憧れの白神山地。
遠方であるが故なかなか手が出せなかったエリア。
ヤマレコでとても魅力的なレコを発見し胸が高鳴る。
もうこれは、今行くしかないんじゃない?
ところが、都内からのアクセスが極めて難しいとわかった。
公共交通機関利用者が訪れるにはあまりに遠すぎるのだ。
頼りにしていたジュピター号はコロナ禍で減便となり土日のみの運行。
盛岡からも秋田からも距離があるため始発電車に間に合わない。
同エリアの近くの山もこれでボツとなった。
ん~~、やっぱり白神岳も無理なのか。
能代行きの夜行バスなら何とか接続するようだ。
帰路は高価な新幹線を使うしかない。
ワクワクが不安を上回る東北の山旅。
果たして…どうなることやら!?
<二大目的>
?白神岳避難小屋に宿泊する
♨不老ふ死温泉の露天に入る
もくじ
世界遺産白神山地について
白神山地とは、秋田県北西部と青森県南西部にまたがる広大な山地帯の総称です。
人為の影響を殆ど受けない世界最大級の原生的なブナ林が分布し、貴重な生態系が保たれていることから1993年12月に世界遺産に登録されました。
【青森県・世界遺産白神山地】
https://www.pref.aomori.lg.jp/nature/nature/shirakami.html
【白神山地ビジターセンター・登山コース等】
http://www.shirakami-visitor.jp/
往復のアクセス・トイレ
[往路]
22:40 バスタ新宿より夜行バス(キラ割 7000円)
10:00 能代駅
11:05 能代より五能線(56分・770円)
12:01 白神岳登山口
【バス比較ナビ・東京発⇒秋田~大館~能代行き】
[復路]
08:33 白神岳登山口より五能線(24分・330円)
08:57 艫作(へなし)
12:27 艫作より五能線(2時間38分・1690円)
15:05 川部
15:41 川部より奥羽本線
16:18 新青森
16:38 新青森よりはやぶさ38号
①川部駅みどりの窓口は時間帯により閉まっており、新幹線の自動券売機もないため窓口が開くまで待機しなければなりません
(窓口を閉めるならせめて新幹線の自動券売機を設置するよう要望を入れました)
②青森新幹線はやぶさ号は指定席のみで自由席はありません
<トイレ>
白神岳登山口駅待合室(ペーパーなし、ボットン)
白神岳登山口駐車場(ペーパーあり、水洗)
白神岳避難小屋(ペーパーなし、ボットン)
自己CT
[1日目]
12:04 白神岳登山口駅
12:08 白神岳登山口(国道脇)
12:42 白神岳登山口駐車場トイレ 12:46
12:57 旧登山口(記帳所)
13:35 二股分岐 13:39
14:28 最後の水場 14:30
15:13 大木の倒木 15:15
15:22 マテ山分岐
15:25 マテ山 15:26
15:29 マテ山分岐
15:47 山頂マデ2.3㎞看板
17:19 大峰岳・十二湖分岐
17:39 山頂トイレ
17:40 白神岳避難小屋 19:28
19:29 白神岳 19:34
19:34 白神岳避難小屋
[2日目]
04:06 白神岳避難小屋
04:07 山頂トイレ 04:09
04:22 大峰岳・十二湖分岐
05:16 マテ山分岐
05:39 最後の水場 05:50
06:19 二股分岐 06:21
06:44 旧登山口(記帳所)
06:54 白神岳登山口駐車場トイレ 06:58
07:28 白神山荘
07:37 白神岳登山口駅 08:32
果てしなく遠い白神岳登山口
久しぶりのバスタ新宿。
横手~大曲~秋田~能代行きの夜行バス。
金曜夜なので夜行バスはガラガラ、乗客は10名くらい。
“最後部座席横1列分のスペースを利用した広々化粧室”という謳い文句通り、高速バスにしてはトイレが広くて綺麗。
4列最後尾だったので後ろに気兼ねなく、まぁまぁ快適に過ごすことができた。
乗客の殆どが秋田駅で降車したのでその後は私ひとりだけ。
