毎年のように計画しては諸般の事情で中止となっていた白馬鑓温泉。
9月になると土日祝しかバスの運行がないため、あえてシルバーウイークに照準を合わせ希望休を申請しておいた。
なんせ1ヶ月前の申請なので好天を祈るのみ。
当初、鑓温泉小屋もテント場も満室だったがどうしても諦めきれない。
数日経ってネット予約のページを見てみると小屋泊に僅かの空きが出現。
雨マークがついたせいかも?
うわっ!やった!
本来はテント泊が希望だったけれど、念願の温泉に入れるなら…と昼休みに即行で予約を入れる。
ピークは目指さず、鑓温泉が大目的なので猿倉からのピストン。
予報はコロコロ変わるからもう気にしない。
天空の露天風呂はどんな感じかな~♫
2023/8/27より白馬大雪渓ルートは通行止めとなっています
【長野県・白馬大雪渓ルート通行止めについて】
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangaku/20230825hakubadaisekkeituukoudome.html
往復のアクセス
[往路]
23:30 東京大手町グランキューブより夜行バス(4300円)
05:00 長野駅東口 ※5分早い
08:20 長野駅東口26番より特急バス(予約不要 2200円)
09:25 白馬駅前 ※5分早い
09:50 白馬駅③より季節限定バス(予約不要 1000円)
10:17 猿倉
【WILLER・東京~長野行き夜行バス】
白馬方面行き夜行バスはシルバーウイークのため全て予約で埋まっており、辛うじてヒットしたのが長野行き夜行バス
【アルピコ交通・長野~白馬行き特急バス】
https://www.alpico.co.jp/traffic/express/nagano_hakuba/
また、長野から電車だと季節限定バスに間に合わないため、1時間で白馬駅に到着できる高速バスを見つけて小躍りした
アクセスに難があればあるほど探し当てた時の喜びは大きい
【アルピコ交通・白馬~猿倉バス】
[復路]
10:20 猿倉よりタクシー(4名相乗り 950円)
10:38 白馬八方BT
**モンベルルーム白馬八方店**
**八方の湯**
**グリルこうや**
13:10 白馬よりあずさ38号
●猿倉山荘でバス待ちしているとタクシー運転手さんから声がかかる
その場に居合わせた4名でタクシー相乗り
乗車する前に各々950円支払ったが、メーターは3540円だったので900円で充分足りたはずで運転手さんの策略に見事ハマった(笑)
●白馬のあずさは既に満席で座席未指定券しか購入できず、赤ランプ席に座れたものの途中でデッキに立ったり再度座れたり
以前、3連休に高速バスを使って帰宅しようとしたら大渋滞のためバスタ新宿着が23時になった苦い経験から、たとえ座れなくてもあずさ一択にしたのだ
自己CT
[1日目]
10:30 猿倉荘
10:42 鑓温泉分岐
12:06 ランチ@巨大キノコの倒木 12:15
12:56 小日向のコル 12:57
14:10 橋その1*杓子沢
14:25 橋その2*鑓沢
14:32 橋その3*湯ノ入沢
14:49 白馬鑓温泉小屋
[2日目]
06:10 白馬鑓温泉小屋
06:27 橋その3
06:28 橋その2
06:50 橋その1 06:51
07:14 三白沢
07:43 小日向のコル
08:58 鑓温泉分岐
09:06 猿倉荘
※お花や野鳥を観察しながら歩いているので、CTは比較できません
長野駅東口~白馬~猿倉
