7月末の退職を決めた際、有休を含め1ヶ月以上の長期休暇を頂けることとなった。
行きたい山は数あれど、真っ先に頭に浮かんだのは北アではなく飯豊だった。
色々な意味で敷居の高かった飯豊山。
予備日も沢山ある今行かなければ一生登れないかもしれない。
まだ見ぬイイデリンドウに逢いたい一心で出かけてきました。
往復のアクセス
[往路]
07:50 上野より新幹線やまびこ
09:23 郡山
09:38 郡山よりJR磐越西線
10:56 会津若松
11:01 会津若松よりJR磐越西線
11:27 山都
13:40 山都より飯豊山アクセスバス(1000円)
14:15 川入
【福島県喜多方市・令和6年飯豊山アクセスバス】
https://www.city.kitakata.fukushima.jp/soshiki/sangyo-y/37105.html
※7月12日(金曜日)から9月16日(月曜日)までの毎週金曜日から月曜日のみ運行
[復路]
13:10 飯豊山荘バス停より小国町営バス
14:00 小国(700円)
14:12 小国よりJR米坂線
15:35 米沢
16:23 米沢より新幹線つばさ
【小国町観光協会・町営バス】
https://www.town.oguni.yamagata.jp/soshiki/choumin/1609.html
※飯豊山荘までの延長運転は7/1~8/31の季節運行
周辺情報
[山都そば伝承館]
山都駅から徒歩5分
なんといっても手打ち蕎麦が旨い!
ミニソースかつ丼セットがあって
欲張りな私にぴったり
http://www.sobanosato.jp/tradition/
[民宿 高見台]
1泊2食 7500円
仲のいいご夫婦が切り盛りされていてとても親切
手抜きなしの美味しいお料理、面白い裏話が楽しかった
ここで宿泊すると翌朝は車道終点まで送って貰える
また、本山小屋とも連携していて食事の提供や
シュラフの貸出などの恩恵を受けられることがあるそうだ
福島県耶麻郡山都町大字一ノ木字川入4702 ℡ 0241-39-2130
[三国小屋]
優しい管理人さん
水場未確認
[切合小屋]
ラジオは鳴っていたが返答なくお会いできず
水場は目の前でまぁまぁ出ている
[本山小屋]
1泊 2500円
水場は雪で覆われ利用不可
ご主人は腹痛のため対面は叶わなかったが
奥様がお話相手をしてくださった
楽しいお話ありがとうございました!
[御西小屋]
プライド高い山屋系の管理人さん
お蔭様で予定外の大日岳に登頂できたし
帰り際、ザックの肩紐が緩いよと締めてくださった
水場未確認
[梅花皮小屋]
純朴な感じの優しい管理人さん
1泊 2000円
水場はすぐ近くでドバドバ出ている
トイレがなんと水洗
2Fは先客がいたため未確認
1Fも広々して充分快適
煮物の差し入れ、ありがとうございました!
[門内小屋]
とても人あたりがよく感じのいい管理人さん
水場未確認
[飯豊山荘]
外来入浴 500円
食事や宿泊もできる
http://www.siroimori.co.jp/iidesansou/index.html
[東部食堂]
米沢駅徒歩8分の人気ラーメン店
煮干し系のスープが絶品
心温まる「おしょーしなー」が家庭的
山形県米沢市東2-7-6 ℡ 0238-23-2522
コース状況・危険箇所
●川入~三国小屋
民宿 高見台さんのお車で車道終点まで送って頂いた
御沢野営場から登るより1時間ほど短縮できる
登山地図では破線になっているが普通の登山道
表参道を歩くというこだわりよりもまず
夕方までに本山小屋に到着することを優先した
横峰小屋跡分岐からは水平道で歩き易い
剣ヶ峰の岩場はストックをしまえば特に問題なし
●三国小屋~切合小屋
何度もアップダウンがあり意外にバテた。。。
お昼くらいに到着してもここに泊まる人の気持ちが
歩いてみてやっとわかった感じ
●切合小屋~本山小屋
なだらかな稜線だけれどやはりアップダウンあり
●本山小屋~御西小屋
砂礫帯で気持ちのいい稜線
お花畑の中を歩く
●御西小屋~大日岳
当初はパスするつもりだった大日岳
「東京からわざわざ来たのに登らないの~!?」
管理人さんに背中を押されて行くことに決めた
短い雪渓を下るがWストックのみで大丈夫
●御西小屋~烏帽子岳~梅花皮小屋
一番大変なのはこの区間!!!