そのため、片方の運転手さんがバス車内のカーテンを開けつつ掃除を始めちゃったのはまぁいいかと思えた。
私が後部座席だった理由はこれか~(笑)。
能代駅10:15の予定が15分早めに到着。
事前に調べておいた万福食堂へ。
11時からの営業時間を勘違いしていたようで、まだ準備中であった。
【食べログ・万福食堂】
https://tabelog.com/akita/A0503/A050301/5002052/
能代駅前に戻ると、派手な外見の食堂が営業しているじゃないの。
一応食べログを検索し他にお店がないので入ってみることに。
【食べログ・かねだ食堂】
https://tabelog.com/akita/A0503/A050301/5002409/
営業時間 10:00~19:30
定休日 日曜
迷わずしょうゆラーメンを注文。
女ひとりの登山者だからか女将さんが心配して色々話しかけてくる。
「登山するにはずいぶん遅いんじゃないですか?」「皆さんもっと早くから出かけるんですよ」等々。
東京から夜行バスで来て最短でもこの時間になってしまうこと、他にアクセスの選択肢がないことを説明。
ラーメンはシンプルだけれど美味しかった。
ごちそうさまでした。
コンビニは能代駅併設のキヨスクが一番近い。
営業時間は6:30~17:00で、平日は1時間昼休みがあるらしい。
11時すぎの五能線で能代から白神岳登山口へ移動。
厳しい行程が待ち受けているので、エネルギーを蓄えておかなくちゃ。
炎天下の白神岳登山
うひょー!
無人の白神岳登山口に到着。
出口が一番前しか開かないので焦った。
ワンマンの運転席まで走って無事に降車。
駅からも日本海が見えるってすごい。
こんなとこまで来ちゃったのが自分でも信じられない。
この時点で既に昼12時すぎ、カンカン照り。
待合室に切符を投函し線路を渡る。
紫陽花の脇を通って坂を上がるとすぐ国道。
見たことのない白い花が咲いている。
ピンク花も混じって。
国道脇の白神岳登山口。
きゃーっ、可愛い。
ミゾソバに似てるけどママコノシリヌグイかな。
花は炎天下登山の現実逃避。
できるだけ日陰を歩いているけど、それでも暑い。
東北だからといって涼しい訳ではなく猛暑は同じ。
杉の植林が続く坂道にカワラナデシコ。
他には紫のウツボグサ、黄色いダイコンソウなど。
駐車場の少し上に位置する白神岳登山口トイレ。
室内は広い休憩所となっているが、宿泊は禁止とのこと。
駐車場には数台の車。
あー、大好きなネジバナちゃん。
旧登山口にある記帳所。
あらかじめ記入してきた登山届を提出。
途中でお会いした75歳くらいのご夫婦に声をかけられ少しだけ会話。
ニッコウキスゲがまだ咲いているか尋ねると、「ぎょうさん咲いてましたよー」とのお答え。
え、関西弁ということは、わざわざ関西から登りにきたのか。
「山、楽しんできてくださーい!」とご主人。
すごいな。
あの年齢まで私は登山ができるだろうか…と自問自答しながらゆっくり歩を進める。
最後の水場で空になったペットボトルに水を汲む。
多少、枯葉などのゴミが入っているけど冷たくて美味しい。
マテ山コースの途中チョロチョロ湧き出る水場が3箇所あり。
山の中に水場があるのはそれだけで充分ありがたいと思う。
ただ、エキノコックス症感染は怖いから宿泊登山の水調達は気が重い。
この水場周辺はとても涼しく、下山時は近くの岩に腰掛けて休憩した。
素敵なブナの森。
倒木に腰掛けて水分補給。
やっと半分を切った。
マテ山分岐との表示はないがこの道標が目印。
ジオグラフィカを確認しながら、倒れた古い道標の脇から細い踏み跡を辿る。
分岐から約3分、マテ山に登頂。
身体に纏わりつき特に顔を狙ってくる小さい虫が厄介。
ハッカ油スプレーを頻繁に使っているけれど、効いていない様子。
スプレー直後でも平気で寄ってくる。
花なんて撮ろうもんなら団体で集中攻撃。
メマトイという黒い虫は人の涙を舐めにやってくるらしい。
ネットではハッカ油が効果絶大と書いてあるけど、効かないということは違う虫なのか?
