウールインナーと長袖Tを着用。
サイズ感で迷ったあげく結果的には購入してみてよかった。
ソウシチョウとの出会い
あんなヘロヘロだったのに、おやつ食べたら元気でた。
エネルギー不足だったのかも。
もう登りはなく下るだけなので、足だけじゃなく気持ち的にも楽。
野鳥に逃げられながらゆるゆる下山。
藪の中で断続的に鳴き声がしたため暫しの野鳥観察。
かろうじて写ってたソウシチョウ。
日本の侵略的外来種ワースト100とはいえ綺麗な色柄。
快適な下山路。
私の大好きなツルウメモドキの木がいっぱい。
はい、宮城野方面の分岐。
宮城野案内所前BSまで40分との記載あり。
結構な坂道にまだ雪あるから、チェンスパ着けたまま下る。
宮城野分岐から10分くらい下ったところで脱いだ。
宮城野案内所前BSには15:49に着いたけれど、待てど暮らせどバスがこない。
16:05発のバスが遅れて22分にやってきたが満員で乗れず、16:20発のバスが24分にきてそれに乗ることができた。
ちなみに、宮城野案内所の建物は閉まっているが、お手洗いの表示がある扉の鍵は開いていてトイレは使用可能だったので助かった。
登山靴は洗えないので泥だらけのまま。
サカナキュイジーヌ・RYOの海鮮丼
終点の小田原駅でバスを降り、スマホでマップを見ながらサカナキュイジーヌ・RYOさんへ。
サカナキュイジーヌさん、外観からしてオシャレなお店~。
【サカナキュイジーヌ・RYO】
迷わずRYOちらし丼(2500円)をチョイス。
しじみ汁(320円)をプラスした。
この日のお通しは菜の花の胡麻和えで絶妙な旨さ。
店内の上品な雰囲気もさることながら、ちらし丼も美味しくて大満足。
レシートを見たらテーブルチャージ料440円が加算されており、総計3000円超えの贅沢ディナーとなった。
金時山頂ではとてもいい気分で過ごせたし、早朝からがんばった自分へのご褒美としてたまにはいいかな。
ランチならもっと種類が選べてリーズナブル。
最後に
行きたい山が多すぎてまだ登っていない低山もたくさんある中で、気になったエリアにお邪魔した。
登山歴12年目にして初めて登った金時山。
今更ながら、こんなにいい山だったとは。
今回は、箱根に来ていながら温泉に入る時間がなかったことが唯一の心残り。
もう少し暖かくなったら、おにぎりを持って再訪するつもり。
次回は縦走せずに短いルートで下山後に温泉を楽しみたい。
<次回予告>
神奈川の低山に登り、まつだ桜まつりにも寄ってみました。?