久々に乗ったWILLERのリラックス(目隠しフード、隣席との仕切りが深い)のおかげでいつもよりは眠れた気がする。
早朝の長野駅東口。
トイレはどちらにもあるが、善光寺口のほうが新しくて綺麗。
立ち呑ちとせさんの激安モーニングを求めて長野駅善光寺口へ移動。
しかし今回もやはり営業していない。
5年前と違ってコロナ禍後は夜だけになったのかもね。
【食べログ・立ち呑ちとせ】
https://tabelog.com/nagano/A2001/A200101/20010062/
仕方がないのでそのままファミマ長野駅前店へ直行。
だんだん空が明るくなってきた。
東口へ戻り、大理石ベンチにてブレンドコーヒーとパンの朝食。
公共交通機関の発車待ちと思われる観光客が数名ここで寛いでいる。
今回もアクセス方法を探すのに苦心したのでホッとしているところ。
紙地図を見ながら自分のCT表を再確認したり、天気予報やニュースを閲覧して過ごす。
いいなぁ…山が見える日常生活って。
3時間以上待機した後にアルピコバス乗場へ向かう。
ロウロウマウンテン“バンビ”を背負っている単独女性が目の前にいて、嬉しくて思わず声をかけてしまった。
「使いやすいですよね!」と笑顔で答えてくださる。
日帰りで白馬大池まで行かれるそうだ。
アルピコ特急バスに座席コンセントはあるけれど、何故かスマホ充電が全く作動しなかったのでモバイルバッテリーで充電しておく。
バスの車窓から見えたコスモス。
また来ちゃった白馬駅。
猿倉行きバス停近くにあったヤマボウシの実。
待機中のスタッフさんよりチケットを購入。
白馬駅から乗車したのは私のみ、白馬八方BTから単独男性とたったの2名。
おぉー懐かしの猿倉。
何年ぶりだろう。
反対側にトイレ棟あり。
バス停のママコノシリヌグイがあまりに可愛くてしゃがみ込む。
樹林帯の花
登山届を提出して10:30スタート。
スタッフさんには14時頃に着くと言われたけれどどうかな~?
持参した水分は前回と同じく水600ml×2、山専ボトルお湯500ml。
足りない分は山小屋で調達する予定。
白馬大雪渓ルートは現在通行止め。
なので、白馬鑓温泉を目指すハイカーがメチャ多そう。
コマクサが描かれた可愛い道標も健在。
鑓温泉分岐。
うわーい!やっとここを歩ける日がやってきた。
テッカテカの白いキノコ。
猿倉にもクチベニタケがいた。
山中でクワガタ見たのは初めて。
紫色のシソ科の花。
ユキザサの実が垂れ下がる。
相変わらずお綺麗なウメバチソウ。
お腹すいたー。
巨大キノコが生えてる倒木にてコンビニおにぎりを食す。
おぉぉ、雲が途切れて白馬方面がチラリ。
スケールの大きさに圧倒される。
小日向のコル~遥か遠くに鑓温泉
一旦、小さな湿原のような場所に出たと思ったら。
小日向のコル。
ちょうど中間地点になるのかな。
あと半分ガンバロウ。
木道があるのはここだけ。
あっ!
はるか遠くに小屋らしき建物が。。。
目一杯ズームしてみると。
あー-っ!!オレンジ色の白馬鑓温泉小屋が見えた。
テンション上がる♫
ふむふむ、あの道をトラバースしていくのね。
薄紫の花にハッとして立ち止まる。
涼しげなクガイソウ。
ミヤマコゴメグサがわんさか。
橋その1*杓子沢。
歩きやすい道になってきた。
橋その2*鑓沢。
橋その3*湯ノ入沢。
鑓温泉下の道標があったらもうすぐ小屋。
ウメバチソウ群生は終わりかけ。
白馬鑓温泉小屋の楽しい出会い*夜の露天体験♨
ボコボコの斜面を登りきると。
うわぁー、目の前に白馬鑓温泉小屋。
猿倉より小休憩入れて4時間20分。
観衆の目の前で仁王立ちしているすっぽんぽんのオジサンを思わず二度見(爆)!
