8月中旬、立山室堂から薬師岳を経て折立への縦走を終えて気持ち的にも一段落。
9月頭に予定していたテント泊は両日とも雨の予報で断念する。
予想通り今月は台風の影響が多々あり、薬師岳は8月に強行してよかったと思う。
山に行けない間は山ウェアの新調や、日帰りザックの拡張方法を考えながら楽しく過ごした。
折しも、ヤマレコでカリガネソウの開花情報を得て戦場ヶ原へ向かう。
『人生のことはすべて山に学んだ』 著:沢野ひとし
著者が描いているイラストがキュートで、「山は登っても答えてくれない」などの一文にもハッとさせられる。
過酷な山行をさらりと振り返って楽しむ大人の余裕がまたいい。
往復のアクセス
[往路]
08:17 東武日光線にて東武日光
08:45 東武日光駅2Aよりバス(1700円)
09:49 赤沼BS
[復路]
15:06 竜頭の滝BSよりバス(1600円)
16:03 東武日光駅
16:21 東武日光よりリバティけごん44号
【東武バス・日光路線バス】
https://www.tobu-bus.com/pc/area/nikkou.html
自己CT
09:55 赤沼BS東屋からスタート
14:48 竜頭の滝茶屋でゴール
2022年9月30日まで自然研究路は木道工事中で一部通行止め
赤沼から泉門池へは通り抜けることができません
【日光自然博物館・戦場ヶ原周回線歩道の工事に伴う通行止めについて】
秋晴れの爽やかな朝
前日の昼休み、突発的に決めた戦場ヶ原の花ハイク。
車窓から緑の山々を眺めているだけでも心が和んでくるのがわかる。
始発列車を諦め当初の予定より1時間半遅れで東武日光駅に到着。
今日は登山しないけど、秋晴れの爽やかな朝に心ときめく。
女峰山の眺め。
自然研究路のホザキシモツケ
路線バスで約1時間。
赤沼BSで降車したのは私だけ。
途中で引き返す前提で自然研究路を歩く。
平日だから人がいなくて快適。
ミゾソバの白花品種かな。
小鳥の声につられ展望台へ。
ピンクが可憐なホザキシモツケ。
まだ咲いててくれた。
3連の山は三岳、山王帽子山、太郎山。
これはズミの実かな。
小川の対岸に真っ赤な実がびっしりついた木。
殆どが終わっている中、蕾がいっぱいのホザキシモツケ。
通行止め地点まで行かずにこの辺で引き返す。
久しぶりに履いたKEENのウィメンズ・ネクシス・エヴォ・ミッド・ウォータープルーフ。
靴底のクッションが利いていてどこも痛くならない。
戦場ヶ原のような緩いハイキングにぴったり。
木道脇のシロヨメナを添えて。
種ができつつあるウメバチソウ。
静かな川の流れが心地よい。
分岐近くのベンチにて早めのランチ。
遠くの方から騒がしい声が聞こえてくる。
中学生のハイキング集団かも。
小田代歩道のノビタキ
喧騒から離れ静かな小田代歩道へ。
季節外れのタチツボスミレ。
小田代歩道を歩いていると小鳥の気配が。
ペアの片方がちょうどいい場所に留まってくれた。
遠目で見るとジョビ子に似てるけど、夏季は日本にいるはずがない。
わ、こっち見てる。
かっ、可愛い~~♥
でも見たことないなぁ…誰だろう?
ミルクティ色の羽毛が素敵ね。
羽繕いをしながらまたこっち見た。
何もしないってば~。
飛び立つ寸前の姿。
出てきてくれてありがと。
帰宅後に調べたところ、夏鳥のノビタキ雌らしい。
やった!初見初撮り。
【サントリーの愛鳥活動・ノビタキ】
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/4608.html
小田代ヶ原のトイレ前にゲンノショウコがたくさん。
イワアカバナもスルーできない。
花が白色なのでシロバナイワアカバナ。
●花柱が球状に膨らむのはイワアカバナ
●アカバナというのは花の色ではなく、秋に赤くなる葉のことを指す
小田代ヶ原の貴婦人。
背景は山王帽子山、太郎山。
秋風に揺れるカリガネソウ
カリガネソウはまだ咲いているかな。。。
期待と不安が入り混じる。
今日はここから泉門池方面へ。
初めて歩く道にワクワク。
林の中にシロヨメナの群生。
光と影が織りなす絵画のような情景に思わず息をのむ。
そこへオレンジ色の蝶がヒラヒラとやってきた。
メスグロヒョウモン雄。
私を見て慌てて逃げていく猿。
すぐ側で寛いだ顔の子猿が対照的で面白い。
ここから泉門池方面を目指す。
青木橋を渡って自然研究路を反対側から歩くのだ。
誰もいない静かな木道。
遠くのほうに咲き残ったトモエソウが一輪。
あ!カリガネソウいた!
