去年7月に初めて登った八甲田大岳。
家で過ごすより自然と触れ合いたい気持ちが勝り、雨予報を承知で夜行バスをポチリ。
途中で風雨が強まって知らないオジサマ達と雨中行軍のような状態で大岳に登頂し、慌ただしくピストン下山したら晴れてきたという…。
それでも、下山後すぐに酸ヶ湯温泉で温まれるという状況が心底ありがたかったのを思い出す。
今回の2連休は晴れそうなので1座目に岩木山、2座目に八甲田山周回を計画。
山だけでなく、ご当地グルメと温泉も併せて楽しむスタイルは最高に楽しい♪
もくじ
往復のアクセス
[往路]
** アウガ新鮮市場 丸青食堂 **
08:10 青森駅よりみずうみ2号(1570円)
09:15 酸ヶ湯温泉
【JRバス・みずうみ号おいらせ号】
[復路]
16:38 酸ヶ湯温泉よりみずうみ5号(1570円)
17:41 新青森駅前
** 魚っ喰いの田 新青森駅店 **
18:25 新青森よりはやぶさ44号
自己CT
09:30 酸ヶ湯温泉
09:35 八甲田山登山口
10:39 地獄湯ノ沢の橋周辺 10:44
11:12 仙人岱ヒュッテ分岐
11:15 仙人岱ヒュッテ 11:17
11:19 仙人岱ヒュッテ分岐
11:20 八甲田清水 11:24
12:25 八甲田大岳 12:45
13:17 大岳鞍部避難小屋 13:21
14:42 あと0.9m道標
14:55 酸ヶ湯温泉
※お花や野鳥を観察しながら歩いているので、CTは比較できません
生鮮市場 丸青食堂*帆立の貝焼き味噌定食
青森駅で朝ごはんを食べるため、ビジホに荷物を置いたまま早朝外出。

路肩に咲くラベンダー。
ホテル前を横断しなくてはならないのに違う方向へ歩いてしまい、気づいた時にはかなり遠い場所にいた。
私ってつくづく方向音痴なんだな(笑)。

結構な遠回りを経てアウガ新鮮市場。
【アウガ新鮮市場フロアマップ】
http://www.auga.aomori.jp/shinsen.html
次のお休みは7月12日(水)になります
アウガが休みの日は新鮮市場も閉まります

地下1Fの丸青食堂さんへ。
こんな早朝からの営業には感謝しかない。
若いスタッフさんが何気にイケメン揃い。
【食べログ・丸青食堂】
https://tabelog.com/aomori/A0201/A020101/2000074/
当初は別のお店に行くつもりが、準備中という札が立っていて女将さんの機嫌が悪くつっけんどんな応対をされたためあっさり撤退。
もうひとつの候補、すし処三國さんは残念ながら長期休業中。

丸青食堂さんメニュー表の一部。
去年7月はここで500円カレーを食したが、ワンコインとは思えないほど美味しかった。

帆立の貝焼き味噌定食(1150円)を注文。
昨夜、おさないさんで食べられなかったホタテを食べるのだ。

熱々の玉子で閉じられた帆立の貝焼き。
味噌味なのでそのままいける。
ウマー!
今年もごちそうさまでした。
この後ビジホに戻りチェックアウトして、みずうみ号乗り場へ急いだら某国の観光客が40名以上並んでいたのにはびっくり。
ビジホが満室だった訳はこれか。
そこで、青森の海を眺めに行くのは取りやめそそくさと最後尾に並ぶ。
幸いなことに大きいバスなのでなんとか座席に座ることはできた。
酸ヶ湯温泉*大岳登山口から花いっぱい
そういえば、途中休憩する萱野茶屋は断水のため休業中で三杯茶は飲めず、駐車場トイレに寄っただけ。
更に、八甲田RWは使わないが6/21はシステム異常とかで運休していた。
某国の団体さんは十和田湖に向かうらしく、酸ヶ湯温泉で降車したのは私ひとり。
クロックスから登山靴に履き替えトイレを済ませてスタート。

