幻の花と呼ばれる日本固有種のトガクシショウマ。
数年前にその存在を知り、一目見たいとずっと想い続けてきた花。
去年6月中旬に訪れてみると既に花の姿はなかった。。。
そのリトライとして、今年は2週間早い日程でテント泊を計画。
ところが数日前の天気予報は両日とも雨マーク。
この機会を逃したら花を見ることはできない。
去年の豪雨と雷は恐怖だったし葛藤はあるけれど。
直前の予報では、雨の時間帯がずれてくれたので晴れも期待できる。
トガクシショウマに逢うためなら多少の雨は…と、一か八かで強行することにした。
往復のアクセス
[往路]
07:04 春日部よりリバティ会津
09:23 会津高原尾瀬口
09:40 会津高原尾瀬口駅前よりバス(回数券2000円)
11:15 御池
【野岩鉄道】
http://www.yagan.co.jp/index.html
【会津バス】
PASMO/Suicaで入場した場合、新藤原→会津高原尾瀬口の1090円だけ車内清算
リバティ会津の特急券は事前にネット予約、購入、カード決済しておく
最寄駅から新藤原までの清算は帰路で行う(PASMO/Suicaでの清算もOK)
会津高原尾瀬口駅前→御池は回数券なら片道2000円
憩の家、バス車内で購入できます
[復路]
14:05 御池よりバス(回数券2000円)
15:40 会津高原尾瀬口駅前
16:00 会津高原尾瀬口より野岩鉄道
16:34 新藤原
17:00 新藤原より東武鬼怒川線
17:31 下今市
17:34 リバティけごん48号
会津バスの時刻表は正直わかりにくい
御池→会津高原尾瀬口駅前の帰りのバスは
午前は08:30の1本のみ
午後は13:10・14:05・16:10の3本です
野岩鉄道、会津バスはクレカやPASMO/Suicaが使えないため、現金を多めに用意しておく
会津高原尾瀬口で帰りの運賃を支払ったら、地元駅にて清算分の現金が100円ほど足りなくなり家に取りに帰るという…(゚Д゚;)
(保険証など提示するのか尋ねたところ、住所、名前、電話番号を記入するだけで済みました)
自己CT
[1日目]
11:36 道の駅御池
11:54 姫田代
12:16 見晴まで7.9㎞道標
12:30 ノメリ田代
13:00 曲がりダケカンバ
13:25 天神田代
13:40 裏燧橋 13:41
14:20 見晴まで3.9㎞道標
15:20 温泉小屋
15:47 見晴十字路
15:48 尾瀬小屋 15:51
15:52 燧小屋 15:54
15:55 見晴キャンプ場
[2日目]
09:20 見晴キャンプ場
09:26 見晴十字路
09:41 東電小屋分岐
09:55 温泉小屋
09:56 見晴無料休憩所 09:57
10:00 御池まで7.4㎞道標
10:50 御池まで5.5㎞道標
11:28 裏燧橋 11:29
11:49 天神田代
12:04 曲がりダケカンバ
12:30 ノメリ田代
12:59 姫田代
13:14 御池登山口
13:15 山の駅御池
晴れ女の底力
春日部からリバティ会津に乗車して、約2時間20分の旅。
ちなみに、春日部は2号車・5号車ドアしか開かないのでご注意を。
会津高原尾瀬口。
天気がいいので降車人数はいつもより多め。
ウヒョー!こんなに晴れてくれるとは。
会津高原駅プラザ憩の家。
売店で回数券(2000円)を購入。
いつもの会津バス。
今日は貸切じゃなく私を入れて4名の乗客。
途中の大原BSで降車したカップルはどこでテント泊するんだろう?
山の駅御池の外ベンチをお借りして。
家から持参したジャーマンポテトと、天然酵母バターパン(150円)でランチ。
山の駅御池を振り返る。
行ってきまーす!
【御池ロッジ】
http://www.ozejin-yamagoya.jp/lodge/
2022年4月より1泊軽朝食付(夕食なし)で営業再開した模様。
2日間とも雨ならここでの宿泊もありかな?と検索するも、ギリギリすぎて予約不可。
結果的には晴れたのでテントでよかった。
駐車場の奥にある御池登山口。
水芭蕉があちらこちらに。
御池登山口近くの木道には雪なし。
ばんじゃーい!
