積雪期の西穂高岳には、2014年4月に単独で登頂している。
70歳の男性とご縁があり珍しく一緒に行動した記録。
西穂山荘での愉快な出会いを含め、とても印象深い山行のひとつです。
数年経った今でもはっきり思い出すことができ、全く色褪せることがない。
往復のアクセス
[往路]
06:43 新穂高駐車場(着)
[復路]
18:02 新宿より山手線(発)
※往路は夜中2:30自宅最寄り駅までお迎え、復路は新宿へ送って頂きました m(__)m
【新穂高RW】
http://shinhotaka-ropeway.jp/
モンベル割引(300円)あり
6kg以上の荷物は往復で600円追加
3/31までは始発9:00、4/1より8:30となる
自己CT
[1日目]
09:36 西穂高口
10:57 西穂山荘 11:43
12:05 丸山 12:06
13:23 西穂高岳独標 13:37
13:40 独標直下(西穂高側)
13:43 西穂高岳独標 13:46
14:26 丸山 14:34
14:42 西穂山荘
[2日目]
05:25 西穂山荘
05:46 丸山
06:49 西穂高岳独標 06:58
07:28 ピラミッドピーク 07:31
08:28 西穂高岳 08:43
09:38 ピラミッドピーク
09:57 西穂高岳独標
10:26 丸山 10:27
10:37 西穂山荘 11:57
12:43 西穂高口
CTにはウェア調整や装備着脱、水分補給、渋滞やすれ違いのための待機時間
また、下山時のルートロス等を含む
コース状況/危険箇所等は敢えて書きません
ご自身で最新情報を得てご判断くださいませ
その他周辺情報
<登山センター前の駐車場>
早朝6:30に到着した時点で9割方うまっていた。
3/31までは無料だが、4/1より500円/日との貼り紙あり。
<西穂山荘>
http://www.nishiho.com/syukuhaku.htm
<八ヶ岳PA・上り線>
八ヶ岳パイシュー(210円)とろける旨さ!
装備
<登り>
西穂山荘まで:Wストック、ツボ足
独標手前まで:Wストック、12本アイゼン
独標手前より山頂まで:ピッケル、12本アイゼン、バイル(必要性なし)
<下り>
山頂より独標の先まで:ピッケル、12本アイゼン
独標先より山荘まで:デポしたストックすっかり忘れ…Aさんごめんなさい(^^;
山荘より新穂高口まで:Wストック、12本アイゼン
ハードシェル、オーバーグローブ、ウール手袋、ウールタイツ、ゲイター、冬靴等
西穂へのお誘い
2017/1/28 赤岳天望荘に宿泊した際、談話室で知り合ったAさん(70歳)に、帰路は新宿へ送って頂き更にワカンを頂いてしまった。
お礼のメールをしたところ「赤岳直下を文三郎へクライムダウンできたのだから、西穂山頂へも登れると思います」
「予定が合えば一緒に行きませんか?」
別のお山に遠征するつもりで確保しておいた25〜26日が、Aさんの指定日と重なって一気に現実味を帯びてくる。
1日目は独標まで、2日目に山頂へ向かう計画だ。
RWから見える景色にテンションアップ。
3年前の残雪期にソロで登頂しているが、気軽に行ける雪山ではないため私なりに自粛していたつもり。
これはきっと何かの縁…と迷わずご一緒させて頂くことにした。
但し、2人ならば安心という安易な気持ちでは決してない。
むしろ、難易度の高い山ほど集中力が散漫になり危険度が高まる気がする。
責任は全て自分持ち。
私が単独に拘るのはそこかもしれない。
西穂山荘から西穂独標へ
積雪期に何度か訪れているが、雪の回廊がこんなに高いのは初めて。
3年ぶりの西穂山荘。
西穂山荘の巨大雪だるま。
味噌ラーメンご馳走さまでした。
美しい笠ヶ岳。
今日は独標まで下見の予定。
独標が近づく。
独標に鈴なりのハイカーさん。
鎖場脇でサングラスが曇り、何も見えなくなり慌てて外す。 (-_-;)
後続のかた、ごめんなさい。
やっぱりサングラスはキライだ~! (>o<“)
西穂高岳独標。
独標から西穂高方面を見たところ。
今日は最高だね☆
撮ってくださったかた、ありがとうございます。
色々被ってるもんだからメットがキツイ。 (;´д`)うぅ…
ちょっとだけ下りてみる。
画像で見るよりも足場はしっかりある。
名残惜しい。