1年ぶりの酸ヶ湯温泉。
また来ちゃった。
左側の黄色いマーキング箇所がみずうみ号のバス停となっている。

八甲田山登山口。
昨日とは打って変わって朝から蒸し暑い。
すぐ側の酸ヶ湯公共駐車場には数十台の車が停車中。

一面に広がるマイヅルソウ。
去年7月は既に実になっていたっけ。

有毒ガスによる立ち枯れ地帯。
笹薮でガサガサするのは熊かと思ったら、ラジオの音で人間達と判明。

ひっそり咲くツマトリソウ。

オオカメノキに陽が当たる。

可憐なスミレの誘惑。

あれは硫黄岳かな?
櫛ヶ峯?
さきほどから辺り一帯に響き渡る電子音が不気味。
休憩していたご夫婦に尋ねたところ、どうやら山菜採りのグループが道迷いしないために鳴らしているアラームらしい。

コミヤマカタバミに思わず駆け寄る。

大好きなノウゴウイチゴ。

ムラサキヤシオもいた。
お花に興味がなさげな超特急ハイカー数名に抜かれるが、私は私マイペースでいこう。

地獄湯ノ沢。
例の橋が見えてきた。
この辺は沢のおかげでだいぶ涼しい。

橋を渡って小休止。
沢の音が心地よく、硫黄の香りが温泉を連想させる。
遠くに岩木山のシルエット。

断続的に可愛い鳴き声がするので立ち止まって野鳥観察。
「どこにいるかな?」
あーっ!やっと見つけたキセキレイさんと目が合う。

イワカガミが咲いてて嬉しくなる。

プチ渡渉して。

振り返ると岩木山。

こんな雪渓は序の口、登山靴のままでOK。
湿地帯の花と仙人岱ヒュッテ
まもなくミニ尾瀬のような湿地帯となった。

ヒナザクラが躍る。

去年雨に降られた木道、今日はのんびり通過。


そこかしこでチングルマの大群生が迎えてくれた。

仙人岱ヒュッテ分岐。
今日はぜひとも見に行かなくちゃ。

キレイ目ショウジョウバカマがぽつり。
葉っぱにピントが合ってしまう…。

分岐から1分ほどで仙人岱ヒュッテ。

常連さんの私物が置かれ生活感溢れる室内。
トイレあり。

ミツバオウレン。

八甲田清水(辰五郎清水)という水場。
一見これ飲めるの~?という感じだけど、地元のオジサマより「飲めますよ」と言われ空のペットボトルに500ml給水しておく。
とても冷たくて美味しい水だった。

右も左もヒナザクラ。

また雪渓現る。
ここも斜度が緩いので滑り止め不要。

カラスが雪の中から獲物を掘り出していた。

オオカメノキに寄りそうベニバナイチゴ。
ビンズイのさえずりに誘われて
樹林帯を黙々と登ると。

「あそこの丸と三角の山はどこか知ってる?」と先ほどのオジサマより質問を受ける。

振り返ると池塘や雪渓が眼下に広がっていた。

そして南八甲田の展望。

去年は強風と雨で心が萎えたアミアミの岩止め区間、今年はウキウキ気分で通過。
さきほどの地元のオジサマは下山後に谷地温泉に下りるらしい。
谷地温泉は看板猫がいる秘湯なのでいつか行きたいところ。
オジサマより「東京からわざわざ山登りのために来たの?」と確認が入る(笑)。