【白馬岳だより・白馬鑓温泉小屋】
https://www.hakuba-sanso.co.jp/yamagoya/yarionsengoya.html
私は1泊夕食のみにしたので14500円。
テントでも1張2000円+大人2000円+入浴料1500円で合計5500円って。
特に北アの山小屋は年々バカ高くなってるね。
ただし、水が豊富なのが白馬鑓温泉小屋の最大の強み。
唐松岳頂上山荘などは水が一滴も出なくて…と、縦走してきた同室の女性から伺った。
涸沢も今夏は水不足だとか。
【Yahoo!ニュース・山小屋の水源枯れた】
https://news.yahoo.co.jp/articles/e931d4e7f162936dca6012a2eb28add197d85b96
足湯もあるよ。
こちらも露天と同じく「あちっ!」となるくらいの湯温。
白馬鑓温泉小屋へのアクセス図。
受付を済ませて1号館へ。
ではでは早速、女湯に入ってこよう。
一応水着を持ってきたものの大勢の前で混浴に入る勇気はない(笑)。
食堂でおやつを食べようとしたら室内が暗かったのですぐに外へ。
テン場の端っこにお邪魔して。
テントを数えたら20張ほど。
トレールチャイと焼きドーナツのおやつタイム。
おやつ食べた後、足湯で若いカップルさんと出会い話が弾む。
信濃大町や山梨などシェアハウスを転々としながらリモートの仕事してるって、ある意味理想的だなぁ。
若い時だからこそのフットワークの軽さが羨ましかったりする。
17:40、寝床がお隣だった山ガールさんと意気投合し一緒に食堂へ。
誰よりも早く一番にお代わりしてて笑った。
もちろん私もハヤシライスと味噌汁をお代わり。
ふー、さすがにお腹いっぱい。
19:30~20:30の夜間帯は露天風呂が女性専用になるため、寝床が同じグループで誘い合って向かうことに。
もちろん水着なしのすっぽんぽん(笑)。
皆で入れば怖くない!
暗闇の中を大騒ぎしながら雲上の秘湯に集う山女たち。
あ~~本当に楽しかったわ。
おかげさまで掛布団要らずでぐっすり眠れた。
インナーシーツやシュラフカバー、私はいつものエスケープライトヴィヴィを使用。
雲海とご来光
☆翌朝☆
早朝4時にトイレに起きた時、星空が綺麗で見とれてしまう。
iPhoneって星空がちゃんと撮れるんだねー。
後から見せてもらってびっくり。
ポットのお湯(500mlで100円)は早朝5時前でもOKなのがありがたい。
外テラスにてカフェオレを淹れ持参したパンで簡単な朝食。
早朝のテン場。
雲海すごい。
左側の雲がいい色に。
ご来光キターーーーーー。
朝陽に染まる白馬鑓温泉小屋。
昨日は到着時、夕飯前、夜間帯の露天で3回。
夜は満天の星空がすごかった。
今朝は4時、6時と合計5回も温泉を楽しむ。
湯温は43度と熱めなので長湯できず、お湯をかけながらスノコ周辺にいるほうが長かったような。
それでも山の上で温泉に浸かれることがとてもありがたい。
硫黄臭強めで源泉かけ流しの素晴らしい温泉だ。
極楽極楽♪
私を含めソロ女性3名、ほか2名はテント泊2名とお仲間らしい。
既に出発された女性も。
天気はすこぶるいい。
予報に振り回されずに来てよかったとつくづく思う。
鑓温泉手ぬぐい(800円)を購入。
早くもガスが上がってきて。
白馬鑓温泉小屋サイコー!