オオカメノキの冬芽が膨らんで。
姫田代の道標の先から残雪が現れる。
とりあえず、チェンスパ付けずに行ってみよう。
気持ちよさそうなベンチ。
「帰りは絶対ここで寝てやる~~」と秘かに思っていたが…(笑)。
また残雪があるけど、登山靴のままで大丈夫。
おっと、例の下りの先にはかなりの残雪が。
泥濘に気をつけながら慎重に。
咲きたてほやほやのショウジョウバカマ。
息をのむ美しさ。
下った後には残雪トラバースの登りあり。
ここも踏み跡を慎重に辿る。
これまた美しいイワナシ。
立派な階段。
あ、コヨウラクツツジがいる。
新しい木道が一部の区間に設置されていた。
ありがとうございます。
所々に残雪が現れるため、中途半端でやっかいな時期かも。
濡れた木道は滑るけど、チェンスパで傷つけてしまうので付けられない。
テント泊装備が重いからWストックも持参してない。
でも、雪融けのやっかいな時期こそお花が綺麗なのも事実。
だから無理してでも来たくなるのだ。
イワナシがいっぱい。
下から失礼しますね。
右手に現れる眺め。
やっと、曲がりダケカンバ。
去年6月中旬より30分の遅れ。
残雪が多いので、今回は3時間では着かないと思われる。
去年の5月中旬は5時間もかかってしまった。
それでも、こんな青空と鳥の声に癒されながら歩ける喜び。
わかりやすいのはウグイス、カッコウ、ホトトギス。
オオルリ、キビタキ、コマドリ、ミソサザイ、ホオジロ、センダイムシクイ他たくさんの野鳥がいる。
姿がチラリと見えたのはヒガラちゃんかな?
残雪が出てくるので、まだまだ気を抜けない。
裏燧橋。
遅れが45分となってしまった。
まぁいいや、怪我したら元も子もないもんね。
裏燧橋から平ヶ岳。
雪に陽が当たってる。
新緑と木漏れ日が気持ちいい~~~。
足元にはコミヤマカタバミ(小深山傍食)の花。
マイヅルソウの葉っぱもある。
丸太のプチ渡渉。
その先に見えるのは顎を強打したビヨーンの木じゃない?
そうそう、今回も残雪からいきなり飛び上がるビヨーン!で大声を出してしまった。
怪我する可能性があるので気をつけよう。
小鳥がいっぱいいて暫しの野鳥観察。
さえずりは超近くで聞こえるし、目視はできるものの撮影は叶わず。
う~、やっとここまで来た。
見晴まで3.9㎞地点。
ピンク色のコミヤマカタバミがめちゃくちゃ可愛い。
カメラ目線だし、こんなのスルーできないよ。
輝くオオカメノキ。
味がある朽ちかけた木道。
花の下に葉っぱが1枚あるからコブシ。
休業中の元湯山荘。
煙突が破損していた。
頑丈そうなのに自然の力はすごい。
温泉小屋。
ウッドデッキがいい感じ。
咲きたてのリュウキンカと蜂さん。
ワクワクするなぁ。
去年はこの辺りから豪雨に見舞われたので、今年は天国のよう。
ミニミニ水芭蕉。
うーん、何スミレだろ。
ちっちゃくて可愛い。
ヒメイチゲがそこかしこに。
撮っていたら「これは何ていう花?」と女性に聞かれる。
蕾を従えたタテヤマリンドウ。
リュウキンカ6枚。
花弁が丸い子、尖がった子とさまざま。
他の花も同様。
至仏山が見えてきた。
東電小屋のほうもいつか歩いてみたいな。
まるで水芭蕉のじゅうたん。
シーズンが始まったばかりでキレイな子が多い。
おぉ、左手に燧ヶ岳のご登場。
峰桜。
小さな流れの側に寄り添うショウジョウバカマ。
たまたま見つけたミツバオウレン。
見晴キャンプ場へ
午後になっても青空のまま。
予報がいいほうに外れてよかった。
見晴十字路に着くと、いきなり大勢のハイカーさんが。
閑散とした裏燧林道とは大違い。
大賑わいの尾瀬小屋。
直前に拝見したヤマレコユーザーUmico-Rさんの記録に載っていた山グルメ。
実は、尾瀬小屋のお料理が有名だなんて全く知らなかったのだ。
この辺は山小屋がずいぶん集まってるなぁ程度の認識(笑)。
地図を見てみたらテン場からすごく近いじゃないの。
見晴テントは1年前から計画していたけど、この時期に来たら食べなきゃ。
明日10時頃ランチできたとしても、御池からは最終バスになるので事前確認しておこう。
ヤマレコUmico-Rさんの素敵な記録はこちら
『尾瀬*遥かな尾瀬は水芭蕉と新緑真っ盛り』
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4344624.html
※ご本人様より掲載許可をとっています
売店にいた感じのいいお兄さんに「ランチって何時から何時までですか?」と聞いてみる。
ランチ時間の設定はなく、朝7時から夜までやっていると聞いてビックリ!