お立ち台にてビンズイの鳴き声。
可愛いなぁ。

岩木山に引き続き、八甲田でも出てきてくれてありがとう。

大岳山頂までずーっとこんなお花畑。

チングルマ群生がそこかしこに。

ブーケのようなイワベンケイ。

おちょぼ口のコメバツガザクラ。

鏡沼。

木材が敷き詰められた大岳への道。
少々歩きにくいけどお花がいっぱい。

イワウメがこれでもかと咲いてる。

新鮮なミネズオウに狂喜乱舞。

同じ時間帯に居合わせたハイカーさん達。
イワウメを見られたと嬉しそうにされていた。

品のあるミヤマオダマキ。
もう少し下に咲いてた子は風に揺られて数枚ともピンボケ。

大岳直下のミヤマキンバイが「いらっしゃい!」
花の八甲田大岳*大岳鞍部避難小屋
赤茶色の登山道を踏みしめて。

八甲田大岳(1585m)に登頂。
今年は晴れたー♪

山頂は風が強いので、ウィンドシェルを羽織っておにぎりタイム。

たくさんのミヤマキンバイや。

山肌を埋め尽くすような勢いのチングルマ達。

咲いたばかりのフレッシュなチングルマ、スルーできずに何度も立ち止まる。

井戸岳と大岳鞍部避難小屋。

チングルマとイワウメのコラボレーション。

わーい!ミネズオウの群生だ~。

こちら側は濃いピンク色のミネズオウが多い。

チングルマとイワカガミの共演。

大岳北側雪渓が現れる。
しまった、滑り止め持ってきてない。
前の男性はWストックをセットしてさっさと下りて行かれた。

目の前に立ちはだかる井戸岳と避難小屋。
避難小屋の手前にも雪渓があり、カニ歩きで慎重に下りていた時。
Wストックで下りていたオジサマがいきなり振り返り「カメラ持ってて転んだら大変だから。これ使うか?ホレッ!」とご自分のWストックを貸してくださり。
「自分は雪国育ちだから(大丈夫)」「ストックは下に置いといてくれればいいから」と見ず知らずの私を先に下ろしてくれた。
うぅ、東北のかたはやっぱり優しい。

もうすぐ避難小屋だと思うとワクワクが止まらない。

大岳鞍部避難小屋はずっと来てみたかった場所。
オジサマに「ありがとうございました!」と一言。

避難小屋の中を拝見。
トイレあり。
ここはいつか泊まってみたい。

後ろ髪引かれる思いでサヨナラ。
別世界*毛無岱ルートのお花たち
大岳鞍部避難小屋からは下り坂。

笹薮が茂る細い道へ分け入るのはワクワクする。

笹の花。

タケシマランを覗き込む。

イワナシは実になってる。

ミヤマシキミが輝いて。

可愛いアカモノを久々に見た。

水芭蕉が咲く湿地帯へ。

この辺はワタスゲがまだグレーっぽい。

岩木山に向かって歩く感じがいいね。

ラン科の植物?

ヒナちゃんもいるよ。

山を振り返ったところ。

イワイチョウはいるんだけどな。
ミツガシワはどこだろう?

丸沼のある上毛無岱休憩所にて、雪渓でストックを貸してくださったオジサマと再会。
さきほどのお礼を申し上げてからお花のことでちょこっと会話する。
「ミツガシワ見ませんでしたか?」

ここにもチングルマがわさわさ~。

遠くに咲いてるガクウラジロヨウラクをズーム。

淡いピンクのイワカガミもキュート。

毛無岱の階段にさしかかる。
すると、更に別の湿地帯が出現。

うわぁ、これがかの有名な下毛無岱か。
紅葉時期も素晴らしいだろう。

あっこれは。。。
お目当ての花といきなりのご対面。
しかも、真っ白じゃなくて桃色のミツガシワ。

泥水の池塘からこんな美しい花が咲くなんて信じられない。
すっかり見逃したかと思っていたので、突然の出逢いに小躍りする。
オジサマもここを通過する際ミツガシワにきっと気づくはず。