特に御手洗ノ池手前からの雪渓が危険極まりない
雪渓を渡りながら左側の登山道に復帰する
それを10回以上繰り返し山を越えて行く
上下2段に分かれている雪渓が出てきたら
必ず左側(高いほうの道)を選択すること
赤や黄色の旗が立っているがガスが濃いと見えない
旗がないところもあるがよく見ればわかる
雪渓を延々と歩くのではなく左側の登山道を確認する
ここでの道迷い多数、滑落で何人も亡くなっているらしい
御手洗ノ池から大雨が降り、烏帽子岳のかなり手前で雷雨となる
頭の上で雷が鳴った時は身を縮めてじっとしていた
幸いなことに無事に通過できた時はホッとしたし
梅花皮小屋が見えた時には安堵の涙が出た
8月になり雪が融けてからのほうが安全と思われる
烏帽子岳~梅花皮小屋の辺りは何も問題ないが
小屋と小屋の距離が長く戻るに戻れないのでご注意を
●梅花皮小屋~門内小屋~扇ノ地紙分岐
最初の北俣岳を越えればあとは気持ちのいい稜線
谷川岳の馬蹄ルートを思い起こさせる
●扇ノ地紙分岐~梶川尾根~飯豊山荘
最初は展望がよくて緩やかな下り
梶川峰を過ぎて暫くすると急坂の下りとなる
登山道が崩落している所は右側の笹を掴み通過した
湯沢峰の手前で一度登り返しがあるのがキツイ
岩ゴロと濡れ落葉、木の根が張り歩き難い箇所あり
だいぶ歩き易くなり飯豊山荘の屋根が見える所に出る
ただし、意外に急傾斜の細尾根が続くので気は抜けない
飯豊山が初めての方へ
川入から飯豊山(本山小屋)のピストンなら何も問題ありません。
それでも初日に本山小屋まで行くのはキツイですが。
その先へ縦走する場合は、“御手洗の池”前後の雪渓にくれぐれもご注意ください。
雪渓が危ないだけでなくルーファイも必要になります。
また夜行バス乗れずルート再考
飯豊山に入山するには沢山のルートがあるけれど、公共交通機関を利用するハイカーには特に敷居が高いと思う。
過去に何度も計画しかけては断念し、諦めてきた経緯がある。
ヤマレコを閲覧していると米沢行きの夜行バスが都心から出ていることを知り、これだ!と膝を打った。
何しろ登山口までが遠いので、できれば夜のうちに移動してしまいたい。新幹線より激安だしね。
そのユーザーさんのアクセス方法をメモって、夜行バスを予約する。
地図で乗降場所を確認したものの、詰めが甘かった。
乗り場を勘違いして3分後に到着したら既にバスは発車した後。
去年の秋田駒ヶ岳(浜松町から出発)に続いてまさかの2回目。信じられない。
私って方向音痴なんだなと今更ながらハッキリ自覚した(笑)。
バスタ新宿以外の乗降場所はきちんと確認しなければと痛感する。
ただでさえ暑い東京の夜。
重いザックを背負い、無駄に汗をかいて無念の帰宅をした。
日曜は夜行バスの運行がないため、逆回りで縦走することに。
それしか選択肢がない。
できれば高額のタクシーは避けたく、アクセスバスと町営バスの運行は限定的とはいえ大変ありがたい。
自己CT
[1日目]
14:15 川入
14:20 民宿 高見台さん
[2日目]
05:20 車道終点
07:40 峰秀水 07:43
09:00 剣ヶ峰
09:33 三国小屋 09:35
12:11 切合避難小屋 12:13
13:36 姥権現 13:37
13:43 御秘所 13:44
14:48 一ノ王子
14:57 本山小屋
[3日目]
04:59 本山小屋
05:24 飯豊山 05:28
05:53 駒形山
06:57 御西岳
07:06 御西小屋 07:19
08:55 大日岳 09:00
10:11 御西小屋 10:16
11:59 御手洗ノ池 12:07
13:29 烏帽子岳 13:38
14:05 梅花皮岳
14:49 梅花皮小屋
[4日目]
05:09 梅花皮小屋
05:42 北股岳
06:41 門内岳 06:43
06:46 門内小屋 06:49
07:14 扇ノ地紙 07:22
08:12 梶川峰
10:12 湯沢峰
11:54 飯豊山荘上駐車場
11:57 飯豊山荘
DAY1*山都そばと民宿
新幹線にて福島県へ向かう。
前夜、上野から米沢行き夜行バスを逃す。
去年の秋田駒ヶ岳に続きまさかの2回目。
どんだけおっちょこちょいなんだ。。。(=_=)
占いやおみくじは興味ない私だけど、上野駅トイレのこれは何故かいつも気になる。
日曜夜は夜行バスがないので逆回りのルートにした。
女性駅員さんがザックを預かってくださり飯豊山のパンフレットをくれたりと、とても優しくしてくださいました。
ありがとうございます!