これは木道脇に咲く個体。
以前、箱根湿生花園で鉢植えのカリガネソウを見たことがある。
自生している花は戦場ヶ原が初めて。
秋風に揺れてなかなかピントが合わない。
しかも、遠い場所なので結構ズームしている。
少し離れた別の場所にて。
いくら粘っても風が吹いてゆらゆら。
それはそれで風情があるのだけれど。
かろうじてハッキリ撮れた一枚。
あとは全部ブレブレで惨敗。
キツリフネもそこかしこに。
いい感じの静かな木道。
すれ違ったのはたった一人。
アケボノソウ*ホオアカ幼鳥
開花情報から数日過ぎてしまったので無理かもしれない…と思いつつ歩を進める。
朝は涼しかったけど、昼すぎは気温が上がり暑くなってきた。
フカフカの苔とキノコ。
青木橋と川面に写る青空。
リンドウがパッと開いて。
木道近くのアケボノソウは終盤で種になっていた。
目を凝らすと遠くに咲いている個体を発見。
たったこれだけでも嬉しい。
いつも素敵なウメバチソウ。
この繊細な花のつくりに感心してしまう。
いつも思うけど芸術品のようだ。
全面通行止めとなるのでここで引き返す。
こちら側にはもう人っ子一人いない。
バタバタバタッ!と目の前を横切った小鳥。
おぉ~、この子はホオアカ?
ホオジロに似てるけど頬が茶色い。
羽毛が完全に生えそろっていないようなのでホオアカ幼鳥かも?
同じく、初見初撮りになるかな。
花だけじゃなく小鳥にも会えると嬉しさ倍増。
【サントリー愛鳥活動・ホオアカ】
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/4615.html
ベンチでちょこっと休憩。
あんなに暑かった夏もそろそろ終わり。。。
きゃあー!
こんなところにアケボノソウ。
行きで見逃していたのは、たぶん木道の反対側に気を取られていたから。
ちゃんと咲いててくれたんだね。
ありがとうね~。
間に合ってよかった。
やっぱり今日来てよかったわ。
アザミ系。
ピンク色のイワアカバナ。
帰りは時短のため、小田代ヶ原北分岐から次の分岐まで約10分の道を歩く。
この時間帯にも小中学生の集団がいたため大急ぎで通り抜ける。
竜頭の滝茶屋へ
行ったことのない竜頭の滝茶屋へ下りてみようと思い立った。
そう、滝よりも茶屋がメイン。
しゃくなげ橋から湯川。
階段を下りると竜頭の滝。
観光客が結構いる。
大迫力の竜頭の滝。
紅葉時期は大混雑しそう。
紅葉の始まり。
頭の中は既に「みたらし、みたらし」となっていて。
えっ?
ピンク色のムラサキツユクサ!?
思わず立ち止まる。
みたらし団子&お茶一杯(400円)
「みたらしにしようか~小倉にしようか~」と迷っていたらお店のオバチャンに笑われる。
当初の予定通り「やっぱり今日はみたらしにしておきます~」
滝の正面から。
竜頭の滝茶屋の駐車場階段を下りて右へ少し歩くとバス停。
揚げゆばまんじゅう*ハクセキレイ
東武日光駅前へ戻ると観光客含めそこそこの混雑ぶり。
お目当てのお店も繁盛している様子。
さっき、みたらし団子にしたのはここであんこを食べるから(笑)。
揚げゆばまんじゅう(240円)は揚げたてアツアツで変わらぬ旨さ。
振りかけられた荒塩があんこの味を引き立てている。
油や小麦粉その他諸々一斉に値上がりしたそうで、20円値上がりしてた。
【さかえや】
https://nikkosakaeya.business.site/
そこへひょっこり現れたハクセキレイ。
後日、画像を拡大した際に右足の指が欠損していることに気づく。
逞しく生きている様子に胸が熱くなってしまう。
誰かが落としたゆばまんじゅうの衣を啄ばんでいる。
本来、こんな油の塊は野鳥にはよくないだろうけど、餌付けではないしそのままにしておいた。
「ん?なんか文句ある?」とでも言っているような表情。
微笑ましい一場面。
ハクセキレイさん元気でね。。。
最後に
お目当てのお花全てを見ることができて、しかも初めての野鳥とも巡り合えた。
早朝に目覚めてからパッキングしたので始発電車には乗れなかったけど。
開花情報にピンと来た時は心が動くままに行動したほうがいい。
登山しなくても、やっぱり山エリアはいいなぁとつくづく思う。
花よ鳥よ、今日もありがとう!!
ここは紅葉時期にも訪れてみたい。
できれば泊まりでゆっくりと。