熱い温泉がこんこんと湧き出ている。
湯量と勢いがものすごい。
自然の恵み。
お世話になりました。
今度はテント泊したいな。
陽が昇って暑い。
あ、日焼け止め塗るの忘れてた。
6時すぎに下山するハイカー多し。
とめどなく流れる沢の水。
平和な樹林帯。
アザミがわんさか。
朝露でしっとり、ミヤマコゴメグサ。
トラバース中のハイカーさん。
三白沢。
行きでは気づかなかった道標。
前の写真からだいぶワープして、赤いキノコ。
そしてゴール。
思ったより早く下りられた。
下山後のおやつタイム。
食べていると同じ寝床の女性たちが下りてきた。
道中も抜きつ抜かれつしてたんだけどね。
お仲間4名でタクシーを頼んで下山。
また、後から出発したもうひとりのソロ女性も下りてきて再会。
お話していたら比較的ご近所さんだったのと、同じく野鳥好きということで話が弾む。
しかも私が未踏の高天原温泉とか色々歩いておられて行動力ばつぐん。
タクシーの運転手さんから声がかかり、居合わせた4名でタクシー相乗り。
八方の湯♨&グリルこうや?
下山後のお楽しみ。
白馬八方BT。
モンベルルーム白馬店で限定Tシャツを買おうとしたが、男女共用XLと子供用サイズしか在庫がなく諦める。
八方の湯さん。
ソロ女性とまたここで再再会し、暫し裸のお付き合い。
ブランド物や宝石類に興味がなく価値観が似ていて「山の素晴らしさを知ってる私たちってしあわせだよね!」ってことで話がまとまった。
【白馬八方温泉・八方の湯】
https://hakuba-happo-onsen.jp/
https://hakuba-happo-onsen.jp/happo/
大人850円(モンベル割引はなくなりました)
念のため、八方の湯で温泉に入る前に予約しておいたグリルこうやさん。
写真を撮っていたら「さっき電話をくださったかたですね?」と美人ママさんが笑顔で扉を開けてくださった。
電話では「もしいっぱいだったらごめんなさい」と言われたが、テーブルに予約席の札がありちゃんと予約されていてホッとする。
【グリルこうや】
https://western-restaurant-286.business.site/
グリルこうやメニュー表。
おひとりさま大歓迎のお店で、逆に団体さんは入れない。
まずサラダが運ばれてきて。
手作りのドレッシングが美味しい。
バジルクリームソースのオムライス(1100円)がやってきた。
中身はサフランライス。
トロリとしたソースが絶品であっという間に平らげてしまう。
ソースは何種類かあるので全部食べてみたいわ。
ごちそうさまでした!
食後にプリン(580円)とコーヒー。
合計2010円だったので一緒の注文で割引になるみたい。
白馬鑓温泉小屋でお話していた若いカップルさんとさっきのソロ女性も、私の熱意にほだされてグリルこうやさんに来店されていた。
ちょっと古いけどまさに“鑓温泉の輪”って感じ(笑)。
またどこかのお山で会いましょう♡
スノーピークで何やらイベント開催中。
白馬からあずさに乗車しようとしたら券売機が大混雑。
ちなみに白馬駅に窓口はない。
しかも満席のため座席未指定券しか買えないとわかり、ギリギリまで待って車内で購入(現金購入のみ)するしかないと駅員さん。
「山で現金使ってしまって足りないです、カードならあるんですけど…」と言うと、券売機に並んでいた若い女性グループが「急いでないので先にどうぞ」と譲ってくださり間一髪で間に合った。
あずさの車内では赤いランプの席に座り、やがて黄色になってデッキに移動。
デッキのお隣に立っていたオジサマがザックの置き場所を確保してくれたり、えきねっとの画面を見て立川から新宿まで空きの座席を「そこ2つ空きますよ」と教えてくれたり。
おそらくシルバーウィークで中央道の大渋滞は避けられず、正しい選択だったと思われる。
最後に
小屋泊まり自体が珍しい私。
先日の船窪小屋のように、読書三昧で静かに過ごすことが多いのだけれど。
今回は久しぶりに大勢の人とコミュニケーションとれたが、何故か出会う人が全員気さくでいいかたばかり。
行き帰りを含め最初から最後まで人に恵まれて。
何はともあれ雲上の温泉は極楽そのもの。
楽しい2日間をありがとうございます。