「ええっ7時!ほんとですかっ?」
しかも、テント泊の外来者にも提供してくださるなんて、他の小屋ではありえないこと。
「皆さん尾瀬のお客様ですから…」とはお兄さんのありがたいお言葉。
いくら尾瀬とはいえすごい小屋だ。。。
じゃあ明日の朝7時に食べにきまーすと伝えると、「晩ごはんもお待ちしてま~す」「生ビールでも飲みながら~」とさりげない営業トーク(笑)。
それが全く嫌味っぽくなく、始終笑顔で自然体のお兄さんも好感度高し。
明日の朝食が楽しみ♬
テント受付は燧小屋へ。
【燧小屋】
テント1人 1000円(2022年より値上げ)
水場あり(見晴休憩所まえの水道)
トイレあり(水洗、ペーパー、ハンドソープ)
施錠中の見晴休憩所。
ベンチや水場は使用可能。
テン場近くの木道にニュウナイスズメがちょこんと。
一瞬のことで撮れなかったけど後姿が可愛かった。
既にいくつかのテントが張られて。
適度な距離が保たれリラックスできる。
4月、5月と悪天候で流れてしまったので2022年初テント。
予想以上に天気がよくて、幻の花にも巡り合うことができ、尾瀬でテント泊ができる。
嬉しすぎてニヤニヤが止まらない。
うはー、いいテン場だね。
カッコウやウグイスが至近距離で鳴いている。
特にカッコウは声がかすれたりして、時たま「ホッホー」となるのが面白くて笑ってしまう。
テン場に咲いてる峰桜。
夕方の至仏山。
ハクセキレイ幼鳥。
何となく子供っぽい顔つき。
こちらはハクセキレイのママちゃんかな?
水たまりの水を飲んでた。
かなり遠くから撮影してるのに、こっち見た。
峰桜越しのマイテント。
数えたところ合計18張。
鳥の声を聞きながら本を読んでいると、パラパラとフライを叩く雨音。
天気雨らしくすぐに止んだ。
数年前に単行本を読んだことがあり再度読みたくなった『呼ぶ山』。
あくまでも個人的な感想。
夢枕獏の最高傑作『神々の山嶺』のスピンオフとされているが、全くの別物なので比べてはいけない。
でも、単独登山する人なら共感できる作品がありそう。
夢枕獏自身が登山者だから書けるリアルな描写も多い。
山の奇妙な物語的短編集。
夕食は、お気に入りのカマンベールチーズフォンデュ鍋。
げんさんの山めし礼讃より。
フルーツとくるみのパン、アップルティーとともに。
ザック軽量化のためシュラフを省き、エスケープライトヴィヴィで代用。
ダウンを着こめば大丈夫という自分の経験から判断。
寒さに弱いかたにはオススメしない。
それでも、ザックが劇的に軽くなる訳ではないのがテント泊の辛いところ。
年々増加傾向となっているミートテックが原因。
昨今の山小屋泊では必携のインナーシーツ代わりにも。
夕食後に寝落ちしてしまったようで、22時頃トイレに起きる。
夜空には満天の星。☆彡
下半身が少し寒くて雨具パンツを穿いて再び就寝。
夜間、大雨が降り雷も鳴っていたが、浸水などなくテン場は全く問題なし。
設営さえ済めばテントの中は天国、何が降ろうがあまり気にならない。
また、騒ぐハイカーもおらず静かで快適な夜であった。
尾瀬小屋グルメ*贅沢な朝食
☆翌朝☆
3:45に目が覚める。
早朝はまだ小雨がパラついていた。
5時すぎ、ブラックコーヒーを淹れ持参したスパイシースティック2本を食す。
読書しながらテント内でまったり過ごす至福の時間。
うたた寝したりして。
約束通り、7時すぎに尾瀬小屋へ向かう。