前日に同じルートを歩かれたたヤマッパーさんの記録が参考になりました。
貴重な開花情報ありがとうございます。

素敵なワタスゲの小径。
ルンルン♫

んん?
これはイソツツジだよね。

ワタスゲの草原。
ここは天国か。。。

池塘に浮かぶミツガシワ。
こちらは白花。
私以外に誰もいないので木道をかっ飛ばす。

あーっ!
樹林帯に入ったところで笑顔のオオバキスミレ。
予期せぬ嬉しい出会い。

歩きやすい平行道。
そろそろ終わりが近づく。

酸ヶ湯温泉が見えたぁー。

満開のタニウツギが「おかえりなさい」
酸ヶ湯温泉♨千人風呂にチャレンジ
予想していたより30分以上早く下山できた。

そのまま酸ヶ湯温泉へ直行。

期間限定(6/10~7/9)で大人700円に割引。
しかも今なら千人風呂にも入っていいと言われた、やったね。
女性専用の玉の湯に入り、一度服を着てから千人風呂へ向かう。
入口と脱衣場が男女別になっていて浴槽には木の囲いがあるため、そこだけは男性の目を気にせず入ることができる。
混浴といえども配慮されているのが嬉しい。
源泉は同じだろうけど、玉の湯よりも温泉成分が濃いのかトロミが強い気がする。
お湯をかけただけでお肌スベスベ。
いいお湯でした~♫

温泉のあとはもちろんコレ。
酸ヶ湯温泉のソフト(400円)はとても濃厚でメチャ旨。
コーンの下までびっしり詰まってて満足度が高い。
帰りのバスは以前の15時台から16:38にダイヤが変更された模様。
時間に余裕があったからこそ安心して周回できたし、温泉もゆっくり楽しめたので逆によかった。
みずうみ号の待機中にふくらはぎ部分が痒くなったのでふと見ると。
黒くて小さい飛ぶ虫(ブヨ系?)が20匹ほど黒いパンツに留まっており、生足部分を刺しているではないか。
慌てて手で払い足踏みしたりハッカ油をスプレーしてみたが、それでも纏わりついてくる。
温泉から出て着替えたばかりなので、やはり刺されやすい体質なのかもしれない。
刺された跡は赤く残って痒みが数日間続いたのでブヨ系と思われる。
魚っ喰いの田*帆立サーモン海鮮丼
新青森駅でバスを降車。

来月は青森ねぶた祭だね。
個人的には下界の祭りは興味が湧かないけれど。
【青森ねぶた祭】

そうだ、新青森駅なら魚っ喰いの田があるじゃない!と気づいて即行でそちらへ向かう。
青森駅のほうはお店がなくなっていて去年食べられなかったんだよね。
おっ、タイムサービスで海鮮丼の看板が出ているのでそれにしよ。
この時間帯はお客が数名のみで混雑はなかった。

帆立サーモン海鮮丼(1350円)に決定。
サーモンは肉厚、帆立はプリプリでウマー。
ごちそうさまでした。
帰りの東北新幹線で読んだトランヴェールのコラム「ロマンを抱け」に、なかなかいいことが書いてあった。
座席の前の網に入っているあれね。
無断転載になるので文章は載せられないが、“人生には希望という名のロマンが必要”というくだりは大いに共感できる。
最後に
梅雨の合間の東北遠征、今年は天気に恵まれラッキーな展開となった。
交通網が発達している岩木山と八甲田山は東北の中でも登りやすい山と言えるだろう。



雪融けのお花が一斉に咲いて人々を魅了する東北のお山。
特に八甲田山は花数、花の種類がめちゃくちゃ多くてびっくりする。

下毛無岱は10月の紅葉時期にも来てみたいなぁ。
調べてみると、ハイカーが一番多いのは紅葉時期なんだよね。

桃色ミツガシワ、ありがとうね。
あなたを一目見たくて毛無岱ルートを周回したのです。
苗場山で出会った“八戸のソーリさん”へ。
八甲田山の周回リトライが叶いました。
こんな素敵なお山が地元にあってほんと羨ましい。
オススメありがとうございます!
<次回予告>
長野の山へユリ科のお花を見に行こう♪