今回の自作スプレーはハッカ油が足りなかったのかも。
メマトイの個体数が多すぎてトンボも捕食しきれない様子。
とにかくしつこくて参った。
ひっそりと咲くツルリンドウを発見。
美しい金波とニッコウキスゲに感激
稜線に出て振り返ると、日本海に金波が。
予定より遅れているので焦る気持ちはあれども、バテバテのヘトヘト。
この美しい情景に心が救われた。
おぉー!
あの建物は小屋じゃなくてトイレだね。
ズームしているから近く見えても、実際にはまだ距離がある。
スックと立つコバギボウシと、ピンクのイブキトラノオ。
やっと、十二湖分岐だぁー。
トンボがいっぱい飛んでる。
向白神岳方面の景観も素晴らしい。
そして。。。
避難小屋近くになるとニッコウキスゲの姿。
そろそろ終盤とはいえ、ジーンとこみ上げてくるものがあった。
まだ咲いていてくれたことに感激。
ニッコウキスゲが歓迎してくれているよう。
一日花だけど、固い蕾もあるのでまだ楽しめるはず。
後姿もまた素敵ね。
白神岳避難小屋で焼きチーズカレーめし
草むらをかき分けて細い道を進むと。
さっき見えた建物はこちらのトイレ。
持参したペーパーは落としていいか不明だったので持ち帰りにした。
花じゃなく下草にピントが合ってる。
うわー!
やっとのことで、白神岳避難小屋。
白神岳登山口駅から5時間半もかかってしまったけれど。
ここで泊まれることが嬉しくてたまらない。
もう歩かなくていいんだね。
私の姿に驚いてホシガラスさんが逃げて行った。
味のある外観。
2019年10月に建て替えられたばかり。
水場あり(山頂手前の鳥獣のポールを左側へ5分、未確認)
ダメ元で繋げてみたらドコモは電波あり、家族に思わずLINEを送る。
木のベンチが5つも。
室内はとてもキレイ。
この梯子を上がって、窓のある3Fに泊まりまーす。
窓を閉める時は手前の四角いボタンを押す。
既に銀マットが敷きっぱなしになっていた。
板が傷むと書いてあったので、帰る前にはちゃんと片付けよう。
今日の夕食は、げんさんご紹介の“山の焼きチーズカレーめし”にトライ。
普段カップ麺類を食べない私にとって、これは目からウロコ。
カレーメシ自体、買うのも食べるのも初めての経験。
【山めし礼讃・カレーメシを使った山のカレーめし特集】
作り方はこちら↓↓↓
http://yamameshi.doorblog.jp/archives/1999302.html
これはイケる!