でも、計画通り戻ることに…。
はい異存はございません。
山頂側の独標直下より見上げる。
何度も見てしまう西穂高岳方面。
独標に戻って。
霞沢岳もいつか。
西穂山荘へ戻ろう。
丸山の辺りで振り返る。
笠ヶ岳、カッコいいね。
笠ヶ岳ズーム。
霞沢岳、今年は行けるかな。
雪山テントすごいな。
愉快な仲間たち
今回もまた、西穂山荘で沢山の出会いが。
時系列は前後するけれど。。。
わざわざ九州からやってきた女性。
単独で登頂され、ラーメンを食べている。
九州には雪がないから憧れるのだそうだ。
こんな最高の日に登れて羨ましい。
75歳のお父さんとソックリ顔の息子さん。
お父さんと同年代のAさんは昔の装備品の話で盛り上がっている。
息子さんとは、白毛門の胸ラッセルの話から急に親近感が増し会話が弾む。
丸山手前にて、またまた九州からいらっしゃったお母さん。
やはり雪に憧れ息子さんに連れてきて貰う。
心臓が悪いから丸山までだけれど、来られて満足と笑っていらした。
そして極めつけは同室の愉快な3人組。
名古屋の女性2人に大阪の男性。
初対面であることを忘れてしまうほど、フレンドリーでサービス精神が強い。
同じ日本人とは思えないような…(笑)
夕食時も同じテーブルにして貰い、お陰様で楽しいひとときを過ごした。
“西穂高岳3”号室の愉快な仲間たちありがとう!?
(*^-^)/\(*^-^*)/\(^-^*)
鳥のフライ、豚汁、付け合わせも美味しかった。
もちろんごはんはお代わり。
ダイフクはどこ。。。
☆翌朝☆
翌朝は一転して雪。❄❄❄
前夜から粉雪がパラパラ舞っている。
「風はないし50mほど視界がある」
AさんよりGoサインが出て、まだ暗いうちに出発することになった。
クリーミートマトヌードル、これイケる!
ミニチョコクロワッサン、うずらの煮卵、チャイミルクティーの朝食。
天気が下り坂なのは承知の上。
心理的には「昨日のうちに登っておけば…」とついつい考えてしまうもの。
高山観光に切り替え下山したパーティーも。
でも、時間はたっぷりある。
すれ違いのため待機中。
一晩でモノクロームの世界。
独標にて、お借りした装備を整える。
Aさんはロープも持参。
一瞬だけ覗いたおひさま。
ダイフクはどこ??いにゃいの?
結果的には、予定通りで正解。
独標手前の異常な大渋滞もなく時間に余裕があったので。
体力、精神的にも落ち着いて山頂を目指すことができた。
その間ずっと考えていたのは“ダイフク”のことばかり。
「ギョエギョエギョエ」「ガァッガァッガァッ」
鳴き声は聞こえるものの残念ながら姿は見えなかった。
ピラミッドピークの先も真っ白。
とても70歳には見えない。
ほぼ毎週、陣場~高尾間を走りながらトレーニングしてるそうだ。
ここに鎖はなかったはず。
以前、ガイドさんの事故があり取り付けたものらしい。
りんごジュースで水分補給。
この手前辺りだったか「先に行って」とAさんに言われ先行させて頂く。
赤い旗の根元にクラック。
粉雪が舞う山頂へ
おぉ。。
ついた。。。
雪の西穂高岳山頂。
今回よりアタックザック導入。
羽のように軽い♪
風は5~6mと弱め。
山頂は気温マイナス8度位。
抹茶羊羮と白湯で一休み。
Aさんの登頂を待つ。
静かな高揚感。。。
不思議なんだけど残念な天気とは思わない。
2014年4月下旬に比べると、正直なところ大変登り易く感じた。
要所要所、ステップが切ってある。
以前はそんなの皆無。
それだけ登る人が増えたということだろうか。
Aさんのゆっくりペースも、登りが苦手な私には大変有難い。
もちろん、油断できない箇所もあり一歩間違えば死に繋がる。
慎重に確実な一歩を心がけ山頂へ辿り着いた。
やはり、今日でよかったんだ。
西穂高岳ふたたび。
登頂させてくれてありがとう。
10分後に登頂されたAさん。
Aさんに撮って頂くも下向いてるし…(笑)
髪が凍りついてドレッドヘアに。 (^-^ゞ
同室の黄グリベルお兄さんが、この後、単独で登頂された。
女性2人は独標までだと言う。
お兄さんの後を追って右にトラバースしてしまい、違う尾根に行きかけるが気づいて戻る。
視界の利かない雪山に於いて下山時に最も注意しなればならないこと。
これは別パーティの方々。
アンザイレンの数名は、山頂までは行かずに引き返した?