【尾瀬小屋】
営業時間(目安) 早朝7:00~19:00(シーズン中無休)
“2022年 尾瀬小屋 グルメラインナップ”
昨日から決めていたフレンチトーストを迷わず注文。
それに3種のソーセージ盛り、ブラックコーヒー。
お肉系はもうすぐ注文可能になるらしい。
尾瀬小屋の店内は明るくてオープンな感じがいいね。
スタッフのお兄さんと同じ。
お料理ができる間、小鳥の声につられて外に出てみた。
ガスに覆われているけど麓は晴れてる至仏山。
物凄い数のイワツバメがビュンビュン飛び交っていて、時たま地面に下りてくる。
お目目が黒々して可愛いね。
とてもすばしっこく地面にいるのはほんの数秒間。
まずは、ブラックコーヒー(400円)が運ばれてきたので一口。
ふぅ…沁みわたる~~。
お次は3種のソーセージ盛り(1000円)。
ボリュームあってウンマ~。
大人気フレンチトースト(900円)。
6/3からのメニューなので私が第1号の客なんだって。
やった! \(^o^)/
これはもう尾瀬小屋シェフの芸術品。
味はもちろんのこと、お皿と盛り付けがオシャレで大満足!
山小屋の売店で朝からこんなご馳走を頂ける贅沢。
尾瀬小屋グルメを知っているテン泊者は、食料をあえて持参せずここで食べるそうだ。
トガクシショウマに逢えて、こちらのお料理でコンプリートと伝えると喜んでくださった。
営業上手なお兄さんより「また夏ごろに~」と言われ、「さっき来年と言いましたけど今年中にまた来ます」と慌てて訂正したほど。
次回はお肉系が食べられたらいいな。
外ベンチの休憩料さえ取る山小屋がある中で、外来者にまで惜しみなく料理を提供する。
美味しいものを大勢のハイカーに食べてもらいたいという心意気とセンス。
そんな太っ腹なサービス精神のある山小屋は大いに応援したい。
ありがとう尾瀬小屋!
教えてくれたUmico-Rさんにも感謝!!
可愛い声が聞こえて見上げるとキセキレイ。
テン場に戻ると、半分以上のテントが撤収されていた。
まだ時間があるのでテン場周辺を散策。
というか、帰りたくない病が発症。
雨の雫を湛えたシロバナノヘビイチゴ。
ゴツゴツした山は景鶴山。
昨日見たスミレさんと同じかな。
キクザキイチゲは閉じてても存在感あるね。
んん?色味が違うエンレイソウ。
全体的にあずき色でもないし、白でもない。
接写すると地味な花でも生々しく感じる。
フライについた雨をタオルで拭いていると、近くのご年配男性より声をかけられる。
福岡から新幹線とバスで尾瀬へ来たそうな。( ゚Д゚)
見晴は2泊目、この後三条の滝へ向かい、山の鼻でもテントを張るらしい。
昨夜は4時間も星空撮影をされていて寝てないとのこと。
尾瀬は屋久島と並んでいいところだとも仰っていた。
普段の行いがいいから4日間とも晴れだったと、真面目な顔で話すお茶目なかた。
屋久島はいつ行っても雨ばかりと聞いていたのでビックリ。
「機会があったら屋久島も行ってみてください」と。
いつか行けるかな。。。
尾っぽグルグル*初カッコウ
テン場にいたら帰りたくなくなってしまい、撤収を1時間遅らせた。
花はもう撮るまいと思ってても、気づくとしゃがんでる。
カッコウの大きなさえずりが響き渡る。
大木の天辺に鳥のシルエットが見えたのでズーム。
ビックリお目目のカッコウさん。
いつも声だけで姿は見たことないから初カッコウ!