ミニトマトは切らずに丸ごと、スライスチーズをミックスチーズに、チョリソーは普通のウィンナー、トッピングにドライパセリを加えたりと多少アレンジしてみた。
夏の夕暮れに白神岳避難小屋ベンチで頂く山めしは格別だった。
げんさん、いつもありがとうございます。
ハクバカメラケースのレビュー
今までは裸のまま首から下げていたデジカメ。
山の中では特に岩とか木にぶつける可能性が高い。
そこで、カメラ本体のサイズを計り大体の目安でカメラケースを購入。
ヨドバシカメラのエクストリーム便は、送料無料の上すぐ届くのでオススメ。
会員登録しなくても購入できるのが便利。
『HAKUBA スリムフィット カメラケース 02M』
結果的には、PowerShot SX70 HSがほぼピッタリ収まった。
素材は柔らかいネオプレン、レンズ部分を下にして収納するタイプ。
ブラックといっても真っ黒ではなく、杢チャコールグレーなのも気に入った。
中は赤色。
ベルクロテープについては、上のテープは面ファスナーなので服やタオルがくっつき難くなっている。
開ける時にベリッと音がするのは同じだけど。
ストラップの留め具が付いているのでカメラケースが落ちるのを防いでくれる。
裏側にもベルクロが付いていて、レンズキャップや予備バッテリー等を入れておける。
電車に乗る時はこのままザックに入れて。
夜行バスではザックは預けてしまうので、手元に置いておく。
裸のままより安心感があり買ってよかった。
日本海に落ちる夕陽
もうすぐ日が暮れる。
白神岳へは気軽に来られないので、避難小屋前でせめてもの自撮り。
モンベルTシャツはニッコウキスゲ色。
軽量化のためシュラフは持参せず、エスケープライトヴィヴィで代用。
小屋の銀マットの上に一応サーマレストを敷く。
念のためのダウンセーターは全く使わなかった。
標高にもよるけど、真夏の避難小屋泊テント泊とも私はこれでOK。
小屋泊の際のインナーシーツ対応にも使える。
今回の山旅のお供はこちら。
ふと、空が赤く染まっているのが見え、急いで高台へ上がってみると。
日本海の向こうへ夕陽が落ちようとしている。
なんて美しいんでしょう。。。
こんな綺麗な夕陽を見たのは久しぶり。
遠方から無理して来た甲斐があったわ。
大感激しながら小屋に戻り、、、何か忘れているような?
あれっ、白神岳登頂まだだった!!
小屋のサンダルのまま、自分にツッコミながら山頂へ向かう。
ボケちゃったけど、白神山頂付近にツリガネニンジン。
見かけたのはここ一箇所だけ。
白神岳から避難小屋方面を見たところ。
右手に見えるのは岩木山。
暗くなる前に気づいてよかった。
登頂を忘れるなんて、相変わらずおっちょこちょい(笑)。
夕陽が落ちてからも、暫くの間は美しい夕焼け色に染まっていた。
素敵な一日をありがとう。。。
眠りにつく直前、首の辺りをチクッと虫に刺されたり、夜中も枕元や屋根でカサカサ音がしていた
虫、ネズミ、何かしらの生き物がいるので、苦手な人は日帰りがいいかも
不老ふ死温泉*海辺の露天風呂
☆翌朝☆
早朝2:30くらいに目が覚めてトイレに行ったので、アラームより早く起床したことになる。
横になったまま窓から満天の星空を眺めていた。
まさに大自然のプラネタリウム。
3:30頃、岩木山方面の空が明るくなってきた。
簡単な朝食を摂り(朝食抜きでは行動できないタイプ)、コーヒーを2杯飲んで、ゆっくり片付け始める。
8:33の電車を逃すと、次の電車は約4時間後。
タクシーは7000円以上かかってしまうため、それだけは避けたい。
そもそも、このエリアでタクシーが呼べるかどうかは不明。
最悪の場合ヒッチハイクでもするか。
備えつけのホウキで掃除をし、小屋にお礼を申し上げ、ついでに募金をしてから小屋を出る。