道端のイモカタバミ。
橋を渡ってしまい戻ったりしながら(笑)やっと到着。
山都駅から徒歩5分くらい。
ざる蕎麦&ミニソースかつ丼付きの山都そばBセット(1050円)を注文。
う~ん歯ごたえしっかり。
こんな美味しいお蕎麦に巡り合えて幸せ!ごちそうさまでした。
道端のツユクサ。
飯豊山アクセスバスは金・土・日・月だけの運行なのでご注意。
『一夜明ければ』ずいぶん古い本だな。
藤沢周平の時代小説と同じ匂いがする。
夢中で読んでいたらバスのお迎えが来てしまったけど、意外な所でいい本に出会えたことに感謝。
待合室はクーラーが利いている。
山都タクシーさんが運営している飯豊山アクセスバス。
公共交通機関利用者には助かります。
この日は私ひとり。
いいでの湯を経由して川入で降車。
民宿 高見台さんへ。
焼き魚は頭から尻尾まで全部頂き、煮つけの骨とトマトのヘタだけ残しキレイに完食。
仲のよいご夫婦が切り盛りされていて、素朴な家庭料理だけどこれが実に美味しい。
食べきれないくらい豪華、満腹でごはんのお代わりはできなかったほど。
ちょうどいい湯加減の一番風呂を頂き汗を流してさっぱり。
タオルは持参したのを使った。
その後、テレビで猫ちゃんの番組を見ながら山小屋の裏話を伺ったりして楽しい夜。
ご主人は経歴がすごい方なのに驕り高ぶったところが全くなく、奥様も気さくな方で癒された。
ここに泊まってよかった。。。
DAY2*川入の車道終点よりスタート
☆2日目朝☆
4時前に目が覚めると、ご主人も同じくらいに台所へ。
登山者のために早く起きてくださるのだ。
ありがとうございます。
身支度をして4:30から朝食。
シンプルだけど美味しい。
朝はお代わりして2杯目は卵かけごはん。
ご主人が切り拓いたという登山道。
宿泊者はここまで軽トラで送って頂ける。
大変お世話になり、ありがとうございます!
谷川岳の巌剛新道に似た感じの登山道。
沢のほとりにタマガワホトトギス。
麓はガスっているけど朝日が見える。
登山道脇にある水場。
ここの水は冷たくて美味しい。
ちょうど1Ⅼ給水。
奈良から来て鳥海山、月山など一気に登ったという70代くらいの男性と歓談。
すごいな。
切合小屋に泊まりこれから下山されるところ。
私のは2Ⅼ。
上のジップをスライドするだけで給水できるので便利。
今回は空のペットボトルがあったので、ケースは取り出さず離れた場所にザックを置いたまま給水した。
ガクウラジロヨウラクが雫に濡れて。
岩場の始まりでWストックをしまって剣ヶ峰へ。
こんな岩々を登って行く。
3点支持で登れば大丈夫。
三国小屋の管理人さんと単独男性が外にいらっしゃって少しお話をする。
三国小屋からは下り。
ミヤマキンポウゲが群生している。
すれ違った単独男性が「しんどいね」「ハイ」
岩に腰掛けておにぎりをほおばる。
飲み物はさきほどの冷たくて美味しい水。
姫ちゃん!久しぶり!
逢いたかったヒメサユリ。
初めて見たウズラバハクサンチドリ(葉にウズラの卵のような斑点)。
ここが一番目の雪渓かな。
まだ序の口。
「こんにちは~」数回お声がけしたがご不在の様子。
ラジオは鳴ってるので睡眠中かも?と思いそのまま失礼する。
切合小屋の水場はまぁまぁ出ている。
ガスっているけど嬉しい。
ここを歩けることが。
まだまだ遠い飯豊山に思いを馳せる。
ふと左上を見ると…おぉ、サンカヨウ。
草履塚まで登ると辺りは真っ白け。
ジオグラフィカのスピーチに「もう13時です、わかる所まで戻りましょう」と言われ苦笑する。
時間がかかりすぎるとそんなこと言うんだね。
実は、今までうるさいと思ってOFFにしていた。
スマホ機種変して前回の風吹大池からスピーチはONのままにしておいたら、これが結構楽しいし便利なことに気づく。
そして、姥権現の手前でガスがパーッと晴れる。
まさかの展開に大泣き。
期待していない事態が起きると涙もろくなる私。。。
本山小屋に到着!
奥様にご挨拶。
冷たいなっちゃんで生き返る。
※ペットボトルはお持ち帰り
因みに、今日のザックは雪山用に購入した Osprey Variant 37。
いつものジェイド50は小屋泊だと大きすぎるし重いので。
こちらのほうが軽くて色もデザインも気に入っている。
私のはレディースSサイズ。
小屋の手前にあったけどさっきは全く気づかなかった。
奥様にお聞きして逢いに行くと…。
初めましてのイイデリンドウ。
曇りなのに咲いててくれてありがとう♡
さばの味噌煮(はごろもフーズのレトルト)、コンビニの赤飯おこわ2個、インスタント味噌汁。
本山小屋室内は撮影禁止とのことで写真なし。
奥様がお部屋にいらっしゃって、暫しの山談義。
飯豊に入った経緯や山での素敵な出会いについてお伺いする。
私も自分のおっちょこちょいぶりをカミングアウト。
同宿の男性2名(30歳)はおとなしく聞いていた。(;^_^A
雨が降ってきたからと長靴を出してくださったり、色々とお気遣いありがとうございました!