さえずっていない時も、絶えず尾っぽをグルグル回してる。
そんな面白い生態を初めて知った。
嬉しくてカッコウのモノマネしながら歩いちゃう。
こっこれは。。。
きゃー、もしかしてサンリンソウじゃないの?
木道と木道の間にひっそりと一輪。
尾瀬ヶ原休憩所のベンチにて、薄手の上着を羽織る。
ワークマンの高撥水シェルジャケット。
11時すぎに一発目の雷がなった。
おぉっ来たか!
なるべく撮影せずに下山優先で歩こう。
昨日は気づかなかったけど、ひときわ目を引くムラサキヤシオ。
裏燧橋の近くにて。
頭上でくすぶっていた雷鳴は、いつの間にか去ったようでホッとする。
斜めって濡れた木道、残雪の斜面や踏み抜きなども何とか切り抜けた。
結局チェンスパは一度も使用せず。
この後、とうとう雨が降ってきちゃった。
御池に着く頃には本降りに。
無事に山の駅御池に戻ることができた。
チリトマ(250円)を購入し、山専ボトルに入れておいたお湯でミルクティ。
豪華な朝食とのギャップがすごい(笑)。
ストーブの温もりで濡れた衣服を着たまま乾かしながらバス待ち。
13:10のバスなら急いで温泉入って1時間後のバスに乗れるけど。
14:05の次は2時間後になってしまうので、今日は温泉なし。
明日が早番じゃなければ燧の湯に入りたかった。
このバスが発車する頃には雨が止み、乗車中にあれよあれよと晴れ間が覗いて。
さっきまでの雨はどこへ消えたの?
狐につままれたとはこういうこと。
嫌がらせ?と言いたくなるような晴れっぷり(笑)。
会津高原尾瀬口のアヤメ。
野岩鉄道の車窓より、中三依温泉の男鹿の湯。
ここもいつか来てみたいな。
幻の花トガクシショウマに嬉し泣き
今年は残雪が多いから咲いてないかもよ?という不安が一瞬よぎる。
燧小屋HPに掲載の5月下旬に芽が出たというお知らせからたったの4日。
まだ蕾でも仕方ないよねと思い直し、半ば諦めた気持ちで歩き続けた。
そして、ある地点で気配を感じて立ち止まる。
遠い場所に微かに見えるピンクの花。
「え。。。あれはもしかして?」
近くに寄れないため目一杯ズーム。
花弁に見えるピンクは萼片で、中心部の小さい箇所が本当の花らしい。
こんな蕾を持つ個体があったり。
終わりかけの子も混じって咲いている。
いや、、、ちょっと涙が出てきた。
正直、今日もダメかと思っていたので。
こんなに咲いているとは。
よくぞ、そんな細長い茎で。
幻の花にやっと逢えたよ。。。
儚くて美しい横顔。
こっち向いてくれてる。
もう、嬉し泣き。。。
逢えたことが信じられない。
手が届く場所に咲いている子を発見。
それでも、おいそれと触れるのは憚られるような気品を感じる。
何枚か撮ったけれど、足場も悪いし遠いので殆どがブレブレ。
実に立ち去り難いけどもう行かなくては。
「咲いててくれてありがとう」
トガクシショウマに何度もお礼を申し上げ、そっとその場を離れる。
毎年ここで無事に開花できることを願って。
最後に
自分でもいつも不思議に思うのは、視力が0.2~0.4しかないのにお花や鳥の気配を感じること。
普段は裸眼で生活するのに慣れているせいもあり、運転時以外は眼鏡を使用していない。
それでも山では自動的にセンサーが働いているようだ。
去年の豪雨や雷も無駄にはならなかった。
あんな辛い経験をしなければ、来年こそ!とは思わなかったかもしれない。
数々の困難を乗り越えて、幻が現実になった日。
また来年逢いましょう。