夏季はかなり早くから明るくなるので、4時発でもそんなに違和感はない。
岩木山のシルエットがカッコイイ。
ブナの大木に朝陽が当たる。
ひとつ失敗したのは、避難小屋出発時に雨具パンツを穿かなかったこと。
朝露がたっぷりついた草むらをかき分けて下山したら、たった数分間で登山靴の中がびしょ濡れ。
歩く度に靴の中でぐちょぐちょと音がするほどで、かなり不快な思いをした。
晴天でも朝露を侮ってはいけない。
どんなに面倒でも雨具は装着するべきであった。
下山中にご年配の巡視員さんから声をかけられる。
昨夜の素晴らしい夕景と素敵な朝焼け、綺麗な避難小屋で快適に過ごせたお礼を申し上げた。
記帳所に着くまで、ソロを含め十数名のハイカーとすれ違い短い会話を交わす。
ある木の側を通った時「ジリリ、チリリ、チリリリ…」の鳴き声。
立ち止まって観察しているとエナガちゃん。
こちらを見ながら、クチバシに咥えた虫を飲み込んでしまった。
<サントリーの愛鳥活動・エナガ>
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1389.html
いつも思うけど、登りはあんなにキツイのに下山はサクサク歩けて身も心も軽々。
この辺りで軽トラの気さくなオジサマに声をかけられる。
このお方も白神岳の巡視員さんらしい。
白神岳をとても誇りに思っているのが伝わってくる。
運がよければ影白神岳やブロッケン現象も見られるそうだ。
「駅まで乗せて行こうか?」と聞かれたが、すぐそこなので大丈夫ですとお断りしてまた歩き出す。
道端のツユクサ。
今朝は気持ちと時間に余裕があるから、ツユクサにもちゃんと向き合える。
白神岳登山口駅へ入る手前で、草刈をしているご夫婦に声をかけられ暫し談笑。
この土地で生まれ育ったご主人と優しそうな奥様。
ひとりで山頂に泊まったと言うと大層驚かれてしまう。
色々お話を伺ううち、「家はすぐそこなので外の水道で顔とか洗ってもいいですよ」などと言ってくださる。
お礼だけ申し上げて水道は使わなかったが。
青森に限らず東北の人たちは皆さん人がいい。
なんかこう温かいんだよね。
結果論になるけれど、4:30出発で充分間に合い、5時出発だとギリギリな感じ。
欲を言えば、もう少しだけ白神岳避難小屋で過ごしたかったな~。
時間があるので、濡れた靴を脱いで靴下を乾かしつつお湯を沸かす。
頂き物のマルセイバターサンドでコーヒータイム。
もちろんゴミは持ち帰り。
マルセイバターを頬張っていると、電線に止まったツバメちゃん。
もう一羽がやってきて暫くそのまま寄り添っていた。
<サントリーの愛鳥活動・ツバメ>
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1470.html
どの時間帯も電車1本逃したら、大変なことになる。
そろそろ電車が来るので白神岳登山口ホームに移動。
ズームすると、なんとモズさんじゃないの。
鋭く下方に曲がったクチバシがいかにも肉食って感じ。
ちょっと怖い顔をこちらに向け、ギチギチ鳴いている。
計画通りに白神岳登山口より五能線乗車。
さきほどの奥様が「お気をつけて」と声をかけてくださり、お礼を申し上げてお別れ。
途中から乗ってきて、同じく艫作で降りたオバチャン。
「お姉ちゃん、どこさ行くの?」聞かれて「温泉♪」と答えると、「温泉までの近道教えるから」と。
線路を渡って少し下ると国道に出るらしい。
オバチャンありがとう!
艫作駅からたったの30秒で国道に出られる温泉への近道。
国道に出たら右折し、緩やかな坂をテクテク下る。
あー、ゲンノショウコちゃんだ。
こんなところで会えるなんて。
夏は日本海もこんなに青い。
この山旅で日本海のイメージががらりと変わった。
一生に一度は入りたい温泉!