休憩中のパーティーを抜いて、ピラミッドピークから一気に単独で下山。
Aさんには悪いけど、待っていても一人ずつしか歩けないし、合理的じゃないなぁ…と自己判断。
宿代まで出して貰っていながら本当にひどい女(爆)
ただし、Aさんは長年のご経験と高スキルを持つ登山者と知った上での行動。
登頂前からずっと「先に行って…ゆっくり行くから」と言われていたし。
黄グリベルお兄さんに続く。
この人、めちゃくちゃ速い!
もうすぐ独標。
白い雪国まいたけ。
西穂山荘にてホッとする瞬間。
雪の結晶撮影は失敗作。 (^^;
外トイレから戻ると、マムラーちゃんよりハグのお出迎え。 (^o^;)
外人かっ!?
このフレンドリーさ、いい意味で特技だよ。
素晴らしい!
この直後Aさんも下山され無事の登頂を皆で喜び合う。
途中にデポしてすっかり忘れていたWストックを、ちゃんと回収してきてくださった。
“西穂高岳3”の愉快な仲間たち。
右から黄グリベルお兄さん、雷鳥好きの弥香さん、全身MAMMUTのマムラーちゃん。
FBで知り合ったらしい。
ありがとう!すっごく楽しかったよ♫
皆、いい笑顔してる。(放心状態約1名…笑)
登頂の機会を与えてくださったAさんにも感謝です! m(__)m
温かい山菜うどんを頂いて、ほかほか下山。
誰もいなくなった山荘を後にする。
お世話になりました。
あまりに凄い荷物なので思わず聞いちゃった。
26kgって。。w(゜o゜)w
大昔、高校生のAさんは新島々よりここまで歩いたそうだ。
冬季トンネルの中でテント張ったというツワモノ。 (;^_^A
雷鳥の動画&Zedd – Clarity ft. Foxes
ダイフク!!♡♡♡
同室の弥香さんが撮ってくれてた。 \(^o^)/
か、可愛いすぎる。。
悶絶。。。(*≧∀≦*)
弥香さん❤ダイフクの動画ありがとー!!
動画は容量が大きくて受信ができず試行錯誤してやっと受け取ることができた。
Zedd – Clarity ft. Foxes
最後に
西穂山荘支配人、粟澤徹さんより。
今季は特に、ここ数週間の間に滑落等を含む遭難事故が大変多い。
これは異常事態だと仰っていた。
西穂山荘が通年営業しているお陰で、技術や装備の不足した登山者までもが容易に雪山に入山できるようになり、遭難事故が増えているなんて何とも痛ましく嘆かわしいこと。
雪山ハイキング気分で入山するのは控えるべきだと思う。
大勢のトレースに穏やかな気象条件、Aさんの的確な判断により登頂させて頂くことができた。
私自身も充分に気をつけてまた美しい雪山に臨みたい。
天のちから。
お山の神様。
見守ってくれたまるちゃん(=^・^=)他。
ありがとうございます。