露天風呂の目の前が日本海という抜群のロケーション。
ハタハタ館でもなく、ウェスパ椿山でもなく、どうしても不老ふ死温泉に来たかった。
(逆方向のハタハタ館はそもそも時間的に無理、ウェスパ椿山は2020年10月閉館)
看板の向こうに見える一画が露天風呂。
左が混浴、右が女性なので湯あみをレンタルしなくても安心して入れる。
内湯で汗を流してからもう一度服を着て露天に向かう。
この素晴らしい絶景露天風呂に入れるなら、当然のルールと思える。
温泉好きの方もそうでない方も一生に一度は来てみてほしい。
極楽♪天国♪最高♪の3つしか言葉が出ない。
「ここから出たくない」と心底思った温泉はここだけ。
暑くなったら日陰に座ってボーッと海を眺め、飛び交うカモメを見たり、露天だけで1時間ほどまったりしていただろうか。
女性一人は短時間で出て行かれたのでほぼ貸切状態。
日陰もあり空いてる午前中がオススメ。
ちなみに、露天風呂は海水みたいなしょっぱい味がする。
鉄分、ナトリウム、マグネシウムを含む泉質で源泉かけ流し。
ホースで加水しているため露天の湯温は41度とちょうどいい。
大きな蜂のようなアブが1匹だけいたが、刺されることはなかった。
【不老ふ死温泉】
大人 600円
黄金の湯(本館内湯) 8:00~20:00
海辺の露天風呂 8:00~16:00
貴重品ロッカーは100円リターン式、靴箱は鍵なし
本館内湯のエレベーターからは靴のまま上がれると聞いてビックリ。
暑い中、外に出ないで新館まで移動できるとは。
お食事処の営業は11:00~14:00となる。
このクオリティとボリュームで850円とはこれまたビックリ!
なんて良心的な青森価格でしょうか。
う、旨い。。
お米一粒も残さず完食。
温泉の帰り道、「一筆啓上たてまつり」の声が聞こえる。
ホオジロちゃんだ~。
背中の羽がポワポワ。
違う個体だと思うけど、一生懸命さえずる姿が微笑ましい。
上を向いて大きな口を開けて可愛いのなんの。
<サントリーの愛鳥活動・ホオジロ>
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1487.html
坂を登り返し、オバチャンに教えてもらった近道で戻る。
へなし。
これ絶対へなしって読めないよね。
船の形をモチーフにした粋な駅。
待合室より外ベンチ(船の下)が日陰で涼しい。
朝に乗った電車より新しいのか、こちらの車両はトイレ付き。
深浦駅にて撮影。
ずうっと日本海沿いを走る五能線の旅。
のんびり~~。
念願の温泉にゆっくり浸かって、お腹がいっぱいとくれば。
起床が早かったのでだんだん眠くなってきた。
体育座りで海を見ながらこっくりこっくり(笑)。
地域限定のいろはすりんご。
10分停車した鯵ヶ沢駅ホームで見つけて買ってみた。
5分~10分停車する駅がいくつかある。
川部駅は五能線の終点駅。
みどりの窓口は閉まっているので改札前で待機することに。
ここから奥羽本線で新青森まで移動し、青森新幹線に乗車。
新青森の駅ナカでほたてめし。
ほたて3個に見せかけて実は下半分を切ってあるという、詐欺みたいなからくり弁当。
ほたて1.5個でこの価格は不相応。失敗。
青森新幹線の車窓から見えた邪悪な雲。
竜とか馬のような形。
最後に
神々が住むという白神山地。
初めて訪れてみて感じたのは、山だけでなく人の素晴らしさ。
目に見えないプレゼントをたくさん頂いた気分。
山旅の余韻が未だ冷めやらない。
どうしてそんなに避難小屋に惹かれるのか。
何故そんな辛い思いをしてまで不便な場所に向かうのか。
自分の根幹にある価値観を探り出すのは楽しいこと。
そこは市毛さんに深く共感する。
おいそれと行かれない場所だからこそ妥協したくはない。
時間的に厳しい遠征となったが、思い切って計画してよかった。
情報提供してくださったヤマレコユーザーさんに感謝します。
憧れの白神山地よ。
またいつかきっと。